プロフェッショナル・ゼミ

「オトナの赤本」と「赤い糸」《プロフェッショナル・ゼミ》


*この記事は、「ライティング・ゼミ プロフェッショナル」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【2月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:よめぞう(プロフェッショナル・ゼミ)

「どうしよう」

久しぶりの読書は、私をひどく困らせた。

いつも「人に読んでもらえる文章を書く」書き方を学ぶ「ライティング・ゼミ」でお世話になっている「天狼院書店」の店主三浦さんが11月に本を出した。その名も『殺し屋のマーケティング』という、なかなか奇抜なタイトル。
女子大生の桐生七海が、営業も広告もPRもできない「殺し」を売るという「難問」を「最強のマーケティング技巧」を持つ西城に弟子入りして解決していこうとする物語だ。小説でもありながら、著者であり経営者でもある三浦さんの「マーケティング」のノウハウがぎっしりと詰まったビジネス書でもある。

ちょうど、1年前から「ライティング・ゼミ」で「天狼院書店」に通うようになったおかげで、私は生まれて初めて「本を出版するまで」の過程の一片を見るという貴重な経験をすることになった。Facebookに『殺し屋のマーケティング』の作成中の様子が上がるたびに、どんな展開が待っているんだろう、とかどうやって「殺し」のマーケティングを確立するんだろう、とワクワクが止まらなかった。発売の1月ほど前には「プルーフ版」という仮本が登場し、一部の人だけが『殺し屋のマーケティング』を読むことができた時には、もういてもたってもいられなかった。Facebookのタイムライン上に「プルーフ版」なる文字が見えようものなら、まだ手に取ることすらできない悔しさともどかしさで、無意識に私の指はiPhone7のホーム画面を押していた。散々焦らされて「もう待てないよー!」となる頃にさらに三浦さんは追い討ちをかけてきた。

「いやー、これはめちゃくちゃ面白いから!」
いやー三浦さん、それ自分で言っちゃうんですか?
だけど、三浦さんは本気だ。今までもそうだけど、三浦さんは「本当に面白い」ものにしか「面白い」とは言わない人だ。それは周りに対してだけでなく、自分自身に対しても。だから、三浦さんが「面白い」という『殺し屋のマーケティング』は「本当に面白い」のだろう。私は発売日が待ち遠しくて仕方がなかった。
そうこうしているうちに、発売日当日はやって来た。Facebookのタイムラインには、早速「あの赤い本」をゲットしたという投稿が続々と埋まっていった。早い人はあっという間に読み終えたなんて人もいた。仕事の休憩時間に『殺し屋のマーケティング』獲得報告を目にする度、私はどんどん不安になってしまった。読んだ人がこぞって「面白かった」と「泣けました」としか言わないのだ。
私は、この「赤い本」を読んで「面白い」と思えるんだろうか。感動して「泣く」のだろうか。ようやく手に取ることが許されたのにも関わらず、私はそれを手にすることが怖くなって来た。それから数日後、仕事帰りに「福岡天狼院」から出て来た私の手には、しっかりと『殺し屋のマーケティング』が握られていた。
恐るおそる、「赤い本」に手をかけた。そして、慎重に表紙を開いた。これから始まる物語に対するワクワクと、読んだ後の自分のリアクションがどうなるのかの不安が頭の中でごちゃ混ぜになって来た。けれども、そんなごちゃ混ぜの感情は、1ページ目を開いた途端にかき消されてしまった。
私は確かに「本」を読んでいたはずだった。読んでいるはずなのに、七海の声や西城の声がはっきりと聞こえてくるような気がするのだ。オーケストラの演奏のシーンでは、奏者の演奏する様子や、楽器の繊細な音色が聴こえてくるのだ。
「本」を読んでいるはずなのに、まるで「映画」を見ているような感覚を覚えた。「ゲーム」をしている時のように、自分自身が『殺し屋のマーケティング』の世界で実際のキャラクターと同様に動いているような気さえした。それくらい、私は「1冊の本」にどっぷりとハマっていた。
1番の不安は、不安になるだけ無駄だった。最後の最後までドキドキさせられたけれど、最後の1ページを読み終える頃には良い年したアラサー女は、ボロボロと涙が止まらなかった。
みんなが「面白い」と……「泣けた」と言っていたのは本当だった。
小説としても、ビジネス書としても確立された「面白い本」だった。
けれども、涙を拭いてひと段落した時には「スッキリ」が待っているはずだったのに、私には別の感情が湧き上がっていた。
「マジかよ、三浦さん……」

