メディアグランプリ

素直になれば、文章を書けるようになるよ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【4月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:永輝(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
「自転車の練習はしたくない!」
自転車の補助輪を外したばかり頃、娘は練習を嫌がっていた。
「補助輪外してから自転車に乗るのが楽しくない」
二言目にはこう言っていた。
 
はじめにストライダーを乗りこなせるようになり、次に補助輪付きの自転車。
嫌がることなくステップアップしていた。
補助輪を外したタイミングは周りの子どもたちが自転車を乗りこなせるようになっていたとき。
一刻も早く乗りこなしてほしいという気持ちが焦りを生み、教える口調がキツくなっていた。
気づいたときには完全に娘の心は折れていた。
「もう乗りたくない……」
その言葉を最後に、自転車の興味を失っていた。
 
2輪車すべて興味を失ったかと思ったが、
幸いなことに、ストライダーに乗ることは嫌いになっていなかった。
自転車の練習をあきらめ、ストライダーで積極的に遊ばせることに。
元々、ストライダーは近所に買い物にいくときに使うほどのお気に入り。
自転車への嫌悪感はどこへやら、外で体を動かすときは、ストライダーに機嫌よく乗っていた。
 
いつものようにストライダーで遊んでいると、近所の友だちが自転車の練習を始める。
親の補助なしに自転車を乗りこなしている友人を目の当たりにする。
しばらくその様子を眺めていた娘。負けたくない気持ちが高ぶって来たのだろうか
「パパ、自転車に乗る!」と。
待ちに待っていた言葉に思わず笑顔になる。
いざ、自転車を支えながら、娘のイメージなりにやっているのだが、上手くこげない。
娘は順調にできない苛立ちから諦めそうになる。
 
「大丈夫!まずは足をペダルに載せてみよう!」
自転車に乗るためのステップを前回、早く乗りこなしてほしいという思いから、
上手くできないことにのみフォーカスし、イライラしていたこと反省。
自分が自転車に乗るまでのプロセスを一つずつ洗い出し、一つ一つ実行させることに。
目の前の娘に集中し、「早く乗って」という我欲を捨てさっていた。
 
本人が次に進みたいと言うまで、同じプロセスを繰り返す。
次のプロセスで失敗したら、その前のプロセスからやり直し。
できたら、褒める。同じプロセスでも良くなった所を見つけ、褒める。そのくり返し。
目の前のプロセスに集中していたら、自転車が乗れるように。
それだけではなく、「もうやめようか?」と声を掛けると、
「もっと上手くなりたいから、練習する!」との答え。
絶対やらないと言っていたのに……。
娘の言葉に嬉しくなると同時に、天狼院書店の三浦さんの言葉を急に思い出す。
「文章を書くのは自転車に乗るのと同じ。出来るようになりますから」
 
この言葉を初めて聞いたとき、自分は半信半疑だった。
それぐらい文章を書くのに苦手意識を持っていた。
娘が自転車に二度と乗らないと言い切ったのと同じくらい。
嫌がっていたのに、楽しそうに自転車の練習するのを見て、
三浦さんが言っていたのはこういうことなのかと、納得。
 
文章を書くのも、自転車に乗るのも同じ。
あくまで私の理解だが、できるようになるまでのプロセスがあり、
忠実にそのプロセスを実行できているかということである。
いざコツを身につけてしまえば、意識しないでも出来るようになる。
だからこそ、文章を書くのも、自転車に乗るのと同じなのだと。
 
そして、三浦さんはこうも言う。「再現性にこだわっている」と。
苦手意識を持っていようが、プロセス通りにやっているうちに気づいたら出来ている。
それほどまでの再現性があると。
再現性を担保しているものは何か。
「実践」と「フィードバック」のくり返しである。
 
まずは実践。
自転車で言えば、プロセスに沿ってやってみる。
文章で言えば、そのプロセスどおりに書いてみる。
そして実践したあとはフィードバック。
娘と自転車の練習をしていたときは、どこができていたかを褒める。
良くなったところ、良くなりそうなところを指摘する。
文章で言えば、誰かに読んでもらうことだろうか。
ライティング・ゼミでは毎週の課題提出が実践の場にあたり、
Facebookでのグループ公開がフィードバックの場にあたる。
さらに天狼院書店の講師から指摘がもらえる。
これも自分の文章を見守ってもらっているのと同じこと。
 
自転車に乗ることと文章を書くことは同じプロセスを経ている。
自転車に乗れるようになった娘といまだに文章を書くのを苦しんでいる私。
この差はどこにあるのか。
同じようにどこが違うのかと考え、出た答えは「素直さ」。
教えてもらったものを素直に受け止め、そのまま素直に表現できているか。
言われたとおりに言われたままに実践するのと、
自分が苦手の思いが強すぎで半信半疑で実践しているのとでは結果が
結果に差が出るのは当たり前。
 
自分にはプロセスを教えてもらい、実践する場もフィードバックをもらえる場もある。
教えてもらっていたプロセスを素直に実践するだけ。
苦手意識を払拭できなかったら、娘にこう言われるかもしれない。
「言われたとおりにやってる?」と。

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2018-03-31 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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