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プロフェッショナル・ゼミ

ディズニーより富士急より楽しめる浅草の”恐怖”のジェットコースター《プロフェッショナル・ゼミ》


*この記事は、「ライティング・ゼミ プロフェッショナル」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:中村 英里(プロフェッショナル・ゼミ)
 
 
絶叫マシンが苦手な人って、いつ「自分は絶叫マシンが苦手だ」と気づくんでしょうか?
 
私は、小学生のころは、気づいていませんでした。
 
昔から、平均よりも身長が小さかったため、小学生のころは、どの遊園地のジェットコースターも、だいたい身長制限で乗れませんでした。
 
友達が颯爽とジェットコースターに乗り込むのを見ては、うらやましい、大きくなったら私だって……と憧れをつのらせていました。
 
そんな私が、絶叫マシンが苦手だと気付いたのは、中学生のときに家族で行ったディズニーランド。
 
中村家の絶叫マシン事情は、以下の通り。
 
・父:苦手
・母:好き
・私:乗ったことない、ちょっと怖い
・妹:好き
 
ということで、身長制限を突破したあとも、母+妹で絶叫マシンを楽しみ、父+私はその間ほかのアトラクションを楽しむことが多かったのですが、「スペースマウンテンなら、そんなに怖くないよ。キラキラしていて、綺麗だよ!」という母や妹の言葉にも背中を押され、初めてスペースマウンテンに乗ることにしました。
 
宇宙船のような、青白い光の中で行列に並びながら、次第に緊張が高まっていきます。
 
行列のところどころに、「気分が悪くなった方はここからお帰りいただけます」という途中退場用の道があるのですが、それを見るたびに「どうしよう、出ようかな……」と怯える私を、「大丈夫よぉー大袈裟ね、アハハ!!」と笑いとばす母。
 
人ごとだと思って……と豪快に笑う母にイラつきを覚えつつも、まぁ乗るって言ったのは私だしな……と思い直し、待つこと90分ほど。
 
乗り場についてコースターに乗り込むと、安全バーを下ろすよう指示される……あれ、テレビとかで見るジェットコースターは肩までガッチリホールドするやつだけど、そういうのじゃないの? スポってバーから抜けて落ちたりしないの? とアワアワしている私を横目に、「大丈夫よぉー!」と楽しそうな母。
 
そして、ジェットコースターが走り出しました。
真っ暗な中に、キラキラと星のような輝き。
 
あ、綺麗……と思っていたら、どんどんスピードが増していき、気づいたら「ふうぅぅうううええぃぁぁぁぁ〜〜〜!!」とマヌケな叫び声を上げながら、バーを必死につかんでいました。
 
「ちょっと大丈夫? キャーアハハハハ! フウゥゥー!!」と、いちおう娘を気にかけつつも、両手を上げてノリノリに叫ぶ母。
 
ジェットコースターを降りたら、足元がふわふわしてまっすぐ歩けなくて、それも初めての体験だったので「え?! これ治るよね?」とパニック。そんな私を見て笑う家族一同。
 
初ジェットコースターの感想。
 
怖くてずっと目をつぶって下を向いてふんばってたので、ぜんぜん楽しめませんでした……。
 
でも、積極的に乗りたいとは思わないけど、耐えられないほどではないと思ったので、ほかの絶叫マシンにも乗ってみることに。
 
その次に乗ったのは、スプラッシュマウンテン。
 
最初のほうは、かわいらしい動物が出てくる、ファンシーでランランウフフ♪ みたいな世界観。
 
「ほら全然こわくないでしょ」と母や妹が私の緊張を解こうとしてくれたのですが、「あとでこの船は落とされるんだ……こんなかわいい雰囲気にだまされない!」と、安全バーをずっと握りしめていました。
 
