メディアグランプリ

アトピーはレモン風味の自己啓発本だった。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:カミシゲ(ライティングゼミ平日コース)

 
 
お盆も終わり夏の暑さも盛りを越え、少しずつ過ごしやすくなってきた。
季節の変化を楽しめるのは田舎に住んでいる人間の特権といっても言い過ぎではないだろう。
 
真夏だと苦行のような、僕の趣味であるサイクリングも、心地よい風を感じながら、汗びっしょりになって爽快な気分になれる。
 
いまでこそ、運動を楽しめているが、僕は夏が嫌いだった。
夏に限らずすべての季節が嫌いだった。
 
アトピーが原因だった。
生まれて間もない頃、僕は喘息が原因でアトピー性皮膚炎という症状に見舞われることになった。
体内で解毒できない毒素を、代わりに皮膚が解毒することで皮膚が炎症を起こし、ただれた状態になるこの症状の特徴は、
 
かゆい。
 
とにかくかゆさがハンパない。一日中ずっと掻きつづけないと気がすまない。数万匹の蚊に四六時中刺されている状況を想像してもらえると、その辛さがわかってくれるだろうか?
 
かゆくて、かゆくてしょうがないので、一日のほとんどを掻きむしるという作業に費やされる。寝ても覚めても掻きむしることが、僕の子供の頃の仕事だった。
 
シャツは常に血がにじんでいて、ひどい時には化膿し、ウミがついて黄ばみになることもある。
寝ている間も無意識に掻きむしったからか、布団には血のスタンプが所々に押されていた。
 
ステロイドという成分が入った薬を塗ると、ただれた状態は改善するのだが、皮膚が黒ずんでしまい、人前に出るのがイヤだった。僕の劣等感はアトピーによって植えつけられた。
 
アトピーは自分だけでなく、親も辛い。かゆさに耐えきれず体を掻きむしる僕を見ることしかできず、辛そうな表情をしている親の顔はいま思い出しても辛い。
アトピーを治すためにいろんなことを試した。海水を患部に塗ったり、漢方を飲んだり、神頼みをしたりした。そして、高校生のときにアトピーの症状がピタッと止まった。
寝ても覚めても続くかゆみから解放されたときの感動は今でも忘れられない。
 
しかし30代を過ぎた頃、またアトピーが発症した。しかも過去最大級で。
腕の一部に出たアトピーの症状が一週間のうちに体全体に広がったのだ。体の内側がずっとかゆい。どんなに掻いても、かゆみに届かない。皮膚をはがして掻きむしりたくなる。
 
アトピーというと「のりピー」や「柿ピー」のようにどことなく可愛らしい響きだが、中身はとっても憎たらしい。なんでこんな体質に生まれたのか、この体質のせいで自分に自信が持てず、気が弱くなり、学生時代はイジメられた。すべて、アトピーのせいだ! 僕はアトピーであることが嫌で嫌でしょうがなかった。
 
30代になってアトピーに3年ほど悩まされたころ、さらに過労とストレスが重なり1ヶ月寝こむことになった。病院が嫌いだったので病院にはいかなかったのだが、今思うとウツだったのかもしれない。
 
そして、寝込んだことがきっかけで、食べものについて勉強することになった。食を提供する仕事をしていながら、僕は食べものが人間の体にどう影響するか知らなかった。
そして、アトピーの原因も食生活が一つの原因になっていることをこのとき初めて知った。
 
食べものについて勉強するうちに農業や医療についても勉強した結果、アトピーを治すには自力で治すしかない、という結論に達した。
食事の習慣を中心にいままでの習慣を変えることで、僕は一年後にアトピーを克服した。おまけに体重と体脂肪も減りスマートな体になった。
 
「神様はレモンがなる木は作ってくれるが、レモネードがなる木は作ってくれない。与えられたものは工夫しないと自分のものにならないんだよ」
斎藤一人さんという方がおっしゃっていた言葉だ。
 
僕にとってアトピーはレモンのようなものだ。丸かじりしたら酸っぱいだけのレモンも工夫をしてレモネードという美味しい飲み物に変えられるように、僕はアトピーから自分の人生にプラスになる3つの習慣を変えることができた。
 
「情報を集め、問題点を明確にする」
「改善に向け行動する」
「ダメだった理由、うまくいった理由を考える」
「またトライする」という思考の習慣。
添加物を極力避け、自然なものを食べるという習慣。
呼吸をコントロールすることで感情をコントロールし、ストレスをためない習慣。
 
そして目的を達成するまでやり続けるという粘り強さを身につけることができたのも、アトピーから得たものだ。
 
アトピーは自己啓発本を何冊も読むよりよっぽど役に立つことがわかった。
 
そして、もう一つ。アトピーは「ストレスセンサー」として活躍している。
アトピーは持って生まれた体質なのか、完全に治ることはないようだ。ストレスが一定のところまでいくと、腕がうっすらとかゆくなり、皮膚が荒れる。
この症状が出てきたら、いつも以上に食べるものに気をつけ、リラックスすることを心がけるとピタッと症状が治まる。あれだけ悩まされて、憎んでいたアトピーは僕に危険を知らせてくれる相棒として活躍してくれている。人生においてムダなものはない、という言葉を聞いたことがあるが、まさにその通りだと思う。
 
大切なことなので何度も言わせてください
「神様はレモンのなる木は作ってくれるが、レモネードがなる木は作ってくれない。与えられたものは工夫しないと自分のものにならないんだよ」
 
 
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2017-08-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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