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ありさのスケッチブック

【包装紙に包まれた中身】人は見かけによらないのではなく、人は見かけに惑わされすぎなんだと思う《ありさのスケッチブック》


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ある日の打ち上げの飲み会での出来事。
3月に参加したプロジェクトで6日間を共にした仲間たちに再会した。
その日は、その仲間とプロジェクトで学んだことをの復習もかねて5時間のグループワークをした。

このプロジェクトで会った人は人間的に熱い人ばかりで、漠然としたものから具体的なものまで「こうなりたい」という夢を持っている。だから、本当に話を聞くだけでも面白いし、私にとっての刺激にもなって、もっと頑張ろうと思えるのである。

この日も、そんな熱い想いからくだらない話まで、いろんなことを話していた。
その時、聞き覚えのある歌が流れてきた。

ここ最近でハマった、あるアニメの主題歌だった。

「!!!!!」

私はとっさに反応して、背筋をピンと伸ばして音楽にじっと耳を傾けた。
そんな私の様子を見て、周りの人は「どうした?」とでも言いたげな顔をしていたが、一人だけ反応が違った。

「実はね~、俺も反応しているんだよ」

えっ

「『物語』好きですか!!!」
私は叫ぶようなかたちでその人に食いついた。しょうがなかった。そもそもこの歳でアニメが好きだと言う人はいたとしても、あまりそんな話はしないからだ。

※ちなみに、この『物語』というのは「物語シリーズ」と呼ばれているアニメのことである。もともとは西尾維新先生が書いている小説を映像化したものである。「化物語」「偽物語」「終物語」などテーマがあり、それをひとまとめした呼び名が「物語シリーズ」である。最近では、映画化もされている。

あまりにも気持ちが高ぶっていたので、相手が何と答えたかはあまり覚えていない。
それだけ、同士に会えたのが嬉しかったのだ。

「あれ、めっちゃいいですよね! 映像とかめちゃくちゃ凝ってて、私テレビとかあまり見ないんですけど物語は本当に面白くて……」
「アニメだと、ワンピースも好きですよ! ポスターとかフィギュアとかありますもん、家に!」

私は気持ちが高ぶって聞かれてもいないことまでべらべらと話し始めた。同じテーブルの中に、私の熱狂的な話しぶりをあっけにとられて見ている人がいた。私の隣の女の子だった。

「今、話聞いてバイアス持たない方がいいなあって思ったわ」
その子はポツリと呟いた。

「え、どうしてですか~?」
普段話せない分、「物語」への愛を語った私は気分の高ぶったまま話しかけた。

「や、だってなんか服とかちゃんとしてるやん! だからアニメとかそういう感じじゃないと思ってたんやけど違うんやなって思って」
彼女そういった。

 

初めて言われたことではない。いつものことだ。私は、見た目と中身にギャップがあると言われる。
あんまりにもそういうことが多いので、試しに周りに私の外見の印象を聞いてみた。以下のようなものである。

・きちんとしてそう
・女子力高そう
・大人っぽい

……いやいやいや。
ありがとうございます。こんな風に思っていただいてありがとうございます。
申し訳ないのですが、私はそんなに素敵な人ではないです、はい。
ちょっと、私の中身を暴露しますね。

まず、きちんとしてそう。
……全くそんなことはない。ほとんど大雑把。
いつもかばんの中は本やら財布やらが全て一緒に入っていて、物をよく探している。
この前は、天狼院でパソコンのコードを結ばずに戻して石坂さんに結ばせてしまった。(あの時は言い出せませんでした、ごめんなさい!)
アルバイトでテーブルクロスを畳むときも、端と端をきっちり合わせるのは苦手だし、
ようやくコース料理のシルバーセット(フォークやナイフのこと)はびしっと決められるようになったけど、初めの頃はハの字になっていてよく怒られた。

次に、女子力高そう。
……そんなこともない。
まず、家事。実家暮らしなのを理由に、ほとんどしない。
しかも、あまりこれは大きい声で言えないのだが、私は家のレンジを爆発させたことがある。
家のこげくさいにおいは一週間とれなかった。この頃は、毎日家を出る時にリセッシュしてました、はい。
そして美容。大学生として最低限しか気にかけていない。
ネイルとかにエステとかにお金をかけるなら美味しいもの食べようぜ、と思う。
完全に色気より食い気の人間である。

