週末ごはんを救うオシャレホットプレート
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
【4月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:海 うみ子(ライティング・ゼミ平日コース)
「ああ、週末だ」
こないだ月曜が始まったと思ったのに、もう週末がやってきた。
週末の休みは、みんな、家でちゃんと休めているのだろうか。
もちろん、私だって週末はちゃんと休みをもらっている。
金曜の夜は、「1週間おつかれ私! 頑張ろう、週末!」の気持ちで、ビールをあける。この瞬間が幸せだ。
週末は、家族の時間だ。
とはいえ、夫は週末も仕事でいないことが多い。
しかし、そんなことをすべて理解しろと息子に言うのは無理だ。
私は夫の分までの気持ちで、体力を持て余している4才児を満足させるべく動き回る。サッカーやかけっこをして遊びまわり、隙をみてご飯を作り、平日に溜まった掃除やら、片付けをして、あっという間に終わっていく。
そんな我が家の週末。
週末が終わる日曜日に、サザエさんをみるときの、あの達成感と開放感。
もうあとは、お風呂に入って寝るだけだ。
また明日から、仕事がんばろう。
その繰り返し。
我が家は、平日の夜、家族で食卓を囲むことは、ほぼない。
夫の帰宅は、だいたい息子がお風呂に入って、そろそろ寝ようか、というような時間だ。なので、週末なんかに夫が一緒にごはん食べる、なんて日には息子のテンションがすごい。
「やったー! パパと一緒にごはんだー!」
夫も、
「今日はパパも一緒に食べるよー! やったー!」
なんて一緒に喜んでいる。
そんな盛り上がる2人に、せっかくだから、何か気の利いたものでも作りたいなという気持ちはあるのだが、週末の時間の中で料理をちゃんとするなんて、なかなかハードルが高い。
作るのが楽チンで、洗い物が少なくて、みんなが美味しい! って喜ぶもの。
それが、私が求める週末メニューなのだ。
そんなことを思い悩んでいたある日。
ホットプレートをもらった。
いま、流行りのちょっとおしゃれなやつだ。
小さいけれど、たこ焼き用のプレートまでついていた。
浮かれた私は、
「今週は、これで、たこ焼きしよう!」
私は家族に宣言した。
夫の仕事の都合で、日曜の昼に決めた。
たこ焼きを家で作るなんて、いつぶりだろう。
私は、久々に週末がくるのが楽しみで、ワクワクしていた。
週末に入る前に、食材を買いに行ったが、基本は、たこ焼き粉とタコ。
粉を溶く卵。お好みで、紅生姜、ネギ、天かす。
非常にシンプル。そして、家計に優しい。
日曜日。
家族全員のたこ焼きへの期待があまりに大きすぎて、結局、11時頃から、たこ焼きを焼き始めるはめになったのだが、いざ準備となっても、とても簡単。
粉を混ぜて、トッピングを準備するだけ。なんて簡単!
調理らしいことと言えば、ネギを切ったくらい。
さあ。
あとは焼くだけ。
食卓は、ライブ会場へと姿を変えた。
夫と息子は、仲良く並んで座って、ホットプレートに熱い視線を注いでいる。
「じゃ、いくよ」
2人の観客に告げた。
生地を穴に流し入れていく。
静かにジューっと気持ちいい音が響く。
生地をそれぞれの穴に入れ終えたら、具材をいれていく。
タコを一つずつ、ポトン、ポトンといれていたら、息子が我慢できずに、
「僕が! 僕がタコやる! それやりたい!」
と、名乗り出た。
「よし。じゃあ、君をタコ大臣に任命します! 熱いので気をつけて」
タコを息子に渡すと、夫と一緒に、慎重にタコを入れている。
久々の親子の共同作業じゃないか。
母ちゃんは嬉しいよ。
はやくはやく! 生地が焼けちゃうよ、と言いたくなるようなスピードだが、ぐっと我慢。
彼がやりきったのを見届けて、紅生姜などのトッピングをパラパラとまぶした。
プレートの上は、淡い黄色の生地の上に、緑や赤が彩りよくまぶされて、とてもきれいだ。
ここからは、クライマックス。
そんなに上手ではないけれど、たこ焼きをくるり、くるりと回していく。
「たこ焼きになってきたよ」
というと、夫と息子が
「ママ、すごい! すごい!」
と言ってくれるので、調子にのってどんどん焼いていく。
ホクホクに出来上がったら、お皿にとって、それぞれソースをかけてもらう。
どうせ家なんだから、青のりだってかけ放題だ。
みんなで一緒に
「いただきまーす!」
と口に頬張ると、熱くてみんなでフハフハして大笑い。
気分が良くて大人はビールをあけて、乾杯をした。
なんだ、週末のご飯、こんなに楽チンで、片付けも楽で、みんなが美味しいごはんがあるじゃないか。
おなかがいっぱいで気持ちよくなった私達は、家族3人で昼寝までした。
家族がみんなで楽しく食卓を囲むには、高級な食材も必要ないし、外食する必要もなかったのだ。
ホットプレートが我が家の週末ご飯を救ってくれた。
来週は、何を作ろう。
とりあえず、お好み焼きもいいけれど、餃子なんかも良いと思う。
どれもビールがすすみそうなメニューというのは、子供にはまだ秘密。
ああ、次の週末が今からとても楽しみだ。
***
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
http://tenro-in.com/zemi/47691
天狼院書店「東京天狼院」
〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
東京天狼院への行き方詳細はこちら
天狼院書店「福岡天狼院」
〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
天狼院書店「京都天狼院」2017.1.27 OPEN
〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
【天狼院書店へのお問い合わせ】
【天狼院公式Facebookページ】
天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。