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常識は志望校のように選べ


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記事:YUKA(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
「お客さんで既婚者だけど彼氏いるって人、結構いるんですよね」
「え? そうなんですか?」
 
脱毛サロンで施術を受けながらのサロンスタッフさんとの会話である。気さくなスタッフさんで年も同じということでの親しみもあり、毎回、近況などを話す。最近の恋愛話からの流れか、そんな話になった。
 
私の周りでは不倫したとか、不倫しているとかいう話はほとんど聞いたことがないので驚いた。そんなに世の既婚者は普通に不倫しているの? と。
単に、普通周りに「私たち不倫してます」なんて言う人はいないので話を聞かないだけかもしれないし、言いたくても言えない思いを、自分の私生活には直接関わらない赤の他人であるサロンスタッフさんにはふとしゃべってしまったからなのかもしれない。
 
そういえば、数年前にまつエクサロンに行った時も、サロンスタッフさんが同じようなことを言っていた。
 
「お客さんで既婚で彼氏いる人たくさんいますよ」と。
 
ドラマのイメージだと、不倫はドロドロしていて、修羅場があったり、社会的制裁を受けたり、暗く悲しいもの、みたいなイメージがあるけれどスタッフさんたちが話す不倫をしている女性たちの話は、ほとんどが明るくてあっけらかんと楽しんでいるようなものだった。
まるでそれは大したことはない話であるように。
 
まあ、そういう相手がいるからこそ、脱毛サロンやまつエクサロンに通って美しくなろうとしている、ということでそういうサロンに通う人の不倫率は高いのかもしれない。
また、逆に、きれいにすることにかけての意識が高い女性であるからこそ、モテるし既婚者でも恋愛する機会が多いということかもしれない。
 
もちろん、脱毛サロンやまつエクサロンに通う女性がみんな不倫に関して寛容であるとは言わないが、他の場所やコミュニティに比べたら寛容に考える人が多いのかもしれない。常識っている場所によって変わるんだなと思った。
 
「みんな楽しくやっていますよ」という話や事例をたくさん聞いていれば、そういうものなのか、と気軽にやってみようと意識になってくるのかもしれない。
 
これは他のことにも言える。
 
自分のいる場所での常識がどこでも常識だとは限らない、ということだ。
違うコミュニティ、違う会社、違う国へ行けばそれぞれで常識は変わってくる。
 
ということは、それを逆手に取って利用することもできる。
 
自分が望むことがあれば、望む未来に都合のよい常識のある所へ行き、そういう常識を持った人といればいいのではないだろうか?
 
常識は志望校のように選べるのでは?
 
例えば、将来を考え志望校を選ぶとき、医者になりたければ、医学部を選ぶ。美術をやっていきたければ芸術大学に入る。美容師になりたければ美容学校へ進学するだろう。
 
それと同じように、美人になりたければ美人と友達になって美人の生活を知り、美人になるための常識を知る。痩せたい人は痩せている人と一緒にいてどう生活しているか痩せの常識を知るといいだろう。
 
よく、環境で人は作られる、というがまさにその通りなのだと思う。
環境で人が作られるのは、その環境によって当たり前の常識が違うからだ。
もちろん知るだけではなくて、自分が欲しい常識を持っている人たちの中に入り、自分の中で「それが常識である」と落とし込む必要があると思う。
 
「ペリーの黒船が見えなかった人たち」の話をご存知だろうか?
 
長崎に黒船が来航したとき、黒船が見えなかった人たちがいたという話だ。なぜ見えなかったのかと言えば、それまで日本の常識の「船」という概念からあまりにもかけ離れていたため、それが船であると認識できず、見えなかったという話だ。海外からの情報があって知っていた人のみが黒船を認識できたらしい。
自分の常識は思い込みであり、脳の仕業で当たり前を感じているのかもしれないということである。
 
「自分には難しい」「やりたい気持ちはあるけれどできない」「普通に考えて無理」だけど「本当はできるならことならやりたい」ことはあるか? 自分に問うてみる。
そして、それをやっている人を探してみる。ポイントは「この人だからできるんだ」という考えや「自分とは違う人種だ」という思考を捨てること。そして、この人たちの常識って何だろう? という視点で、自分とは違う「当たり前」の前提を見つけて面白がってみることである。
だから私と違うんだと嘆くのではなく、「この人こういう常識持ってるんだ。面白いなー!」と思って、その常識をインストールすれば、難しいと思っていたことも案外サクっとできてしまうのかもしれない。
 
 
 
 
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2019-09-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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