メディアグランプリ

文を書くことで味わう天国地獄


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【4月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:木戸 古音(ライティング・ゼミ平日コース)

「はーい、1週間のご無沙汰でーす。またまた巡って参りましたよ」
とばかり、私は気持ちを引き締めるのである。
毎週月曜日の23時55分をめどに文章を書くのだ。
このことは私にとっては気分の転換にもなり、心地よい緊張のひと時でもある。

元々文章を書くのが私には、とてつもなく面倒である。
にもかかわらずである。文章を書くことが、とても好きなのであった。
あくまでも過去形として「あった」なのだ。
面倒とは、どういうことか。
例えば、2-3ヵ月後に締め切りの短文を頼まれることがあったとする。
その間はずっと「文章を書かなあかん」
「書かなあかんな」ということが
だらだらと気持ちの中で重くのしかかっている状態になるのだ。
これはストレスだ。
「それまでして、なぜ引き受けるの」
と人から言われそうだ。
それでも苦労に苦労を重ねて文章が成ったときの達成感がたまらない。
さらに自分の一文が印刷、製本され、雑誌などに掲載されて
送られてきたときの充実感、喜びは産む苦しみもなんのその。
また話があれば引き受けようと言う気についついなってしまう、
という経験はないですか。わたしもそのひとりなのです。

さて、なぜ私が天狼院のコースを受けようと思ったのか。
いわゆる作文との付き合いは小学5年生にまでさかのぼる。
5、6年の担任の女老先生は児童作文にとても熱心であった。
それこそ毎週の作文を書かされ、先生はコンクール応募にも熱心であった。
応募に自分の作文がうまくひっかかったりと私もすっかりいい気分になって。

さらに文を書く事で今後何に生かそうとしているのだろう。
近々には画文集を先ず目標にしたい。いままで画集を何冊か出したが
あいにくどれもが自費出版である。そのハードルも行く行くは越えたい。

さて天狼院のコースを受講しての功罪はなんだろうか。
確かに一週間毎に一定時間拘束?される。
でもその拘束は正直、週毎の生活のメリハリに大いに貢献してくれている。
大きな節目を文作で作ってくれていると感じている。
緩みがちな手綱を引き締めてくれている。

受講してからそろそろ書くテーマが枯渇してきた今だからこそ
これからが楽しみかもしれないと
密かな予感をおぼえるようになってきた。
何よりも文を書く事に対し、大げさに構えなくなった。
「なんとかなるさ」
これが最近の文を書く事への率直な思いである。
天狼院のおかげ。
「四字熟語を使うな、洒落た言葉は使わなくていい」
これらはほんとうに、目からうろこである。
ありがたかった。
ところがどっこい。甘くは無かった。
提出する度に、苦虫を食わされてきた。
講座を受けて、かつての自信が根幹からくずれさる、はめになろうとは。
井戸の中の蛙状態だったのだろうか。
単なる自己満足の所産、ナルシスト?
「勘狂ったな」
これが実感だ。

にもかかわらず未だに食いついているのはどういうわけか。
まず、講座自身の方向性に感動していること。
文の書きかたの指南が科学的だと思った。
往々にして情緒的に陥りがちな文を書く事を極めて客観的に解明していること。
店主の方針にぶれがなく、
ABCユニットというシンプルな法則を提示された事。
店長および周辺の指導者自身が身をもって、受講生と同じ立場で
毎回文を寄せている事。
この姿勢は言うはたやすく、本当に大変な事だと敬意を表している。
要は院の方針に身を任せていけば間違いがないと思った。偉そうに言ってすみません。
「ぺこん」と謝る。
かつてのルンルン気分でぬくぬく絨毯に胡坐をかいていた天国から、
「君のはまったく駄目だよ。独りよがりの文章なんだから」
と諌められたこの地獄というを現在味わっている。
将来の展望は果たしてあるのだろうか。
知らぬはわが身だけか。
天狼院側はすでに見切りをつけているかもしれない。
でも、そこからが大事だと思う。
私はあきらめないのだ。結構しぶとい。
意外に負けず嫌いかもしれない。
それともマゾか。
「これでもか、これでもか」
と痛めつけられたらひつこい程に、
相手には、「うっとしい奴やな」とおもわれても抵抗する。

よく簡単に「やんぺ、もうやめた」
私はこのことばが一番嫌いだ。
10年はあきらめない。
遅咲き。
多彩でも在りたい。
もとは音楽、絵も描く、文も少々書くといったように。
私の尊敬する先生、
あるひとは97歳まで現役の絵描きであった。
別の人は97歳まで現役の指揮者、
ある先生は同じく97歳まで現役の音楽評論活動、
今お付合いしている画家は87歳で背筋も伸びて頭も明晰。
私は遅咲きでいいから細くながーく活動していきたい。
目標は高く気高くいたい。

「もう歳だから」
「歳相応にやれよ」
「いくつになったんや、いつまでやってんねん」
私の一番いやなパタン。
柳のようにきゃしゃであっちにフラフラ、こっちにユラユラ。
それでもたおれるところ、まではいかない。
そんなでくのぼうであってもいい。

***

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2018-04-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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