メディアグランプリ

誰にでもできる、迷いをふっきるカンタンな方法


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:安堂ひとみ(ライティング・ゼミ平日コース)
 
私は占い師だ。
 
「複業」という言葉があるように、複数の職業をもつのが、めずらしくない時代。

私も例に漏れず、いくつかの業種を営んでおり、そのうちのひとつが、占いである。

占い師ときくと多くの人が、紫の布を身にまとった女性が水晶玉に手をかざし、おもむろに相談者の未来を言い当てる、という様子を思い浮かべるだろう。

ドラマやアニメなどでも、よく見かけるシーンである。

たまに、パフォーマンスとして、いかにも怪しげな服装をすることもあるが、多くの占い師は、いたって普通だ。私も含めて。

それは見た目だけではなく、一般生活も同じ。

朝、目覚めれば、トイレにだって行くし、近所のコンビニだって行く。

テレビを見て笑うこともあるし、夜遅くなれば、あたりまえのように眠くもなる。

道行く人とすれ違うたびに、彼らの未来がホイホイ見えるわけではないし、ましてや過去に起きたことがわかるわけでもない。

もちろん、なかには、そういった特殊な能力をもつ少数派もいるが、少なくとも私はちがう。

相談者の目の前でだけ、占い師という職業スイッチが入るようにしている多数派である。

いまや、占い産業は1兆円規模といわれており、日本はまさに占い大国だ。

朝、テレビをつければ、天気予報と同じぐらいの感覚で、アナウンサーが今日の占いを告げる。

週刊誌や月刊誌などにも、占いコーナーは欠かせない。

スマホアプリでも占いは大人気。

年末が近くなれば、書店にはさまざまな占い本が並ぶ。

正月には神社で、我先にとおみくじをひくだろう。

このような状況を見るたびに、日本人は占い好きな民族なのだと、私は思う。

そして占いには、種類がある。

大きく分けると次の4つの分野だ。
 
●命術(めいじゅつ)

一般的に、いちばん馴染み深いのが、この「命術」。

生年月日をつかって、一生を通じた運命や、個人のうまれもった資質・性格などを占う。

星占いや、動物占いは、命術だ。

私も、命術をもちいる占い師である。

 
●卜術(ぼくじゅつ)

こどものころ、花びらを1枚ずつもぎとっては「好き、嫌い、好き、嫌い」などと、花占いに興じた経験があるだろうか。

この花占いや、神社でひくおみくじなどが、卜術にあたる。

西洋的なものでいえば、タロット占いも当てはまる。

命術が、一生のことを占うのに対し、卜術はごく最近の未来を占う場合に、適している。

「自分の気持ちがよくわからない」「すすむべき道を見失ってしまった」などという場合は、卜術がオススメだ。
 

●相術(そうじゅつ)

相術ときいてピンとこなくても、誰もがうなずくほどメジャーなのが、手相占いだろう。

ほかにも、顔からわかる顔相(がんそう)や、家の間取りから運勢を判断する家相(かそう)、姓名判断などがある。

風水もこの分野だ。

相術からは、よりよい人生にするための方法、つまり開運ノウハウを得られることが多い。

もちろん、そのための行動は必須である。

自分が動かずして、何かが変わるほど、人生甘くはないものだ。
 

●霊術(れいじゅつ)

その名のとおり、霊的な能力を使って、透視や予言などを行う。

霊媒師も、この分野に入るだろう。
 

このように、分野はちがっても、人々が占いに望むものは、そう大きくは変わらない。

目の前にある、なにかしらの問題を解決するヒントが欲しいのだ。

だからこそ占い師は、個人的な価値観で善悪を判断するとか、単なる思いつき発言や、未来を決めつけたような言い方はしないもの(一部のカリスマをのぞいては)。

「タロットカードでは、このように出ていますが、どう思いますか?」

と、慎重に言葉を選びながら、相談者の心の揺れにフォーカスする。

こちらは、結果を伝えるのみ。

そのうえで、どんな未来を選ぶかは、あくまでも相談者の自由。

占い師が決めることではない。

占ってもらう側は、当たるか、当たらないか? に注目しがちだが、この世の中、絶対に当たることは、たったひとつのみ。

あなたも私も、確実に「死ぬ」ということだけ。

それ以外に、絶対はない。

未来を創るのは、誰でもなく、あなた自身だ。

近い将来起こる、絶対の未来ではなく、いまのまま進めば、そうなる可能性が高いということを、占いは教えてくれている。

占いの結果が、自分のなりたい未来像であったなら、そのまま進めばいいし、違うものであったら、なにかを変える必要がありそうだ、ということを示唆しているにすぎない。

未来はいくらでも変えられる。

占いに頼ってもいいが、そのことだけは、しっかり受け止めてほしいと思う。

答えは常に、自分の中にあるものだ。

 
ここで、誰にでもできる簡単な占い方法を紹介したい。

まず、コインを1枚、用意する。

オモテがでたら進め、ウラがでたらストップと決めておく。

そして、「私は彼と結婚する!」のように、占いたいことを宣言してから、コインを真上に投げる。

落ちてきたコインを手のひらで受け取り、オモテだったかウラだったかを、確認しよう。

オモテ(進め)が出て、心から嬉しいと感じたなら、それは本当に進めのサイン。

しかし、オモテ(進め)が出たのにがっかりしたならば、進まないほうがよい。

なぜなら、自分の素直な感情に従うことは、なにより正しい選択だから。

脳で考えると、メリットやデメリットを比較して、つい感情をそっちのけにしてしまう。

ただし、怒りの感情には従わないように注意してほしい。怒りの根本には、寂しさや不安など、別の感情があるからだ。

もし、いまこの記事を読んでいるあなたが、天狼院ライティング・ゼミを、受けようかどうか迷っているならば、コイン投げ占いをぜひ、やってみてほしい。

あなたが占いを信じていなくても。

オモテが出ても、ウラが出ても、本当に見つめるのは、ウラオモテのない、自分自身の感情なのだから。
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2017-11-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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