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伸び縮みの法則とは……


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記事: 大國義弘(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
僕が劇団にはいって一年が過ぎようとした頃、周囲の仲間はモテモテなのに引き換え、自分は全くモテず、おかしい、とボヤくのを哀れみ先輩が教えてくれた法則を紹介します。
題して、伸び縮みの法則といいます。
先輩曰く、
独身の男女が永遠にカップルとして続くということは無い。
すなわち、
私たち、付き合い始めて30年です、なんてことはなく、
男女は、いつかは別れるか、あるいは結婚するかのどちらかである。
なので女性にアタックした結果、ダメでも諦めず、伸び縮みの法則に従って行動するがよい。
(先輩の教えを私がこう名付けました。)
やり方は次の通り。
男が好きになった女に電話をする。
(今ならメイルないしLINEを送るでもいい)
電話では、楽しそうに話してくれた。
これは脈ありと思ったなら、また翌日、電話をしていい。
(メイルあるいはLINEなら、脈ありと思える返事があれば、再度、返信する)
電話をしてどうするか。
脈があるかもと思えれば、デートに誘う。
もし断られたら。
おっとこれは脈無しだったのかと思わざるを得ず、この時は、もう翌日は電話をしない。
しかし間を空ければ、再度、電話してもよい。
例えば一週間後にまた電話をする。
実際、ある女性は、言った。
1週間に一度なら、しつこいとは感じない。
電話をしたときに、(LINEでも同様だが)再度デートに誘う勇気を持てれば誘う。
やはり結果がノーだったら……。
これは脈が無いことが現時点では決定的ゆえ、電話なら短く切り、次の電話まで更に間を空ける。
次の会話でも前回同様、こちらには興味が無いと判断したら、
電話をするのは更に先に伸ばす。
という具合に、どんどん電話をかける間隔を伸ばしていく。
例えば、毎回、前回までの間隔の二倍くらい、あける。
一週間後にかけたあとは、二週間後に、その後は四週間後、
というように。
これが伸び縮みの法則の伸びの部分。
また、これは脈無し、と判定したなら、毎回、話す時間を減らしていく。
これが縮みの部分。
すなわち
電話の最中、感覚を研ぎ澄まし、直感を働かせ、
相手が退屈していないか、
早く切りたがっていないかを察知し、
もしそうなら、毎回、手短かに切る。
すなわち、脈無しの判定なら、電話をかける間隔は伸ばしていき、
話す時間は、短くしていく。
前回10分話して、次に電話をしたときに、脈無しの雰囲気なら5分で切る。
あるいは1分で切る。
次にかけたときも脈無しなら、その時は10秒で切る、というように。
元気?  
あ、そう。
困ったことはない?
(ない)
あ、そう。
よかった。
じゃあね。
というように。
こうして、最終的に、例えば、3-6ヶ月毎というふうに間隔を大きくあけて電話をかけ続ける。
(何事もスピードアップとなった現代なら、半年は空けすぎで1か月空ければ十分かも知れない。前の女性によれば、週に一度ならしつこくないとのことであった)
そして電話の度に空気を読む。
ちみなに、マメな男と、しつこい男の違いは何かご存知でしょうか?
行動に違いはあるのでしょうか。
答。
違いはありません。
やっていることは実は同じです。
ではなぜ同じことをやっているのに、片やマメと言われ、片やしつこいと言われるのか。
答。
女が相手の男を好きかどうかで、評価が変わるのです。
同じことをしていても好きな相手ならマメ、そうでないなら、しつこい、となるのです。
しかし、好かれていない場合でも、前記のように間隔をうんと延ばせば、しつこいと思われるのは最低限で済みます。
通常、女性がこちらに振り向かない理由は、
1 好みのタイプではない
2 他に好きな男がいる
のどちらかでしょう。
1は変わり得ます。
初対面の時は、何だこの男は、と思った相手と結局結婚した、という例はざらです。
2も変わり得ます。
独身の男女は、前記の通り、結婚するか別れるかのどちらかです。
こちらが思いを寄せる女が結婚したなら諦めざるを得ない。
逆に、女性が、付き合っていた男と別れたなら、あるいは何かの理由で片思いを止めたならチャンスが生まれる。
そうなったなら、電話(ないし今ならメイルやLINE)の空気が変わるはずです。
そして空気が変わったと判定したら、次に電話するまでの間隔を短くしていいことになります。
別れたにせよ、片思いだった相手の男が結婚したにせよ、
風向きが変わったと思ったなら、翌日電話してもよいことになります。
これが逆方向の縮みです。
そして翌日も空気がいいなら会話の時間は伸ばして良いです。
これが逆方向の伸びです。
すなわち3か月ごとに、あるいは1か月ごとに、
元気? あ、そう、じゃあね、と五秒で切っていた電話を5分、10分、20分と伸ばしていっていい。
かくのごとく、伸び縮みの法則は、徳川家康のごとく、気長に待つという法則です。
数多くの倒産寸前企業を再建し「再建王」と呼ばれた坪内寿夫の言葉に、
目標に向かうとき、耐えることは喜びである、というのがあります。
いつかは自分のモノになる、と思えば、忍耐は喜びになります。

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2018-05-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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