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「つまらない病」の特効薬は、地図を手に入れることだった。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:山田浩輝(ライティング・ゼミ 特講)
※この話はフィクションです。
 
 
「つまらない。面白くない」
 
気づいたら口癖になっていた。つまらないし、おもしろくない。「何が」って聞かれても分からない。とにかく、つまらないし、おもしろくない。こんな人に魅力があるわけもなく、周りから人は離れて行く。そうして僕は、だんだんと腐っていった。
 
大学に入ったのに、サークル、バイト、勉学、趣味、どれにも打ち込まない日々。家でゴロゴロすることを否定するわけではないが、あまりにもゴロゴロしすぎた。唯一、読書は継続して行なっていた。でも、「読書」することが目的になってしまい、「読書」を手段として使うことを知らなかった。そのため、読書で得た知識をアウトプットすることができず、友達ができない。ただ本を読む、エセ・インテリだった。
 
「『つまらない病』にかかってるよ」
 
大学の先輩は、僕を心配して、ご飯に誘ってくれた。一通り近況を聞いた後に、先輩は僕を「つまらない病」と診断した。この患者の症状は、①口癖が「つまらない、おもしろくない」、②新しい環境に飛び込まない、③継続して積み上げる努力を怠る。僕はすべての症状に自覚があった。先輩にどうしたら、この病気が治るか聞いた。それは必死に。腐った自分をやめたかった。
 
「『つまらない病』の特効薬は、地図を手に入れることだよ。まずはなんでもいいから1つのことを決めて、それを極めるんだ。それが病から立ち直るリハビリになるから」
 
僕は、何を極めたいかを考えた。無理なく続けられることと思い、「読書」を極めることにした。しかし、そう決めたものの、「読書」を極めるってなんだろうかと悩んだ。まず「読書」を自分だけのものじゃなくて、他の人にとって「価値」のあるものにする為にはどうしたらいいか考えた。周りの大学生の多くは読書をすることがあまりないと感じていたので、彼らが「本」を知るきっかけをつくりたいと思った。「読書」のわずらわしさは、何十ページも読む手間と、理解できるかどうか分からないギャンブル性だと思う。僕は、その手間を省くために、A4一枚に内容をまとめることが出来れば、「価値」があると思った。A4一枚を読む時間なんてたかが知れているから、理解できなくても「無駄になった時間」が少ない。
 
これを極めよう。
 
そう決めてから、僕は、本を読むとA4一枚にまとめるようにしていった。A4一枚という限られた範囲で、多くの情報を取捨選択して、人がわかりやすいようにデザインする。人に伝えると意識して「読書」したことがなかったので、最初のうちは苦労した。これまでの読書は、内容を理解していたつもりが、ただページをめくっていただけだったんだと気がつけた。数十枚、数百枚とA4一枚を積み上げていくことで、人にわかりやすく説明することに自信をもてるようになってきた。周りの人からもだんだんと、面白いね、わかりやすい、どうやってまとめているの、と聞かれるようになった。
 
僕は、気がつくと、地図を手に入れていた。「情報」をまとめて、人にわかりやすく説明するという海原を、上手く航海するための地図を。その地図の、範囲を広げ、精度を高めるために、またA4一枚に情報を整理していく。
 
もう、「つまらない」なんて言っている暇がない。もっと人にわかりやすく説明したい、「読書」の面白さを知るキッカケになりたい。その挑戦は、謙虚である限り、死ぬまで続いていく。だから「伝える」ことに悩んでいる限り、僕は「つまらない病」にかからない。また病気にかかるとしたら、A4一枚を書くのをやめたり、レイアウトの創意工夫をしなくなったりする時だと思う。気をつけよう。
 
「つまらない病」にかかってしまったら、ただただ、人にとって「価値」のあることを極める。そして、それを極めるための努力を惜しまない。その積み重ねを経ると、地図を手に入れて、他の人から「いいね」や「フォロー」を得られるようになっていく。すると、あなたの人生は「つまらない」ものではなくて、素敵なものになる。気がつくと、「つまらない」なんて口癖は治っているだろうと思う。
 
 
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2018-04-01 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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