子育てはフルマラソン
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:大野 絵理(ライティング・ゼミ 平日コース)
「なんで泣き止まないの?」
「何が欲しいいの?」
「どうしてほしいの?」
昼間だけではなく、夜中も続く息子の鳴き声。
自分の眠気と必死の戦いだ。
「なんで寝てくれないの?」
「なんで泣き止んでくれないの?」
ついつい自分目線で物事を考えてしまう。
はじめて立った我が子の成長の瞬間。
感動に満ち溢れた瞬間に涙する。
この上ない感動だ!
しかしそんな感動も数日すると、
目が離せない子供の行動に苛立ってくる。
ごはんも作らなきゃいけないのに、洗濯もしなきゃいけないのに、
してほしくないことばかりされる。
旦那さんはこんな日に限って飲み会だって。
「いやだ!」
「いなーい!」
何を言っても嫌だ、嫌だの繰り返し。
良く耳にするイヤイヤ期だ。
2歳の子供相手に
「なんで!?」
「もう知らないから!」
と、大人げない怒りに満ち、ストレートに感情をぶつけてしまうこともある。
そして怒ってしまった自分に後悔する日々。
いつまで続くのだろうか。
子育ては、子供の成長を嬉しく思う反面、半分以上は大変なことばかりである。
全てを投げ捨てたくなる時なんてほとんどだ。
私、育児ノイローゼかな?
私、おかしいのかな?
そんな自分否定までしてしまう。
今年、息子は8歳だ。
いつの間にかひらがなも漢字も書けるようになった。
誰にお願いしたらおもちゃも買ってもらえる、なんて計算も出来るようになっている。
ひとりでお留守番も出来るようになったし、
いつの間にかYouTubeに詳しいし、私よりスマホを使いこなす。
どこで覚えてきたの!?
と思う言葉を身に付けてくる。
気づかないうちに幼児から子供へ、ひとりの青年になろうとしている。
先輩ママに話を聞くと、今のうちが可愛いのだという。
すぐに反抗期が訪れ、家での会話も減っていくと聞く。
子育てはいつになっても大変だ。
自分の親への感謝の気持ちが改めて込みあげてくる。
母性が自然と全てを受け止め、
気持ちだけでなんとか乗り越えてきた。
まるでフルマラソンのようだ。
私は、小学生から陸上部に所属し、走ることがいつの間にか好きであった。
そんな私は、大人になり、いつか完走してみたいと夢を見てきたフルマラソンに人生初めて参加した。
選んだ舞台は、癒しの国ハワイでのホノルルマラソンだ。
その地の空気を吸っているだけでも心から癒されるハワイ。
私はハワイが大好きだ。
いろんな国に行くというよりは
海外へ行けるお金と時間があれば、何度でもハワイへ行きたいと思っている。
そんな地でなら、フルマラソンも完走できると心に決めた。
いよいよスタートの瞬間である。
まだ夜も明けていない早朝に、歓声とともにカウントダウン始まる。
5,4,3,2,1、スタート!
ホノルルマラソンは12月に行われ、スタートからしばらくは住宅街のクリスマスイルミネーションの中走る。
さすがホノルル!
クリスマスイルミネーションもテーマパークかのように豪華だ。
子供のように無邪気な心で、クリスマスを楽しんでいる。
そんなイルミネーションの美しさに感動しながら走る。
時に写真をとる余裕さえもうまれてくる。
夜が明け、ワイキキビーチ、ダイヤモンドヘッドと人気の観光スポットを通過していく。
景色が綺麗であるから苦しさも半分になる。
ハワイらしさを感じながら走る。
所々に、現地住民の方からバナナや飲み物など差し入れスポットがある。
街中がホノルルマラソンを楽しみ、街中が一体化している。
町中の人の温かさをいっぱい感じる。
これこそがフルマラソンの醍醐味である。
ホノルルという町が故郷であるかのような愛着すらわいてくる。
しばらくこの余韻に浸りながら軽快に足が進む。
しかし30kmを過ぎた頃から本格的な戦いは始まる。
まさに、自分との闘いである。
ここで止まってしまったら動けないだろう。
そう確信できるほど足が痛い。
苦しい。きつい。
止まって諦めたとしても誰にも迷惑かけないし、問題ない。
しかし、走り続ける。
自分で完走を目標にし、挑んだ戦いに自分自身勝つために。
気持ちだけで走る。
フルマラソンを走る人の気が分からないと私の友人は言っていた。
何が楽しくて、42.195Kmも走るのか。
別に賞金をもらえるわけでもない。
確かにその通りかもしれない。
ただ、完走した瞬間の達成感はこの上ないほどの感動である。
きっと子育ても同じような感動が待っているのかなと思う。
まだまだ半分しか経験していないが、
子育てを終えた時、言葉に表せないほどの感動でいっぱいなのだろう。
その感動を感じる時が、息子の成人式なのか、就職した時なのか、結婚したときなのか…。
いつかはまだ分からないが、その感動がいままでの苦労と感じた事をすっと消し去ってくれるのだろう。
その日を楽しみに、その日までの子育てを楽しんでみよう!
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