三浦さんに対する、尊敬と恐怖が爆発しそうになった。もし、私の仮説が正しいなら三浦さんは「1728円の本」で「1728円以上の価値」を生み出すことになるからだ。
きっと『殺し屋のマーケティング』を読み終えた人はきっと「天狼院書店」へと向かうだろう。「最強のマーケティング技巧を持つ西城」がいるお店のモデルが「天狼院書店」だからだ。しかも「東京天狼院」には主人公の「桐生七海」のモデルになったスタッフの「七海さん」がいるのだ。しかも美人。会いに行かない理由がないのだ。そして、実際に足を運んだ読者を待っているのは「本」の中にも登場する「2629の夜会」のモデルになっている「秘めフォト」をはじめとした「本」以外の多彩なゼミや部活動だ。
新しいカタチの「分かりやすい小説型ビジネス参考書」いうならば「オトナの赤本」が世の中に広まるのを、一読者として……「天狼院書店のライティング・ゼミ」生として私はとても恐れている。「大人の赤本」を手に取った読者が「赤い糸」に引き寄せられるように「天狼院書店」へ足を運んでしまったら……もし「人生を変える、ライティング・ゼミ」の文字を見つけてしまったら。そう考えるだけで、私はゾッとしてしまう。今のままじゃダメだ、今の私じゃ確実に取り残されてしまう。今、こうして少しずつ文章を書くことが「習慣化」してきたのに、もっとたくさんのハイレベルなゼミ生がどんどん生まれてしまっては、私のガラスのハートは粉々に砕けてしまいそうだからだ。
できることなら『殺し屋のマーケティング』が広まるのは、「師匠」が描いた作品なので喜ばしいことだし、広まって欲しいと思ってはいる。けれども、心のどこかで「どうか手に取らないでくれ」と思ってしまっている自分もいる。「赤い糸」は一本で良いじゃないか。それでも、三浦さんも『殺し屋のマーケティングも歩みを止めることはないだろう。先日、二度目の「重版」がかかったそうだ。
「おめでとうございます!」という気持ちと「マジかあ……」という気持ちが心の中でグルグルと駆け巡っている。
肝心の三浦さんはというと、発売1ヶ月足らずで「2度の重版」が出ているというのに相変わらずという感じだ。

「そりゃ、僕はジョニーデップに演じてもらわないといけないから。このくらいは通過点みたいなものだよ」

普段通りの調子で、サラりと言ってしまう。
やっぱりすごいよ、三浦さん。本当にジョニーデップと肩を組んで、レッドカーペットを歩く日は遠くないかもしれないと思うと、私もなんだかワクワクしてしまう。

その、いつか実現するかもしれない未来の日に

「あー、彼女はね僕の弟子の一人なんだよ」

なんて具合に、ちゃっかりジョニーデップに紹介してもらえたら最高じゃないか。私も「書き続けたら」そんな面白い未来が転がり込んでくるかもしれない。
今のままじゃ、絶対にダメだけど……「書く」ことで夢が現実になるなら、可能な限りやり続けてみようと思う。

「大人の赤本」でしっかりと勉強しながら「運命の赤い糸」が導く方へ、流れに身を任せながら「バリバリのフルスロットル」で今日も書き続ける。

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