プロフェッショナル・ゼミ

スタバのフードペアリングで今日も幸せ《プロフェッショナル・ゼミ》


*この記事は、「ライティング・ゼミ プロフェッショナル」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:安光伸江(プロフェショナル・ゼミ)
 
「やった! 今日のドリップコーヒー、カフェベロナだ!」
 
行きつけのスタバでいつものようにドリップコーヒーを頼む私。Web登録してあるスタバカードで払えばおかわり(ワンモア)が108円で飲めるから、長居をしたい時はドリップがいい。アイスとホットが違ってもいい。お店が違ってもいい。でも私の場合はうちから徒歩数分の「ゆめシティ新下関店」でおかわりしてお水をもらって何時間も居座っちゃうんだけど。
 
スタバのコーヒーは、コーヒー通の人にとってはあまり美味しくないとも聞く。ハンドドリップで一杯ずつ淹れるお店、自家焙煎をするお店にはかなわないというのだ。席まで注文を取りに来てくれる昔ながらの喫茶店とも違ってセルフサービスだし。サイフォンで淹れてくれるわけでもないし。カップだって使い捨てのとロゴだけ入った何の変哲もない白いマグだ。私はスタバで買ったお気に入りのステンレスマグを毎回持参して20円のカップ値引きしてもらってるけど。
 
だから正直いって珈琲専門店のような落ち着きはないんじゃないかと思う。それでもお客様はこんな田舎でもけっこう多くて、あちこちでおしゃべりに花が咲いている。しゃれた音楽がかかっていて、バーでフラペチーノを作っているのかミキサーの音もじゃんじゃんして、ラテのミルクを温めるスチームの音もして、ゆめシティ(ショッピングセンター)のアナウンスもじゃんじゃん聞こえて、うるさいといえばうるさい。でも私にはその喧噪の中で本を読んだりこうやって原稿を書いたりするのが大のお気に入りだ。母が生きている頃はお昼を食べさせに急いで帰っていたけれど、母が亡くなる前に病院に入れてからは、自分のお昼をゆめシティの中で食べ、食後にスタバに来て長居をするのがほぼ日課になった。母が亡くなったさみしさを紛らわせる場所にもなった。
 
さて私のお気に入りのメニューはもっぱらドリップコーヒーである。ポイントをためてフラペチーノを飲むこともあるし、ちょっと奮発してスターバックスラテにすることもあるけど、圧倒的にドリップが多い。それはもちろんワンモアでお得に2杯飲めるから。そして毎日豆が変わり、ホットとアイスで違うことも多いので、その豆の違いを味わうのが楽しい。
 
そしてその中でも好きなのが、紫のラベルが出てくる深煎りのコーヒー。普段は茶色いラベルの中煎り? のが多いのだけど、時々紫のラベルが出ているのをみると
 
お、今日は何かな?
 
とわくわくする。お気に入りの席をとって、リュックからマグカップを出して、レジに並ぶと、さっきは遠くて見えなかった小さい字が読めた。
 
やった! 今日はカフェベロナだ!
 
カフェベロナというのは、ロミオとジュリエットの舞台だったイタリア北部の町ヴェローナで栽培された……わけはないんだけど、それに関係するコーヒーらしくて、生産地はマルチリージョン、たぶんブレンドコーヒーなんだと思う。酸味は少なくてコクが深い。それがまず私のお気に入りポイントなのだが、さらに
 
チョコレートに合うのだ!
 
ゆめシティ店でカフェベロナが本日のコーヒーに出てくる機会はわりと少ないので、これが出てくると思わずフードをつけたくなってしまう。この日もシフォンケーキとチョコレートケーキで迷ったのだが、お店の人に聞いたら、圧倒的にチョコレートケーキが合うということで、大奮発してそれにした。けっこういいお値段だけど。
 
スタバでは、フードペアリングといって、コーヒーに合うフードを推してくれる。楽しみ方はこうだ。
 
まず、コーヒーのかおりを味わう
次に、コーヒーをひとくち含んで味わう
次に、フードを口に入れる
食べ終わる前にコーヒーを飲む
 
すると、フードペアリングで合うものだと、ふわ~~~~~~っとおいしさが口や鼻腔に広がるというのである!
 
その、ふわ~~~~~っという感じ、お店の人はよく研究しているんだけど、私にはよくわからないことも多い。
 
だが。この日は違った。
 
カフェベロナとチョコレートケーキ。
 
合うという知識はあったけど、ほんとにすごく合ったのだ。うわ~。なんか広がるよ。美味しいよ。
 
「ん~、幸せ」
 
このところ落ち込むことが多かったのだが、チョコレートとカフェベロナのおかげで、なんともいえない幸福感に包まれた。
 
美味しい。これは美味しい。
 
その日のアイスはカティカティブレンドという季節のオススメだったので、それにもチョコレートが合うか聞いてみたけど、カティカティにはピーチのケーキの方が合うそうだったので、ホットのカフェベロナを飲むところまででチョコレートケーキを食べ終えることにした。いや~、満足まんぞく。美味しかった。
 