そして、いよいよ落とされるとき。
 
あ、外だ、と思った次の瞬間に、ひゅーーーーんと落下。
内臓がヒュっと浮いて、ゾワゾワっと悪寒が走る感じが気持ち悪くて、恐怖で声も出せず、水の中にばっしゃーんと落ちていきました。
 
落ちる瞬間は撮影されるので、あとでその写真を見てみたら、笑顔の母と妹、そして完全に下を向いている私の姿……。
 
そんなこんなで、絶叫マシンデビューを果たした私。
 
ディズニーレベルのジェットコースターでも「ギリギリ耐えられなくはない」という感想だったので、本格的にグルグルまわったり、高いところから落下したりするようなものは多分乗れないだろう、と思っていました。
 
ですが、ひょんなことから富士急ハイランドに足を踏み入れることになったのです。
 
きっかけは、期間限定でやっていたエヴァンゲリオンとのコラボアトラクションが見たかったから。
 
当時付き合っていた彼氏と一緒に、富士急に行きました。
 
原寸大の初号機に興奮し、NERV本部のカードをピってかざす入口のところでパスモをかざしてNERV職員気分を味わってみたり、ゼーレの会議を再現したエリアで碇ゲンドウ風ポーズをしてみたり、自販機のところに設置してあったミサトさんに迫る風の加持リョウジのパネルと一緒に写真を撮ってみたり(エヴァファン以外の人にはわからないですよね、すいません)。
 
マニアにはたまらない展示の数々を満喫したあとで、ふと「絶叫マシン、乗ってみようかな?」という気分になったのです。
 
エヴァファンでもなんでもない彼氏を引っ張りまわしてしまったので、少しばかり「申し訳ないな」と思っていました。
そして、彼氏は絶叫マシンが大好き。
 
ディズニーの絶叫マシンとは比べものにならないレベル、ということはわかっていましたが、彼氏にも楽しんでもらいたいし、もしかしたら食わず嫌いならぬ「乗らず嫌い」かもしれない、乗ってみたら意外と楽しいかもしれない! と思ったのです。
 
まず乗ったのが「ええじゃないか」。
足がプラプラした状態で、座席がぐるんぐるん回転するコースターです。
 
ゆっくり発車して、しばらくしたらぐるんぐるん回転しだしました。
 
足はぶらんぶらん揺れまくるし、頭の上が空になったり、地面になったり、もうわけがわからない。空に放り出されたような感覚。
 
景色が目まぐるしく変わるのが怖くて、途中から目をつぶっていました。
そしたら、とにかく振り回されている感覚はあったんですが、恐怖は少し軽減しました。
 
降りたあとは足元がふわふわ。
でも乗っている時間はあっという間に感じました。
 
そこで、「FUJIYAMAも乗ってみる?」という彼の提案を受け入れ、FUJIYAMAにも乗ってみることに。
 
いま思うとなんで「多分大丈夫でしょ!」と思ったのか疑問なんですが、おそらくエヴァ効果もあって、気分が高まっていたんでしょう。
 
FUJIYAMAに乗り込むと、ゆっくりと上がっていくコースター。
地面がどんどん離れて行くことに、次第に恐怖は増していきます。
 
そして、落下。
 
どこまで落ちるんだ! という恐怖。
落ちたと思ったら上がって、また落とされるというアップダウンの激しさ。
そして一番感じたのは「まだ終わらないの?!」ということ。
 
ええじゃないかはあっという間に終わった印象だったのですが、FUJIYAMAはものすごく長く感じて「まだ? まだ?!」と思いながら、猛スピードの中、目をつぶってひたすら耐えていました。
 
あとで確認してみたら、ええじゃないかは約2分、FUJIYAMAは約3分半、とのこと。あんなに長い3分半は生まれて初めてでした……。
 
降りたあとは、もうぐったり。
気分も悪くなり、園内のカフェで休みましたが、体調が戻らず、富士急を出ることにしました。
 
残念そうな彼氏。
私が絶叫マシンに乗れたら、彼ももっと楽しめただろうに、と申し訳ない気分に。
 
遊園地といえば、デート先の王道。
でも、ディズニーは別として、絶叫マシン以外の乗り物って、あんまり大人が楽しめるようなものじゃないことが多い気がしませんか?
 