大人っぽい……むしろ子供っぽいと思う。
小学生の頃から水族館が大好きで、旅行や遊びに行くときなんかは「水族館行こう!」とばかり言っている。
ぬいぐるみも大好きで、チョッパー、ムーミン、ガチャピン、海の生き物たち、などなどたくさん持っているし、未だにぬいぐるみをみるとついつい買ってしまう。
少年漫画、特にワンピースが大好き。もちろん全巻読んで、映画も見て、ポスターや巨大パズルなんかも家にある。
ワンピース展やワンピースタワー、お台場にあるバラティエ(ワンピースに出てくるレストラン)にも足を運んだ。
そういうところに行って、等身大のルフィに大興奮したり、チョッパーと写真を撮っている姿は客観的に見ても大人とはかけ離れていると思う。

 

以上のように、私は、大雑把でどんくさくて子供っぽい、小学生みたいなところがあると思う。
小学生男子のように少年漫画が好きだし、誰よりも勝っていたいと思う負けずぎらいだし、こまこましたことや手先の器用なものはできない大雑把な性格でである。
小学生女子のように可愛いキャラクターが好きだし、ぬいぐるみも好きだし、きれいなお姉さんには憧れる。
だからきっと、私の中身はほぼ「小学生レベル」で止まっているんだと思う。

 

ではなぜ今の私は周りからきちんとしてそう、女子力高そう、大人っぽいなどと言われるのか。
私の見解はこれだ。
「なんちゃって女子力高い系女子大生」の気分で服装や持ち物を変えたりしているから。

かほさんがいつか言っていた、「私服ってコスプレと変わんないよね~」という言葉がしっくりくる。
女子大生に見えるようにしたかったら、「なんちゃって女子大生」の気分で服を選ぶ。
きちんとしているように見せたかったら、「きちんとしたお姉さん」の気分で靴やかばんも選ぶ。
子供の頃に「おジャ魔女どれみ」のドレスに着替えてどれみの気分になっていたように、
今の私にとって私服や持ち物は「なんちゃって女子大生」になるためのツールなのだ。

大人っぽく見られたい、女の子らしく見られたい、そういった思いが私の見た目を作ってきた。
こうしたい、と思ったら見た目はすぐに変えられる。そのツールが、私服や所持品なのである。
だから、私の見た目は「私のありたい姿」の積み重ねなのであり、「なんちゃって」という包装紙なのである。

しかし、そんな急激な見た目の変化に中身が追い付くわけがないし、
見た目が変わったからといって好きなものが変わったりするなんてことはなかった。
好きなもの、性格、習慣。
そういったわたしの「核」はほとんど変わっていない。
だから、見た目と中身のギャップがうまれているのだと思う。

女子大生っぽい服やスーツを着ている時も、
私、中身は女子大生っぽくないのにごめんなさい、なんて気分になる。

だから、私にとっては服装と中身に差異がないほうが驚きなのである。
ほわほわ系の女の子が話してみてもほんわかしていると、こやつ、なにか隠してるんじゃないか……? と思ってしまうし、
びしっとかっこいい系の女の子に出会って性格もさばさばしているのを見ると、本当は甘えたいとか思ってるんじゃないかなあ、とか余計な心配をしてしまう。

逆に、きれいなひとがギャグをめちゃくちゃいうとか、かっこいい系なのにすごい可愛いものが好きとかいうのを見ると「ああ、いいなあああ!」と思ってしまう。
見た目と中身に差異がある同士、ちょっとした仲間意識が芽生えるのである。

 

ですから皆さん、私の見た目に惑わされすぎです!
人は見かけによらないってよく言われますけど、きっと見かけに惑わされすぎなんです!
見かけなんてすぐ変えられますから!

見た目と中身のギャップに驚いたら、引いたり裏切られた、と思うのではなくこう思ってみて下さい。
「ああ、この子はこんな見た目のように思われたいんだな」「でも本当はこういう中身なんだな」って。
きっと、見た目を褒めても、中身のノリに乗ってあげても喜ぶと思います。
少なくとも、私がそうですから(笑)

 

ところで、ひとつだけ私の悩みを聞いてくれませんか?
私はよく、ふわふわしているとかぼんやりしてそうとか言われることがあるんです。
でも、そう思われたくないんです。

本当の私はちっともふわふわしていなくて、自分の理想に向かって突っ走る、暑苦しい奴だと思うから。
だから、本当の私の姿を知った友達や同級生には「最初はほわほわしているのかと思ったけど芯があるんだね!」とよく言われるんです。

こればかりは最初から「芯がある」と思ってもらえるようになりたい。
ぼんやりしてそうってなんかカッコ悪いじゃないですか。
私は、頼れなそうなほわほわガールではなくて、頼れるかっこいい大人に見えるようになりたい。

なので皆さん。
「芯があるかっこいい大人」に見えるにはどうすればいいか、教えてくれませんか?

 


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