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「働き方改革」は誰のため?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:諏訪太郎(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
ニュースで「働き方改革」と言う言葉を、よく聞くようになった。
「長時間労働の是正」、「多様な働き方の実現」、「雇用形態に関わらない公正な待遇の確保」と、一見すると労働者に有利な法律のようにみえる。
 
経営者はこれらをみて「うちにはそんな余裕はない」と、ため息をついているかもしれない。
「きれいごとばかり言っていたら会社が潰れてしまう」と憤っているかもしれない。
 
でも本当に「働き方改革」は、労働者よりの法律なのだろうか?
実は、そうでもない。
経営者にも大きなメリットがある。
「働き方改革」をすることで生産性が上がり、企業の業績が上がるからだ。
 
例えば、私が店長をしていたお店では、以前は社員3人で250時間以上の残業があった。
休みの日も出勤することが多く、みんな疲れ切ってしまい、職場の雰囲気は悪化していった。
仕事に追われる毎日で、何も考えることが出来ず、働く意義すら見失いかけていた。
 
「こんな毎日から脱出したい」
「普通の生活を送りたい」
 
こんな状態で生産性が上がるわけがない。
残業が増えれば増えるほど、売上は下がっていった。
 
この状態を変えたいと藁をもつかむ思いで参加したのが、外部のマネジメントのセミナーだった。
管理職になったが管理職の教育を受けていなかった私は、このセミナーを受けることで管理職として私に足りない多くのことを学んだ。
セミナーが終わることには、「職場から残業をなくそう!」と、前向きに考えられるようになっていた。
 
私が最初にしたのは、仕事の棚卸だった。
無駄な仕事を探しては、その仕事を捨てていった。
職場の習慣を変えることは、思った以上に大変だった。
社員から反対意見を言われ、多くの抵抗があった。
それでも仕事の棚卸を続けていけたのは、残業が減ってきていたからだった。
 
「働き方改革」の中に「人材開発・キャリア支援」がある。
マネジメントセミナーを受けて1年。
社員3人の残業時間は30時間まで減っていた。
管理職としての教育を受けたからこその成果だった。
 
結果として220時間の残業を減らすことになった。
残業の削減は経費の削減となり、そのまま会社の利益になる。
時給が1,000円だとすると、月に220,000円の利益を生み出す。
一か月でなくこの先ずっと続くのだ。
さらに売上も5%上がっていた。
「人材開発・キャリア支援」をすることで、多くの利益を生み出したのだ。
 
また、最近は人材不足で騒がれている。
知り合いの経営者の社員が1人退職した。
金を払って求人誌に載せれば、すぐに応募が来て採用できると考えていた。
しかし、採用をしたくても求人の申し込みが来ない。
採用が出来ないと他の社員に仕事の負担がかかる。
するとその状態に不満を持った社員が1人辞めていき、また1人も辞めていき、社員が連鎖的に辞めていく悪循環に陥った。
この会社は3年がたった今でも、十分に採用が出来ずに困っている。
 
「働き方改革」の中に、「多様な働き方の整備」がある。
世の中も変わり、十分に働けないが働きたいと思っている人が増えている。
 
私の職場でも、育児休暇から戻ってきた社員が「短い時間で働きたい」と相談にきたり、アルバイトが「授業の関係で週4日でなく週2日にして欲しい」と相談にきたりする。
みんな仕事を辞めたくなくて、続けたいから相談に来ているのだ。
その時に「うちには短い時間で働いてもらう仕組みはないから」とか、「週2日で働くのは難しい」と言っていたら、この人たちは辞めてしまうだろう。
 
この人たちが辞めてしまった後に新しい人が入ってきたとしても、辞めてしまった人の仕事のレベルになるまでは、採用や教育で多くの時間と費用を取られる。
新入社員1人を採用して1人前にするまでに、1,000万円程度の経費が必要になると言われている。
さらに人材不足の現在では、そもそも新しい人が入ってこない時代になってきている。
会社の基礎となる人材を確保するためにも、採用、教育に余計な経費を掛けないためにも「多様な働き方の整備」が必要になってくる。
 
「人材開発・キャリア支援」と「多様な働き方の整備」は、「働き方改革」の中のほんの一部だ。
その一部を変えるだけで、経営者に多くの利益が得られる。
さらに国が助成金を出していて、経費をあまり掛けずに出来るのもお勧めの理由だ。
 
ただし、制度はあくまで制度である。
作っただけでは、何も変わらない。
どう運用するか、運用するためにどういう工夫をするのかが大切だ。
 
そこで大切なのが「社員が働きやすい職場を作る」という想いで制度を作ることだ。
そんな経営者の想いを私も応援したい。
 
 
***

この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2018-04-12 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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