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全自動洗濯機を使い続けている人は、ライティングゼミを受けた方がいいかもしれない


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【12月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:山田あゆみ(ライティング・ゼミ日曜コース)

 
 
時々、人生のスピードについていけなくなる。

何かに置いて行かれているような気がする時がある。

 

毎日の生活は、全自動洗濯機みたいなものになっていた。

最初に洗濯物を入れて、洗剤を入れて、スタートボタンを押す。

そしたら、洗うのもすすぐのも、セットさえしたら乾燥だってしてくれる。

1つこれと決めて、その通りに進めたら、後はもうその流れに沿って行くだけだ。

 

その途中、どうやってすすいでいるのかなんていちいち確認しない。

 

洗濯機は、洗濯をプロセスに沿ってやっていく。

私も毎日を、淡々とプロセスに沿ってこなしていく。

 

すべきことは、いっぱいで、仕事もプライベートも趣味も、全部決めた通りにやっていったら、残る時間なんてほとんどない。

 

ただでさえ時間がない。

 

やりたいことがいっぱいで、読みたい本も観たい映画も、連絡を取りたい人も沢山いる。

一緒にご飯を食べに行きたい人もいっぱいいて、行きたいライブもたくさんで、それを全部スケジュール帳に落とし込んだら、後は洗濯機を回すのと同じだ。

 

充実している。

サッカーの試合を観て、ボランティアもして、仕事もして、出張も色々行って。

美味しいものも沢山食べて、運動もして。

それなのに、日々色々なものを得続けているはずなのに、得ても得ても何だかその実感がなかった。

 

楽しくて面白いけれど、それだけで、その刹那を楽しんでいるだけで、その後には何も残らないような、そんな感じがした。

 

何かをやっているその最中は、もうその事に必死で、真剣取り組んでいる。だけど、何をやるにも終わりはあっけなくくる。

感動して、喜んで、泣いて、笑って、辛い思いもして、微笑みもして、悔しい思いも、苦しい思いもあって、嬉しい瞬間も沢山あって。

 

目まぐるしく色々な事がある。

 

ただ、その色々な感情が、思いが、すうっとその時に、私を通り抜けていく感じだった。

自分の中に溜まっていかないのだ。

 

ライティングゼミを受講し始めて、文章を久しぶりに、書くようになった。

 

私は、私が何を考えているのかもわからなくなっていたということに気が付いた。

 

毎日に色々な物を詰め込んで、全自動で洗濯機を回し続けることばかりに気を取られていた。

段々、なんで洗濯をしているのかもわからなくなっていた。

洗濯物が本当に汚れているのかも知らぬまま、止まることなく洗濯物を動かしていた。

ただこなしているだけになっていた。

 

でも、どこかに違和感だけはあって、それさえ何に対する違和感なのかわからずに、何だか一人でもやもやしていた。

 

文章を書く時は、一人になる。

そして、自分の頭で考える。

なんであんな風に感じたのか。

どうして、そう思ったのか。

気が付いたら、自分で自分に色々な問いを投げかけていた。

それは、私を自分の中の思い出の旅へと連れて行く。

日常に、感情に、感覚に、意味が与えられていく。

 

消化されていなかった気持ちが、思いが、溢れてくる。

そうか、私はこんな風に思っていたのか。

感じていたのか、と後から気が付く。

 

自分自身でも把握できていなかった自分の事を少しずつ知っていく。

 

書けば書くほど、心が安定してくるのがわかる。

 

何故か理由もわからずに落ち込んでいる時、どうして落ち込んでいるのか、わからない。でも、書くことで私は自分がどうして傷ついたのか分析出来る。

 

一番きついのは、何故だか自分もわからないけれど心に重しが乗っているような状態の時で、問題が何なのかわからないことで、問題に対して自分がどうするか決め切れない時だ。

 

どうしてこんな感情を抱いているのか、それを自分で把握出来たら気持ちが軽くなる。

何に悩んでいるのかがわかれば、自分でもどうしていけば良いかが見えてくる。

大丈夫だと思える。

 

一人になって、真っ白な画面と向き合う。

そこに何かを残さなくてはいけない。

だから、一人で悶々と答えの出ない問いを考え続けるわけにもいかない。

文章には終わりが必要だからだ。

書くというのは、内面的な作業と、アウトプットをするという外に出す作業がセットになっているところが良い。

とにかく一度は、答えを出さなくてはいけない。

割り切れない気持ちもう割り切れないなりに割り切れないという答えを出さなくてはいけない。どうして割り切れないのか。

どこまでは理解出来て、どこからが疑問なのか。

黒とか白とか決めきれない事をちょっとずつ要素に分けて眺めてみると、割り切れないなりに、見えてくるものがある。

色々な終わらない質問に、一旦、答えきる。

何事も、でも、でも、と迷い続ける余地はある。

言い切ることが出来ないことは、いっぱいあるし、考え続けなくてはいけない問題だってある。

ただ、どこかに「締め切り」が必要なのだ。

まだ、それを考えるにしろ、一旦ここで一応区切りがある、それが大事なのだと思う。

 

ライティングゼミは、週に一度の締め切りを作ってくれることで、ただただ流れていってしまう気持ちや感情に向き合う時間を沢山くれた。

 

それが大きな収穫だった。

 

自分との対話の時間を持てることで、私は頭の中をクリアにすることが出来るようになった。

 

私には、起こっていることを受け止める時間が必要だったのだ。

経験したこと、インプットした事をしっかり受け止める時間が。

 

そして、それを表に出す必要もあったのだ。

そうすることで、体験や経験を自分の中で解釈する時間が必要だったのだ。

 

書く時間を持つことで、しっかり感情や思いに向き合うことが出来るようになってきた。

だから、気持ちがすっかり整理されて、ライティングを始める前と比べると、何だか心が数倍軽くなった。

 

ライティングゼミのおかげで、こんな心の落ち着きを手に入れるとは思ってもみなかった。

 

良い意味で期待を大きく裏切ってくれる、面白いゼミだ。

 

皆さんにもぜひ、お勧めします。

 

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2017-11-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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