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ざけんなよ!


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【12月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:鵜木 重幸(ライティング・ゼミ 日曜コース)
 
 
「おい〇〇、△△の資料を大至急作ってくれ!」
 
毎日の様に、どこかの部署で聞く言葉。
ボリューム大で発せられるその言葉は、遠く離れていても聞こえてくる。
似た様な状況は、どこの職場でもあるのではないか……
 
悲しいかなサラリーマン。 上からの指令は、絶対である。
こちらに拒否権は無い、に等しい。
緊急案件と言う名で、指令を受ければ、全てを排除して、その指令を第一優先で進めなければならない。
そこに、判断が入る余地はない……
 
「ところで、なんで緊急案件が発生してしまうんだ?」
緊急指令を受けてしまった同僚を横目に、私はふと、そんな疑問を抱いてしまった。
 
先見性の無さか?
計画性の無さか?
はたまた、
予測力の無さか?
 
つまるところ、緊急指令を多発するということは、己の能力不足を露呈しているのではないか?
 
ダメ出しは更に続く……
 
そう言えば、そもそも、その「緊急」自体を読み間違っている……
これが、意外にも多いことも思い出した。
実は「緊急」ではなかった? ということが度々発生しているのである。
散々組織を掻き乱し、本来すべき業務を停止させ、その挙げ句に成果はゼロ……
メンバーには疲労感と怒りしか残らない……
 
だから、その結果、
 
「ざけんなよ!」
 
となってしまうのだ。
 
とは言え、とは言えである。(落ち着こう)
逓増する人生を歩みたいなら、全てを自責と考え、対策案を考えたい。
緊急指令を受けるこちら側に、防御策は無いものかと……
 
先ず考えられるのは、次に起こりうる仕事を予測し、指令を受ける前に準備しておくことだ。 これは、よく聞く対策法の一つだ。
自分のポジションより、ひとつ上の視点で、業務全体を眺め、自分の業務範囲にこだわらず、必要なことに手を打っておく。
そうすれば、緊急指令時にも慌てること無く、更には、自身のキャリアアップの準備にもなる。
心掛け一つで、嫌な案件も自己研鑽に変わるのだ。
 
しかしである、そもそも、そのまともな予測は当たるのだろうか?
緊急指令をしてくる相手は、想定外の行動をしてくる人だ。
 
ケチなことを言えば、そもそも、そんな上司に、そこまでしてやる必要はあるのか?
 
「あっ、これだ!」
私は気づいてしまった……
 
指令を受けた部下が、「ざけんなよ!」と思うのは、上司にそこまでしたくない、つまり、上司の「器の大きさ」の問題では無いか?
緊急指令がどうのこうのと言うよりも、部下の満足度は、上司の「器の大きさ」により決まるのではないか……
こんな事を思いついたのだ。
 
これは、私が新人だった頃の上司の話だ。
その上司は、緊急指令多発タイプ、そして、やたらと声がデカかった。
そんな上司を支えていたのは、先読みして対策を打っていた優秀な先輩たちだ。
上司の性格を読み、見事な先読みをし、大抵の緊急は事前に準備ができていた。
 
でも、相手は手ごわい。 たまには、先読みを外され、本当に緊急事態になる事もあった。そんな事が度重なると、皆んなのストレスがMAXになり、不平不満を言う先輩も出てくる、と思いきや、実際は少なかった。 暴動も起きていない。
上司の人間性、「器の大きさ」がそうさせたのでは無いか……
今、振り返ると、そう思うのだ。
 
戦国武将で言えば、秀吉タイプ、いわゆる、人たらし、人間味溢れる人……
どこか憎めない、あの人のためなら頑張ろう、と思わせる人……
それが、その上司であった。
 
会社では、いつも偉そうに威張っていた上司であったが、公私の区別を明確にしていた。
その一例が、、アフター5の飲み会だ。
たとえ会社では部下であっても、年齢が上ならば、その人を立てていた。
成果を出した人には、自ら歩み寄り、お酌をしながら労をねぎらっていた。
そんな姿を見ていたメンバー全員が、いつの間にかその上司のファンになっていたのだ。
 
「器が大きい」上司だからこそ、上から下へ降りてきて、対等目線で部下と接する事ができる。
その効果で、部下を自分の応援団にしてしまったのだ。
 
「この開発、なんとか今年中に完了できんか?」
「営業は、もう1000万円積み上げできんのか?」
 
そんな無茶な緊急案件を、必死になって実現しようとした先輩たちを思い出す。
もちろん、私もそのうちの一人だ。
「あの上司の希望をなんとか叶えてあげたい……」
そんな思いで行動してるから、「ざけんなよ!」なんて言葉は出てこなかった。
 
様々な問題も、結局は人間性の部分にたどり着くのであろう。
仕事上のスキル向上は当然必要である。
それに加えて、「器の大きさ」を拡げて行くような取り組みも必要だ。
 
見渡せば、必ずいる「器の大きい」人、いないなら、歴史上の人物、小説の世界でも構わない。
モデルを見つけ、どうしたら、そんな人物になれるのか考える。
人生の歩みと共に「器の大きさ」を拡げる事も意識して取り組みたい。
それが、逓増する人生へと繋がって行く。
 
あなたが、「ざけんなよ!」と言われないために……
 
 
 
 
***
 
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2019-11-15 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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