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メディアグランプリ

「行動力×運」でダイエットという運試し


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:橋本真美(ライティング・ゼミ 平日コース)

 
 
これを食べればいい、これだけ食べなければいい、ここを鍛えればいい……ダイエット方法なんてはるか昔から数多あり、情報量だって底知れない。結局何を食べれば? 何を控えれば? 情報が錯綜しすぎて、じゃあ何も食べなければ絶対痩せるじゃないか!という結論に行き着いた。

ファスティングなんて言葉が出回り始めて10年以上が経つけれど、その言葉が世に出るかどうかという15年ほど前の話になる。2日半、専用のドリンクと水しか口にせず、ただひたすら食欲という雑念と戦うファスティング=プチ断食という名の苦行を断行した。
この時身にしみて感じたのは、ニュースからドラマ、情報番組、バラエティに至るまで、いかに世の中のテレビに食べ物ばかりが登場しているかということ。食事がない分、時間もあるし我慢するのはしんどいしで、気を紛らわせようとしたのに、むしろ逆効果でしかなかった。これからファスティングする人にはテレビ断ちも同時に行うことを声を大にして勧めたい。

結果を言うと、実はこの時のファスティングこそが、これまでの人生において唯一成功と言える数字を残した方法だった。1キロ増やすのは簡単でも減らすのは至難な中でのマイナス5キロは本当に大きい。
しかし、減ってしまうと「リバウンド阻止」という新たなテーマが急浮上するということも分かった。結婚や出産とダイエットの成功を並べるのは明らかにおこがましいのだが、注目される瞬間よりも先が何より大事という意味ではよく似ている。
この時「きっと私の胃はおそろしく弱っているに違いない!」と、初の断食という行為にビビりすぎて、数日は胃に負担をかけない柔らかなものをよく噛んで食べ、2週間ほどかけて食生活を元に戻すという慎重な策を取った。しかも飲酒は1ヶ月禁止。振り返ると我ながらストイックだなと思うが、この時は本当にただ体への負担を怖れていた。当然ここまでやればリバウンドするはずもなく、胃も以前より小さくなった。文字通りダイエット大成功である。

その後、何年かで体重も戻り、再度ファスティングをする機会があったのだが、これは失敗に終わっている。原因は、周りの環境や仕事的に、断食終了後にじっくりと食生活を戻すことができなかったことだろう。こうなると成功したのは努力というよりも運の部分も大きいのではないかと思い始めた。

運と言えば、浮かぶのは宝くじ。まともに買ったことが一度しかないのだが、当たった夢は見たことがある。みんなが宝くじに乗せる夢ではなく、睡眠時に見る、あれの方。それも億単位ではなく微妙にリアルな2000万円という額だった。うわー当たった!と喜んでいたら目が覚めたのだが、実はその日がグリーンジャンボの発売開始日。それを知らずに夢に見た話をすると、周りから「それは正夢だ! 買いに行きな」とやたら勧められた。そう言われると悪い気はしない。しばらく調子に乗っていたけれど、普段から買う習慣がなさすぎて結局その日に買わず、後日10枚だけ買ってみたら箸にも棒にも引っかからず。周りからは「あの日に買ってたら当たってたのに」なんて非科学的な慰めを受けた。

そんなわけで、宝くじには当たったわけではないのだが、世の中のダイエットの当たり外れが多い中、成功率の高さはわりあい宝くじぐらいの確率ではないかと思ったのだ。
「結果が出たら何しよう」と夢が膨らむあたりもよく似ている。ちなみにダイエット成功後からまともな食事に戻す途中、豆腐やおかゆばかりを食べながら、焦がれたのはなぜか落花生だった。決してそれまで好きだったわけではない。何かの拍子に硬い豆をバリバリと噛み砕いてやりたいと願ってやまなくなった。解禁した時の幸福感はなかなかのもので、それ以来、豆類が妙に好きになったことから、自分の肉体にとってもあの断食は好みすら変える大きな事件だったのかもしれない。

宝くじは言わずもがな。当選したら……を妄想する時間が楽しいもの。買わずに「いつか当たったら」なんて話している時よりも、買ってしまった時の期待感とドーパミンの出方がおかしかった気がする。でもそれが妄想で終わるか、叶えられるかは、結構運だったりするんじゃないかというと、地道な努力でダイエットしている人に怒られるだろうか?
とはいえ、宝くじもダイエットもやってみてナンボ。あの成功時の高揚感を夢見て、定期的に運試しも悪くはないものだ。

実は、仕事関係で出会ったジムの人に勧められ「ファスティングキット」が今手元に。そう、三度の運試しへの挑戦状を手に入れてしまったのだ。
一度の成功と一度の失敗、これを踏まえてどう臨むべきか……わかってはいるけれど、その環境を持てるタイミングを図りかねて、なかなか実行に移せない。これでまたいつぞやの宝くじのように運を逃さないことを祈るばかりである。

 
 
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2017-10-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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