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メディアグランプリ

私の方がきっと幸せ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:原三由紀(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
「なにをしたら喜んでくれるかなぁ」
 
ここ半年間の、いや1年前からの(笑)、私の悩み事。
先週、8月22日は秘書をしている私にとって1年に1度の大イベント、ボスの誕生日だった。
 
秘書になって5年半。祝うのは6回目の誕生日。
もともとはボスのある意味ファンだった私。ボスは私が人生で初めて出会った“尊敬できる人”。
大好きだった人の秘書になってからというもの、今年はどうやって喜んでもらおうかと作戦を練るのが毎年のことになった。
毎年、直前の1週間は仕事と誕生日の準備で死にそうになりながら当日を迎えるのが恒例。
 
せっかくなら、なにかおもしろいことやりたい。
ボスを去年より驚かせたい。
よくばりな私は、すべてにおいて去年以上を狙いハードルを自分であげ、毎年ヒーヒーいいながら頭をひねってアイデアを絞り出している。
 
例えば秘書になって1年目。
まだポジションにもボスとの関係にも慣れていなかったので、なにをあげたら喜ぶのか、なにをどのくらいしてあげていいのかはかりかねた私。
ひねり出したアイデアは、誕生月の8月、会うたびにプチプレゼントをあげる、ということだった。
 
毎日別れる前に「お誕生月おめでとう!」とささいなプレゼントを贈り続けた。今思っても我ながらおもしろいこと考えたもんだなと、その頃の自分がほほえましくなる。
その月はおそらく20個近いプレゼントを贈ったんじゃなかろうか(笑)。
 
今年を含む直近の3回は、自分で動画をつくって贈るということを続けている。
最初につくった動画は、クライアントさんなど親しい方にこっそり「ボスの好きなところ」を紙に書いてもらい、その紙を持った写真を撮らせてもらった。
 
会う時間がとれない人には写真をメールで送ってもらい、その写真をつなぎ、自分でつくった誕生日を祝うメッセージを載せた動画をつくった。このときは完全に自作動画だったので一番大変で死にそうだった。当日の夕方、サプライズの数分前まで気づかれないように動画編集をコソコソしていたものだ。
 
その年は鳥取の牧場で企業動画の撮影をしていたので、クライアントさんにも協力してもらって、その日の全撮影が終わった後に、牧場でパーティ。サプライズでケーキ&バースデイソングを贈り、準備していた動画をその場でみてもらった。
 
去年は、東京でちょうど自社セミナーをしている日だったので、セミナーに来てくれる人に事前に連絡をしておいて協力してもらい、セミナー後にサプライズパーティを行った。特注のケーキ、音楽や照明での演出。全国からのメッセージを集めた巻物のような寄せ書き。会場にも100名くらいの方が誕生日を祝うために全国から駆け付けてくれた。
 
そして動画をプレゼント。1年間12ヶ月を象徴する12枚の写真と、ボスへのメッセージを私が提供し、プロの映像作家さんに動画をつくってもらった。
 
そして今年はレストランを貸し切って50名限定参加のバースディパーティを開催。
パーティの最後に、またしてもサプライズ動画を贈った。当日にカメラマンさんに入ってもらい、パーティの様子を撮影。エンドロールとして当日来てくれたゲストの映像を、パーティの最後にエンドロールとして流すことにした。
 
が、実は1週間前に私とカメラマンさんだけで事前に一部撮影を済ましていて、私がボスへの思いをインタビュー形式で答えている様子を撮影済み。ここが今回のサプライズ部分で、当日の映像とそのインタビューを組み合わせた動画をその日その場で編集してプレゼントした。
 
ここに書いた以外にも、手に触れるプレゼントをいろいろ用意しているので、本当にもう毎年てんやわんやしている。
でも、ボスやパーティに参加してくれる人が喜んでくれると私はとても幸せで楽しくて、大変だったことはふっとんでしまう。
 
ボスの誕生日を祝うためにあーだこーだしている時間。
それは、ボスのことをあらためて考えて、これまでしてくれたことを思いだし、与えてくれたことを思い、その感謝を伝えるために自分にできることを考える時間だ。
 
それって、自分が相手を好きになった過程や理由を、もう一度たどり直す行為に近い。相手との関係性を追体験するようなもの。つまり相手をもう一度好きになる行為なのではないかと思うのだ。
 
そして、私は気づいている。
なにかを祝う、という行為は、本当は祝われる側よりももっと、祝う側に大きな幸せをもたらすものだということを。
 
今回は自分のインタビューを撮影する、ということで自分が思っていることをあらためて整理して言葉で表現する、という機会を得ることができた。
 
私は、自分の人生を変えてくれたボスに心から感謝している。
ボスに出会い、ともに働き、私の世界を見る目は180度変わった。
私の今の世界の見え方は、ボスが見せてくれたものだ。
 
楽しそうに見えても、日々は平坦でなく、心が張り裂けそうになることも、地団駄ふむような思いもたくさんある。
それでも情熱を傾け、一緒に戦える相手がボスであることを私はとても幸せだと思う。
 
人を好きになるのは、とても幸せな時間。
サプライズを仕掛けるために、誕生日を祝う準備をする時間は、毎年の私に欠かせない大切な大切な時間だ。
 
そうやって思いっきり祝いたい相手がいて、祝うために必死で考える時間があること。それこそがボスが私にくれた一番の幸せかもしれない。
 
祝う側の方が一番幸せ。
ごめんね、ボス。
お誕生日は毎年、ボスより私の方がきっと幸せなんだな。

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2018-08-29 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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