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記事:諏訪太郎(ライティング・ゼミ平日コース)

 
 
ビジネス書を一生懸命読んでいるのに、仕事で成果が出ないなと思ったことはありませんか?
もし、そう思うのでしたら、ビジネス書の読み方を変えることで、仕事で成果が出る読書をすることが出来るようになります。
なぜなら、読み方を変えることで、私の仕事の成果が大きく変わったからです。
 
ビジネス書を読むのが好きで、色々なジャンルのビジネス書を読んできた。
マーケティング、セールス、心理学など、仕事に関係ありそうな本ならジャンルは問わなかった。
ビジネス書を読んだ時に必ずしていたことがある。
それが「読書ノート」を作る事だった。
 
本を読んでいると、心が動く場面が多く訪れる。
「そうそう、そういうこともあるよね」と共感することもある。
「そういう考え方もあるのか」と新しい視点をもらうこともある。
「それって本当なの」と自分の考えとは違った視点をもらうこともある。
どれも自分にとっては、大切な感動だ。
でも、どんなに心が動いても、1週間もすると忘れてしまう。
だから、読書ノートを作り、心の動いた場面を記録に残すことにしたのだ。
 
ビジネス書をたくさん読み、心の動いた場面を記録に残すことで、私はビジネス書から色々なことを学んだ。
これだけ多くの事をビジネス書から学んでいるのだから、仕事の成果も変わるだろうと思っていた。
でも実際には、仕事の成果は全く変わらなかった。
 
「なんで、こんなに勉強しているのに成果が出ないのだ」
 
ビジネス書を読んでも結果が出ないなら、それは無駄な時間になる。
無駄な時間ならば、ビジネス書を読む時間を趣味のために使った方がよいのではと思ったこともあった。
でも、何もやらなければ何も変わらない。
もしかしたら、次の1冊が自分の人生を変えてくれるかもしれない。
そんな期待を抱きながら、ビジネス書を読み続けていった。
それでも、仕事の成果は変わらなかった。
 
ビジネス書を読んでも、仕事で成果を出せずに悩んでいる時に、コーチングのセミナーで1人の経営者の方と出会った。
この経営者との出会いが私の人生を大きく変えることになる。
 
私はセミナーを受けている時に、この経営者が気になってしょうがなかった。
なぜかというと、6時間のセミナーなのに3行しかノートを取っていなかったからだ。
私は6ページものノートを取っているのに、なぜ3行だけなのか?
 
この人は、コーチングのプロなのか?
もしかしたら、セミナーにあまり興味がないのか?
それとも、何か別の意図があるのか?
メモ魔の私としては、軽視者のノートが気になって仕方がなかった。
 
「ノートを見せてもらっていいですか?」
 
私は思い切って経営者の方にノートを見せてもらい、なぜ3行しかノートを取っていないのかを聞いてみた。
すると、経営者から意外な答えが返ってきた。
 
「1つのセミナーで1つだけ出来ることを見つけているのです」
 
こんなノートの取り方があったのか……。
それを聞いて私は驚きました。
 
6時間のセミナーから1つの事を選ぶのは難しい。
なぜなら、心が動く場面が何度も訪れるからだ。
だから、その1つを選べるということは、誰よりも問題意識をもって話を聞いているということであり、誰よりも集中して聞いていることであると私は思った。
そうでなければ、6時間のセミナーから1つの事は選べない。
 
さらに、学んだことを次の日から実践するという考えが、それまでの私にはなかった。
読書ノートが良い例だ。
読書ノートは、実践するためではなく、心が動いたことを単なる記録として書いているだけであった。
私は書くことで満足してしまい、書くことで分かった気になっていたのだ。
でも、実際には分かっただけで、自分が実践するレベルになっていなかったので、いくら本を読んでも仕事で成果が出なかったのだ。
 
その日より、私の読書ノートは大きく変わった。
1冊のビジネス書から、1つだけ実践する内容を選び、実際に仕事に取り入れていった。
 
実際に仕事に取り入れていったと書くのは簡単だが、実践するのはとても大変だった。
実践してみると本に書いてあるように上手に出来ないのだ。
だから、実践できるようにもう一度本を読み返し、時には他の本で情報を補っていった。
これらを続けていくことで、少しずつ仕事で成果を上げられるようになっていったのだ。
 
だからもし、ビジネス書を読んでいるのに仕事で成果が出ないと感じる人がいたら、1冊の本から1つだけ実践できることを決めてもらうことをお勧めしたい。
1冊のビジネス書から学ぶことは多くあるが、2つも、3つも実践は出来ないので、まずは1つだけ。
それがきちんと実践できるようになるには、1か月、半年と長い時間が掛かるかもしれない。
しかし、実践できるようになると、仕事の成果は大きく変わっていきます。

 
 
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2018-05-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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