メディアグランプリ

幸せは


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【12月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:Renne(ライティング・ゼミ 平日コース)
 
 
わくわくする。
そんな聞きなれた言葉は、あなたにとってどう響くだろうか。

最近、「わくわくすることを仕事にする」という風潮が強いように感じるのは私だけだろうか。自分のやりたいこと、好きなことを仕事にして、好きなように生きようという風潮を私は常に強く感じている。そしてこう思う。

かっこいいな

そう。彼らはかっこよいのだ。自分の好きなことを仕事とし、周りには仲間もたくさんおり、社会になくてはならない存在のように感じる。そして彼らの活動の源泉、情熱はとても熱い。講演会で話を聞いたり、記事やブログを読むととても興味を惹かれる。本当にかっこいいな! と思うのである。

そして私は彼ら彼女らに影響を受ける。自分自身も何かやりたいと、とてもワクワクしてくるのだ。

こうなってくるともはやランナーズハイ状態である。
仕事はテキパキこなす。返信作業もすさまじい速度でこなす。時間もメリハリをつける。人と会うときもイキイキしている。

こんな状態はもちろん仕事後も続く。多少疲れていても、自分の趣味に時間をあてる。時間を見つけては読書や運動をする。普段ためている事をテキパキとこなす。もはや、出来る男になったかのようである。

私はこの状態をジェットコースター状態と名付けることにした。

ジェットコースターは多くの方が乗った経験をお持ちだろう。カタカタカタと高いところまで上げり、そこから一気に急降下する。あの急降下するときに、体の中身が宙に浮くような、何とも言えない心地よいような、悪いような感覚を覚えるのは私だけだろうか。

そんな感覚はジェットコースターが終わるまで続く。もちろん、自分で止められるなんてことはできない。

そう! 自分で止めることはできないのだ。

私がわくわくした時に感じるあの状態を、ジェットコースター状態と名付けたのは、自分で止められないからだ。世の中には上手く自分の感情をコントロールする人もいるだろう。そういう人がいるだろうと思うが、私にはできない。そもそも、そんな時に落ち着こうとなんて思わない。だって、ワクワクしているのだから。日々イキイキして生きているのだから。自分にとって幸せな時間だから。

しかし、ふと思う。
本当に幸せなのだろうか、と。もしかしたら、とても不安定な状態なのではないか、と不安になる。

確かに幸せを感じている以上、そこを疑う余地はない。自分が誰かのために働けている、そのことがとても嬉しく感じるし、自分に対して誇らしく感じる。自分を認められているから仕事以外の時間もはかどる。

だけれど、どうしても感じてしまう不安な感覚。ジェットコースターに乗っている時でいえば、ジェットコースターの部品がどこか壊れていて、空中分解して地面に叩きつけられるのではないか、という僅かな不安感に似ている。

僅かな不安感であるから見てみるふりはできる。だって、おそらく実際には起こらないから。でも、もしかしたら起こるかもしれない。もしかしたら、これに乗ることで自分は死んでしまうのではないか。この僅かな不安感がいっそう、不安を引き立てるのである。

僅かな不安は、日々強く感じることはなくても、立ち止まってふと考えると、確かにそこに「ある」し、見つめれば見つめるほど不安は募っていく。でも、そこに自分にとっての幸せを探るカギがあるのではないかと考えてみたときに、いろいろと分かってきたこともある。

本当の幸せとはなんだとろうかと考えたとき、自分の中でこれです!と言える人は幸せだ。でも、その自信の裏には様々な不安がきっとあるのだろう。多様な人間関係を構築できる現代において、人間か関係の数だけ幸せと不安が存在する。ひとは不安の割合が大きくなった時に、不幸だと感じ、幸せの割合が大きくなった時に幸せだと感じるのかもしれない。そもそもこんな単純な話ではないのかもしれない。

そんなよくわからない、幸せだからこそ、あれこれと考えてみるのは面白い。
自分では幸せだと感じているあのワクワク感でさえ、本当に幸せなのだろうかと疑問を投げかけてみると、まだまだ考えられる余地はありそうである。そしていつも、では幸せってそもそも何だろうという結論にたどり着くのも、また面白い。

一人で考えていてしんどくなった時は、少し友人などに話してみたら、自分とは違う答えが返ってくるかもしれない。そんな多様な幸せ感に触れることで、少しずつ自分にとっての幸せが見えてくるのだと思う。

 
 
***

この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。

http://tenro-in.com/zemi/42175

天狼院書店「東京天狼院」
〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
東京天狼院への行き方詳細はこちら

天狼院書店「福岡天狼院」
〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階

天狼院書店「京都天狼院」
〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5

【天狼院書店へのお問い合わせ】

【天狼院公式Facebookページ】
天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。



2017-10-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事