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メディアグランプリ

断食は愛である


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:いさだゆりこ(ライティング・ゼミ平日コース)

 
 
最近はファスティングや断食が流行っているようで、私の周りでも半日や1日の手軽なものから、3日間や5日間、さらには、10日間という本格的なものにチャレンジする友人が沢山いる。断食は基本的に水以外のものを口にせず、一定の期間、食を断つのだが、ファスティングは、食事をしない代わりに必要な栄養素をサプリメントや酵素ジュースなどで補給しながら行うのが一般的だ。断食もファスティングも、ダイエットはもちろんだが、腸内環境を改善できるという大きなメリットがある。
斯くいう私もファスティング、断食ともに経験済みで、最初の経験は十年以上前、酵素ジュースを使った3日間のファスティングだった。ファスティングというものへの興味と酵素ジュースというものを試してみたかったことが主な目的であったが、もちろん、ダイエットにどれだけの効果があるのかを確かめることも目的の一つだった。酵素ジュースを使うファスティングは、1日に数回酵素ジュースを飲むので、基本的に空腹感に悩まされることはない。酵素ジュースの味は多少好き嫌いが分かれるものかもしれないが、水で薄めて飲むことも可能なので、それほど負担に感じるものではない。酵素ジュースの味は結構好きかもと感じられるものだったので、全く負担はなかった。一方で、食べることが大好きな私にとって、食事をしない選択自体がストレスに感じられたのは事実である。
それで、3日間のファスティングは成功したのか?
3日間を酵素ジュースのみで乗り切って、その後の回復食の期間も順調に、ダイエット効果もそれなりで無事に3日間ファスティングを完了した。その時は、3日間ファスティングなんか簡単じゃないかと思ったし、やろうと思えばいつでもできるという気持ちにもなった。 しかし、その後3日間ファスティングをもう一度やったかといえば、結局一度も実行していない。
ところが、つい最近になって、再び「食べない」ことにチャレンジするタイミングがやってきた。定期的にファスティングに取り組む友人は何人もいたけれど、ある友人が断食(水以外は何も口にしない)に10日間チェレンジしたという話を聞いたのだ。5日間の予定で取り組んだのだが、あまりにも満たされて気持ちよく、当初予定の倍の日数である10日間の断食を難なくやり終えたというのである。最も驚いたのは、10日間断食をやり終えたことではない。断食終了後の彼女の軽やかさと輝きだ。断食終了後にFBにアップされた彼女の写真は、輝きに満ちていて、軽やかさと優しさが心身から溢れ出ていた。その写真は私の脳裏に深く、深く、刻み込まれたのである。
その数か月後、全く同じ断食の話を全く別の友人から聞くことになる。私にとって、これは何かの知らせで、GOを意味するサインだ。早速、その断食道場の門をたたくことにした。断食道場というからには、道場主は厳めしい初老の男性をイメージしていたのだが、その期待は大きく裏切られ、天真爛漫、「なんでもOK」が合言葉の笑顔の素敵な女性が主催者でこの気功断食の創始者(気功断食には様々な流派が存在している)だった。
断食道場は基本通いで行われる。固形物は一切口にしないどころか、口にするのは水のみ。エネルギーが足らないと感じられるときは、気功体操で体に気を取り込む。気功体操のやり方や気の取り込み方は通いの講座の中でレクチャーを受けることになる。5日間の水のみの断食に2日間の回復食期間を加えた1週間のプログラムでチャレンジがスタートした。
水だけの断食は全く初めての経験だったが、そもそも、朝は果物食だし、毎日の食事も2食で済ませることも多くなっており、あまり不安を感じることはなかった。初日は特に空腹を感じることもなく無事に過ぎていったが、2日目には頭の重さと頭痛を感じ、とにかく無性に眠気を感じ、泥のようにひたすら眠った。何も食べない代わりに、水はたっぷりととる。水を飲んでいるだけで空腹を強く感じることもなく、生活は普段通りで、自分自身は食べないけれど料理も作れば、家族とともに食卓にもつく。3日目を過ぎたころからは、体の回路のスイッチが何か切り替わった感じがして、さらに楽に継続できるようになっていた。実際のところ、5日間で終了するのがもったいなく感じられたくらいで、終了後に会食の予定さえなければ、このまま継続していただろう。現在すでに終了後2週間が経過しているが、リバウンドもなく、良い状態を維持し続けている。
今でも食べることは大好きだし、食に対する興味も人一倍ある。食べるという行為は、とてもエネルギーを必要とする行為で、体は食べたものを消化、吸収するために起きている間も寝ている間も休むことなく働くことになる。欲望のままに必要以上に食べることは、体の声を無視し自分自身の体を疲弊させる行為なのだ。断食することで、体は無意識のうちに休みなく働くことから一時的に解放され、その本来の輝きを取り戻す。断食するということは自分自身の体に注意を向けることだ。自分自身の体を大切に思い慈しむことだ。これって自分自身を愛することではないのか? 断食は自分自身の体への愛の行為なのだ。
さらに苦労なく断食できることができれば、万一の事態、例えば災害などで食糧不足に落ちったとしても、水さえ確保できれば、数日間は問題なく生存できる。食料を必要としないので、高齢者や子供など食料を必要とする人たちを優先することもできるだろう。断食というスキルを身につけることで、他者への愛も表現できるのだ。断食で自分に愛を、そして世界に愛を表現してみませんか?
 
 
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2018-02-17 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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