メディアグランプリ

バブルサッカーで食わず嫌いを克服した話


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【4月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:伊藤千織(ライティング・ゼミ日曜コース)

 
 
 私は運動が嫌いだった。
 
運動は私にとって、ただの拷問だった。
学生のころ、運動部に入る同級生を見て、みんなよくこんな疲れてしんどいだけの行為をあえてできるなと、感心していた。
 
そんな運動嫌いな私が、はじめて「やりたい」と思ったスポーツがある。
それはバブルサッカーだ。
 
バブルサッカーは、直径約1.5m、重さ約8kgの頑丈な透明ビニール製のバブルボールをかぶってサッカーをするスポーツだ。
 
私がバブルサッカーを初めてプレーしたのは、ちょうど1年前の5月だった。会社の同期にバブルサッカーイベントがあるからこないかと誘われた。
 
バブルサッカーは以前テレビ番組で紹介されていたのを見たことがあった。
視界が悪く、他のプレーヤーとすぐにぶつかり倒れてしまうため、出演者がまともにプレーできていない様子だったのを見て、サッカー経験のない私でもできそうだと思ったのを覚えていた。
そしてぶつかり合いながら全員必死になってボールを奪い合う姿に団結力を感じ「楽しそう」と思ったことを思い出した。
 
しかし、素直に「やりたい」と思う反面、運動に自信がなかったため勇気がなかった。いくらテレビで見てできそうだと思っても、集団でプレーする形のスポーツに参加したら足手まといになってしまうのではないかという不安な気持ちが強かった。
 
そのことを誘ってくれた友達に伝えると、大丈夫、誰でも出来ると言われた。
確かにその友達も学生時代は運動部ではなく、率先してスポーツをやるタイプではなかった。そんな友達が誘ってくれたのだから大丈夫かもしれないと、不安ながらも参加を決めた。
 
実際参加してみると、参加者のほとんどが未経験だった。
5人ずつのチームを作り、1試合3分間でプレーをする。ルールはサッカーと同じで、ゴールにボールを入れたら得点となる。
 
バブルボールの中にはリュック紐がついており、背負うようにしてかぶる。
かぶってみると、上半身だけ水中にいるような感覚だった。目の前がぼやけて見えづらく、周りの声も遠く聞こえづらい。そしてバブルボールが非常に重たい。
この状態でサッカーができるのだろうか。緊張しながらも試合開始を迎えた。
 
試合前までは、3分間なんてあっという間に終わると思っていた。
しかし実際にやってみるとかなり長く感じた。試合終了後は足取りもおぼつかないほどに疲れていた。
 
一緒にボールを追いかけていた人とものすごい勢いでぶつかった。車に追突されたような衝撃が唐突に来るため、自分が倒れることにためらう暇はなかった。
 
予期せぬ衝撃、疲労感の先の達成感、団結感。
すべてがこれまでに経験したことのなかった感覚で、心に新しい風が舞い込んだようだった。
 
普段から運動している人も、体格の良い男性も、たくさん転んでかなり疲れている様子だった。
それを見て私は「みんな同じだ」と思った。
男女差も体格差も経験差もなく、みんな平等に出来る集団スポーツが存在した。
これなら楽しく出来る、また何度でもやれると、不安が確信に変わった。
 
それと同時に、これまで運動を「ただ疲れるだけ」と表面上だけしか見てこなかった自分が悔しかった。
怖がらずにもっと様々なことに挑戦してきていれば、もっと早くにこの感動を知っていたかもしれなかったのに。
 
今すぐこの感動をみんなに伝えたい。
私はすぐ自分のSNSに写真を投稿した。すると友達からかなりの反応があった。この話をするたびにみんなから「やりたい」と言われた。
 
この時、私は自分でバブルサッカーイベントを企画しようと考えた。
私が今回参加したようなイベントに友達を誘ってもいいのだが、こんなにたくさんの人がやりたいと言ってくれているのなら、私が企画して近しい友達を集めるだけでも十分集まるのではないかと思った。
 
そして今年の4月に、はじめて自分でバブルサッカーイベントを開催した。
 
イベント動員のためにあらゆるSNSや別のイベントで告知し、これまでにつながってきた友達、知り合い各所に個別でメッセージを送った。
おかげで会場予約や当日の運営などサポートしてくれる友達がたくさんでき、当日は20人動員の予想を超え29人もの人が来てくれた。
 
このイベント成功がきっかけで、バブルサッカーは私の名刺となった。人脈、自信、行動力を与えてくれた。
 
これまでの行動力の根源は何だったのだろうか。
 
振り返って考えてみると「楽しい、やりたい」という気持ちが原動力だったことに気付く。それは不安な気持ちよりも大きく人を左右する感情だった。
 
これは今回のイベントだけに言えることではない。
学生のころは苦手意識のせいで行動することを勝手に制限していたが、頭で考えるよりもまず気持ちのままに行動することの大切さを、バブルサッカーが教えてくれた。
 
これからも定期的にバブルサッカーイベントを開催する予定だ。
この経験を通して、かつての私のような不安で行動を制限しがちな「食わず嫌い」な人たちの意識を変えるきっかけになりたいと思う。

 
 
***

この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。

http://tenro-in.com/zemi/47691

天狼院書店「東京天狼院」
〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
東京天狼院への行き方詳細はこちら

天狼院書店「福岡天狼院」
〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階

天狼院書店「京都天狼院」2017.1.27 OPEN
〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5

【天狼院書店へのお問い合わせ】

【天狼院公式Facebookページ】
天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。



2018-06-08 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事