メリーゴーランドなんて大人が乗っていたら恥ずかしいし、お化け屋敷も怖いの苦手だから無理。コーヒーカップも、あんなぐるぐる回すの、何が楽しいのかわからん。
 
大人が楽しめるのは、せいぜい観覧車くらいでしょうか。イチャつけますからね。でも観覧車のためだけに遊園地に行くのはなぁ。
 
なので、絶叫マシンが苦手な私にとって「遊園地デート」は憧れではありましたが、叶わぬ夢でもあったのです。
 
ですが、このジェットコースターなら、絶叫マシンが苦手な人も好きな人も、両方楽しめる! という遊園地を見つけたので、ぜひおすすめしたいのです。
 
それは、我が地元・浅草にある遊園地「花やしき」。
 
花やしきは、160年以上の歴史がある日本最古の遊園地。
そこにある「ローラーコースター」は、日本に現存する最古のジェットコースターです。
 
私は浅草で生まれ育ち、花やしきには物心もまだつかない、幼稚園のころから行っていましたが、小さいころは身長制限でひっかかってしまい、ジェットコースターには乗れませんでした。
 
身長制限をクリアするころには、地元のしょぼい遊園地よりディズニーの方が楽しいわ、と生意気なことを思うようになっていたので、長らくローラーコースターに乗ることはありませんでした。
 
そして時は経ち、大人になり。
 
「花やしき」が、ただのしょぼい遊園地ではなく、どうやら日本で一番古い遊園地で、なんか有名らしいぞ、ということを知り、「あえて今、花やしきに行ってみようか」という気持ちになりました。
 
こぢんまりとした園内にあるアトラクションは、どれも年季が入っていました。デパートの屋上なんかに昔よくあった、コインを入れて動く、背中に乗れるパンダなんかもありました。
 
レトロな雰囲気を楽しんだあとで、ローラーコースターのところへ。
走っている様子を見た感じ、そんなにスピードもないし、アップダウンもない。
 
これなら大丈夫だろう、と思って、乗り込みました……が、このコースターでは、これまでの絶叫マシンとは違った”恐怖”を感じることになるのです。
 
ガガガ……と、少し揺れながら動き出すコースター。
 
次第にスピードが上がりますが、速くなるにつれ、ガガガガガ!!! と、上下の揺れも大きくなります。
 
看板に書かれていた「日本最古」の文字が頭をよぎり、「え、壊れるんじゃないのこれ……?」という恐怖を感じました。
 
そしてもうひとつの恐怖。
狭い園内をぐるっとまわるようなコースになっているんですが、壁との距離がめちゃくちゃ近いんです。手を伸ばしたらぶつかるくらいの距離感。
 
これジェットコースターのノリに慣れてる人が両手上げたりしたら指もげるんじゃ……とゾッとしました。
 
そんな一味違った恐怖が味わえる花やしきのローラーコースターは、絶叫マシン特有の「スピードの速さ」「落下するときのゾワっとした感覚」はないので、絶叫マシンが苦手な人でも乗れます。
 
絶叫マシンが好きな彼にとってもかなり新鮮な体験だったようで「揺れやばかったね」「壁近かったね!」と、楽しんでいた様子でした。
 
園内には「本物が出るらしい」という噂があるお化け屋敷や、昔ながらのレトロなアトラクションもたくさんあるので、「あえてのレトロ感を楽しむ」という、大人デート向きの遊園地だと思います。
 
彼氏彼女のどちらかが絶叫系が苦手で、遊園地に行けない……というカップルの皆さんに、この夏はぜひ「花やしき」をおすすめしたいです。
 
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