メディアグランプリ

悩みの「ポップコーン」が弾けはじめたら、「料理瞑想」で気持ちを静めよう


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:NORIMAKI(ライティング・ゼミ 特講)

 
 
そろそろ年度末。新年度から新しいことを始めようとする人も多いのではないかと思う。かくいう私も、「今度こそはインストラクターについてトレーニングに挑んでみよう!」 とか、「翻訳検定なんていうのも面白そうだな!」とウェブサイトを調べていると気分が盛り上がってくる。それはそれでよいことだ。ところが、私のような完璧主義者ときたら、始める前から、レベルの高い達成目標を抱き、「結局何も達成できずに挫折する」なんてことをこれまでもよく体験してきた。だから、一歩を踏み出すのには結構な覚悟がいる。『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』という本で提供されている「ストレングスファインダー」という強み発見ツールに、「最上志向」という属性がある。この属性が当てはまるような人は、もしかしたら、私と同じような挫折を体験したことがあるかもしれない。こういうタイプの人は、どういうわけか、ちょっとでも「できたこと」にフォーカスを合わせるのが苦手で、逆に、ちょっとした「できなかった」ことを過剰に気にしてダメージを与えてしまうらしい。小さな一歩を踏み出して達成感を感じられればいいのだが、できないことのアラ探しばかりに走ってしまうらしい。そういう人ってじつは少なくないのではないでしょうか。今日は、そんな人の参考になればと思い、自分に起きたできごとをシェアしてみたい。
 
先週末の土日は、どうもうまくいかないことが続いた。まず、予想以上にかなり長い時間寝てしまって、予定していたことが一向に進まなかった。身体が疲れていたのかもしれないが、「時間がたくさんあったのに……」と何もできなかった自分をひどく責め続けた。それから、ランチを楽しみにと思って行った近所の好きなレストランが、店の前に着いた瞬間、「売切・閉店」になり、次の候補に入ったら、目当てのメニューがまたしても売り切れだと言われる始末。おまけに、記事のほうも相変わらずいいネタに行き着かず、遅々として執筆が進まない。もちろん、他人から見れば、「え、全然大したことないでしょ」程度のことかもしれない。でも、こういうことが起きると、完璧主義者な私の頭の中は、直接関係のないものまで含めて、悩み事、心配事の連鎖で支配されてしまう。それはまるで、「ポップコーン」の粒が弾けるみたいに、モヤモヤが飛び跳ねては消え、飛び跳ねては消えを繰り返すような状態で、脳のメモリが食い荒らされ、頭のエネルギーがほぼその処理に費やされてしまう。こうなると、他のことがまったく手につかなくなる。
 
テンパってくると、次第にイライラも募り始めて、ひどくなると、愚痴を超えた暴言が増え、周りで聴いている家人には、いい迷惑をかけることになる。そういう自分を心配してくれてか、「あんまり考えすぎないほうがいいんじゃない」「○○はずいぶんよくできるようになったんだから」なんてポジティブなアドバイスをくれるのだが、そういうのがじつは、慰めにもならないどころか、逆に火に油を注ぐことになる。完璧主義者と言うのは、できることはできて当たり前なので、ちょっとできたくらいでは、そう簡単には自己評価は上がらない。反対に、ちょっとうまくいかないことがあると、そればかりを過剰に取り上げて、自己肯定感がドンドン下がりまくる、という特徴を持った厄介な生き物なのである。
 
おまけに最近じゃ、テレビではオリンピックをはじめとして、うまくいった人、偉大な目標を達成した人のニュースが、これでもか、これでもかと垂れ流されて、余計に気持ちがカラ周りし、ネガティブ思考の「ポップコーン」の「大噴火」が止まらなくなってしまう。
 
そんな状態で日曜の夕方を過ぎ、サザエさんも終わる頃、どん底ラインに達しながらも、腹だけは減るので、食にありつくべく、夕食の支度をしていたときだった。そういうときに限って、なぜか手間のかかる「鯖の味噌煮」なんかを選んでしまったのだが、投げやりになりながらも、無造作に煮汁を掬ってはかけ、掬ってはかけをひたすらに繰り返していた。
 
するとどうだろう。不思議なことに、頭の中でとっ散らかっていた「ポップコーン」たちが徐々に収まっていくではないか。それどころか、頭がクリアになって、今までのネガティブ思考を客観視できるようになり、家人のアドバイスよろしく、「なーんだ。できたことに目を向ければいいんじゃないか」ってことが、自然に受け入れられるような状態にまで改善されていく。
 
「はて、この感じ、前にどこかで体験したことがあるような気がするぞ?」しばらく考えた挙句の果てに、この気持ちの状態が、以前お坊さんに教わった「瞑想」のポイントとよく似ているということに気がついた。「無になろうとする必要はありません。今、めぐってきたものに、気持ちの焦点を当てればいいのです」正確な表現は忘れてしまったが、今はやりの「マインドフルネス」の考え方と同じことで、「今ここ」に集中するのが大事ということだったと思う。そう、料理中の私にとっては、無意識に煮汁をひたすらかけ続けるという行為が「今ここ」への集中を促し、期せずして心を整えてくれたようだった。それはまさに、「料理瞑想」とでも言うべき、無心の境地だったのだ。
 
気がつくと、あっという間に10分以上が経過し、すっかり煮汁はなくなっていた。その日の「鯖の味噌煮」がいつも以上に美味しく味わえたことは言うまでもない。
 
 
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2018-03-01 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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