「三日坊主」が「三ヶ月坊主」に昇格すると、「三年坊主」もあと少し!?
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記事:NORIMAKI(リーディング&ライティング講座)
「今度こそ、新たな習慣を身につけよう!」―筋トレ、英語、ダイエット、早起き、読書……なんでもいい。たいてい誰もが、一度はこのような決意をしたことがあると思う。そして、多くの場合、それらは三日もすると、「ま、一日くらい休んでも、また明日からやればいいか」ってな感じの誘惑に駆られて、定着することなく失敗に終わる。それから少し時間が経って、本屋に行くと、『絶対に自分を変える○○』的な新刊に目を奪われ、思わず購入。そこに載っている「山盛り」な目標設定を取り入れ、モチベーションにまかせて「よーし、やるぞ!」と自分を奮い立たせる……でも結局……あとは同じ。
私もこういう経験を幾度となく繰り返してきた。いったい、『絶対に自分を変える○○』本を何冊書い、何冊ゴミにしてきたことだろう。読んでいる間は、ドーパミンにやられて、「すべての目標を達成している自分」になりきっていて、「全能感」に満ち満ちているのだが、いざ立てた目標のための習慣を実施してみると、そのゴールの大きさと遠さに圧倒されて、簡単にノックアウトされてしまう。そんなことの繰り返しだった。
ところが、ある本との出合いをきっかけに、ついには、この「失敗無限ループ」から抜け出すことになった。
猫だかクマだか、なんだかよくわからないキャラクターが、机に座って本を読んでいる。「(目標は、ばかばかしいぐらい小さくしろ!)」「筋トレも読書もダイエットも!」「ウソみたいに続けられる!」―その程度。と言ったら失礼かもしれないが、『絶対に自分を変える○○』本によくある、扇情的なコピーのオンパレードに比べると、じつに地味な装丁であった。だから、逆に胡散臭かった。それでも奥付をみると、発売半年で7刷。結構売れてる。著者は? 「ダニエル・ピンク」でも「マルコム・グラッドウェル」でもない。「スティーブン・ガイズ?」聴いたことないな。それ以上の詳細は覚えておらず、特段「お、この本すごそう!」の感覚があったわけではない。いつの間にかカゴに入っていた。そんな感じで購入したのだと思う。
で、開いてみると、「腕立て伏せ1回チャレンジ」なるワードに目が止まった。「え? 何それ?」毎日、腕立て伏せを「1回だけ」やるらしい。本当にばかばかしい。表紙どおりだ。そんな疑いを持ちながら、むしろそのばかばかしさに惹きつけられ、不思議と目はどんどん文章を追ってしまう。
そして、著者の実例解説を過ぎ、読者の実践をうながす場面まで来た。「ぜひ紙とペンを用意して、自分のプランを書き留めていってください」―これにしたがって、今身につけたい習慣をいくつか書き出した。そして、結論としては、著者と同じ「腕立て1回」と、それに加えて「4行で日記をつける」を毎日やってみることにした。このように、著者によるとプランは複数の「コンボ」でもかまわないとのこと。「フィットネスと書くことを組み合わせたもの」は「フィット・ライター」と呼ばれていた。
「まずは三日続けよう」と言い聞かせ、早速その日からスタートし、大きなカレンダーにマルをつけた。プランを完了したことを、目で見て分かるようにするための工夫だ。それも本に書いてあった。「腕立て一回」「4行で日記をつける」「フィット・ライター」と書いた付箋と合わせてコルクボードに貼り、毎日目につくようにした。それから数日、「三日坊主」はとりあえず無事クリアした。
―さてその後。もう3ヶ月以上が経過したが、この習慣、今でもずっと継続している。「三日坊主」常連の自分としては、「三ヶ月坊主」に昇格できたことを、本当に驚いている。一番の理由としては、「コツコツとしたミクロのサイズの積み重ねを、カレンダーを通して毎日目にすることで、自己肯定感を確実にUPさせている」ことが考えられる。「確実にやっている。そして、その分、自分は進歩している」―はじめから大きな目標を立てて失敗するよりも、小さくてもいいから達成し続けることで、自己肯定感を上げ続ける。これを「見える化」したことが最大の成功要因だ。
おまけに、3ヶ月経った今、気づいたことがある。それは、次の新たなプランを追加するのが容易になってきたこと。たとえば、「数分の英語の音読」だったり、「15:30頃にナッツを食べる」だったり、そういう新習慣の定着にかかる負荷が大きく減って、簡単に身につくようになったと感じている。これを「少しずつ少しずつ」続けていけば、「三ヶ月坊主」からさらに昇格し、「三年坊主」には余裕で達するだろう。そしてそれが、自分の人生を大きく変えていく。
さて、その本とは『小さな習慣』(ダイヤモンド社)である。―この本を世に送り出してくれた著者のスティーブン・ガイズさんをはじめ、翻訳の田口未和さん、ダイヤモンドの土江英明さん、そのほか、スタッフの皆さん、本当に感謝しています。面識はありませんが、お会いできる機会があった際には、「ばかばかしさ」の大切さを教えていただいたことに、心からお礼を申し上げたいと思います。
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