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オンライン家庭教師は救世主だ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:ももの(ライティング・ゼミ 平日コース)
 
 
「なんで、わからないんだ!」
バシッ……!
一瞬の出来事だった。さっきまで和やかに、娘の宿題をみていた夫が、娘の頭を叩いたのだ。
もちろん、そんなに、強く叩いたわけではない。
だが、ビックリして、娘は泣き出してしまった。
「もう、パパにはさんすう、教えてもらいたくない。こわいよ」
娘はすっかり、自信をなくしてしまった。
私も、びっくりした。夫は、いつもは、穏やかな人だ。
声を荒げたり、感情をむき出しにすることは、なかった。
教えることを仕事にしている夫が、まさか、自分の娘に対して、手を上げるなんて……
小学2年生になった娘は、足し算の繰り上がり、繰り下がりの計算がはじまったところから、だんだんと、ケアレスミスが目立つようになってきた。
母親である私が、最初は教えていたが、娘に教えていると、だんだん、「感情」が入ってきて、最後には、「なんでわからないの!」と声を荒げることもあった。
 
そのため、我が家の「算数係」は、夫に変更したのであった。
その夫も、このありさまだ。
やはり、家族が子供に教えるというのは、うまくいかないものなのだろうか……
 
夏休みを過ぎたあたりから、算数もどんどん難しくなってくる。
「cm」と「mm」 「dℓ」と「ℓ」 「三角形」と「四角形」
まずい、このままでは、ウチの娘は完全に落ちこぼれてしまう。
まだ、足し算と、引き算も危ういのに、授業は、どんどん先にいってしまう。
私は、焦っていた。
なんとかしなければならないと思いつつ、何もできていなかった。
かといって、夫がもう一度、娘に算数を教えるというのは、避けたかった。
「どうしよう。このままじゃ、私みたいになっちゃうよ」
かつての私は、算数が苦手だった。
娘をみていると、かつての自分を見ているようで、怖くなってしまうのだ。
私が、算数に苦手意識を持ち始めたのも、小学校2、3年の時だった。
そろばんの授業参観では、授業参観なのに、そろばんを忘れるという失態をしたことまで思い出した。
子供心ながらに、恥ずかしく、なかったことにしたい出来事が、娘を目の前にして、リアルに思い出された。
「なんとか、しないと……」
私は、かつての自分を娘に映して、恐怖を感じていた。
補習塾に行く? 家庭教師をつける? 通信教材を受講する?
様々な選択肢を検討してみる。
補習塾へ行く?
まず、娘はインドア派で、外出を極端に嫌う。連れ出すまでに授業が始まってしまうから、これではダメだ。
家庭教師をつける?
私も、高校生のときに、家庭教師をつけていた記憶があるが、家庭教師といえば、大体は大学生だ。
大学生……
それは、キャンパスライフを楽しむために、お金を必要として、家庭教師に登録する、そんな妄想が頭によぎる。彼らのお小遣い稼ぎに加担するのなんて、いやだ。偏った自分の価値観が、選択することを許さなかった。
通信教材をやってみる?
テレビCMでもよくやっている通信教材は、一度受講したら、口座振替で、大学受験講座が終わるまで、自動で毎月送付されてくるらしい。
なんて、恐ろしいシステムなんだ……
今の生活スタイルに、これ以上なにかを「プラス」して、行うというのは、私にも、娘にもできないことだった。
家から出ないで、そこそこ「教える」に通じている人から直接指導を受ける方法は無いだろうか?
その時、私が昔やっていた「オンライン英会話」のことを思い出した。
フィリピン人と月に数回、25分の英会話をするシステムだった。
これの、日本人版はないだろうか?
早速「オンライン家庭教師」を検索してみる。
「うぁ、山ほどある……」
大学生が、個別指導ブースにつめて、教えてくれるというシステムのところもあれば、カメラを2台つかって、ノートのとり方まで指導してくれる、というところまであった。
法人で行っているところは、賃料、広告費が料金に上乗せされるから、最初から個人間で行えるところを探した。
スカイプでオンライン家庭教師と、娘をつなぐシステムを探した。
「いた! 発見した! やさしそうで、算数を教えてくれる先生!」
世界中の人が登録し、「語学」を教えるためのシステムの中に、「算数」を教えている人を見つけた。
その方は、社会に出て、一般企業に勤めたが、教えることが大好きで、
教育というフィールドにもう一度戻ってきた。
と、プロフィールに書いてあった。
その方の学歴などは、関係ない。
とにかく「学ぶ楽しさ」を娘に教えてください、と祈るような気持ちで申し込んだ。
自分の都合のいい時間で、レッスンを受けられるのがオンラインの魅力だ。
移動時間も短縮できる。
レッスン時間になると、スカイプの着信で、授業がはじまった。
「学校では、どんな時間がたのしいですか?」
「算数は好きですか?」
と、いろいろと質問してくる先生と、楽しそうにしゃべる娘の声が聞える。
「そうです! OK、よくできていますね!」
「正解です。しっかり身についていますね!」
さすが、教えるのが好きというだけあって、「ほめる」のがうまい。
娘のやる気を引き出している。
オンライン家庭教師は、感情的になってしまい、子供に勉強を教えることができなくなった我が家の救世主であると感じた。
いつまで続くかは未知数だが、「学ぶ楽しさ」と、どこかで出会ってくれたら、
親としてこんなにうれしいことは無い。
 
 
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2018-03-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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