そのあとワンモアでアイスのカティカティを飲んだら、風味が違うのはわかった。どう違うか言語化できればスタバの店員になれそうな気もするが、私は「違うな~」くらいしかわからないのでお店で働くのは無理だ。でもそのちょっとした違いが私には楽しい。カティカティもさっぱりして飲みやすい。さすが季節のオススメというだけあって、ごくごく飲むのにいい感じだ。
 
満足してその日は帰ったが、その後数日、なんとホットでカフェベロナが続いた。袋を開けちゃったから使い切るまで続けたのかな? さすがに毎日チョコレートケーキをつけるのはお値段的にもカロリー的にも怖いので、今度はコーヒーだけにした。ブラックで飲むのもしっかりしていていい。どうやら私は酸味のある豆より「しっかりしたお味」の豆が好きらしい。大好きなカフェベロナ、チョコレートなしでも美味しかった! でもチョコレートをつけた方がさらに美味しい。チョコ好きな人には特にお勧めしたい!
 
さて毎日のようにスタバに通っていると、ドリップコーヒーはいろんなパターンにぶち当たる。今日はなんと、ホットもアイスもカティカティだった。アフリカ産の豆のブレンドとのこと。わりとアイスで飲みつけているので、最初はアイスにした。それだけで帰ろうかなとも思ったけど、原稿を書き出してちょっと乗ってきたので、もう一杯飲むことにした。
 
アイスを先に飲んだ時は、2杯目はたいていホットにする。しかも、カフェミストにしたり、ソイのミストにしたり、ホイップを乗せたりしてカスタマイズすることが多い。でも、カティカティの場合は、酸味が多いせいか? どうやらミルク系のカスタマイズはあまり合わないらしい。複数の店員さんに聞いたけどみんな「う~ん」という顔をする。こういう時はやらないに限る。ブラックで飲んだ方がいいかも、アイスとホットで風味が違う、という話を聞いて、2杯目はホットにしようと決めた。
 
そして先日店長さんに聞いたとおり、ピーチのカップケーキをつけようかな、と思った。が、けっこうお値段がする。どうしようかな? と思っていると、カティカティにオススメのフードペアリングとして、レモンのシフォンケーキと、クリームチーズ&レモンプリンが掲示してあった! へぇ、プリンか。そういえばこれ、食べたことないな。
 
というわけでプリンをつけてみた。スタバのプリンはちっこいくせに高い。320円もする。だけどピーチのカップケーキは460円、レモンのシフォンケーキは380円だ。じゃぁ、この際だからプリンでいいか。そして食べてみると! 美味しい! レモンがカティカティに合う! お店の人が言っていたように、カティカティもアイスとホットでは味わいが違う! アイスはさっぱり、ホットはなんだかしっかりしている。
 
ほっほ~
 
また新たなコーヒーの楽しみ方を見つけた気がした。フードとコーヒー。血糖値が心配だからそんなに毎日ケーキはつけられないけど、たま~に甘いものをつけるのはいいかもしれない。特に、こうやって原稿を一生懸命書いている時にご褒美としてつけるにはもってこいだ。
 
 
美味しい……
 
フードペアリングを極めると、さらにスタバが楽しくなるに違いない! そう思って、来週末にゆめシティ店で行われるフードペアリングのセミナーにも出ることにした。どんな組み合わせを教えてくれるんだろう? 楽しみだ。
 
そうはいっても、そんな都合のいい豆が本日のコーヒーに出ているとは限らないでしょ? と思うあなた。そんなあなたのために、スタバには「プレス」というサービスがある。自分の好きな豆を選んで、プレスのサーバーで一人分ずつ淹れてくれるのだ。カップもプレス専用のちょっと高級なマグを出してくれる。ペーパードリップだと飛んでしまう脂分? だかなんだかの成分が、プレスだとしっかり残っていて、これまた美味しいそうだ。私はテイスティングでしか飲んだことがないけど、確かにドリップとプレスでは同じ豆でも味が違った。だから、好きな豆がある人は、わざわざプレスを選んで飲むこともあるという。高い豆でもプレスのお値段は同じだから、高い豆にするのがお得かもしれないね。
 
たとえばチョコ好きの人なら、チョコレートケーキにカフェベロナのプレス、なんてのもいいんじゃないかと思う。フードに合わせて、プレスで豆を選ぶ。ああなんという贅沢。プレスだとお席まで持ってきてもらえるから、ちょっとばかり珈琲専門店気分が味わえるかも。
 
そんなことを思っていたら、カティカティ+プリンを買う時に、カスタマーヴォイスクーポンが当たった! アンケートに答えると、トールサイズのドリンクが何でも無料で飲めるというもの。来週、フラペチーノの新製品が出るから、早速それで使うことにしようと思った。うれしいな、うれしいな。今日はついてる!
 
おしゃべりやら水の音やら外のアナウンスやらBGMやらで騒がしいスタバだけれども、でもその喧噪がかえって落ち着く。精神安定剤よりよほど効く。うちでひきこもっている時より気分が上がり、原稿を書く手も進む。ああ、うちから徒歩数分のところにスタバがあってよかった。今日も来られてよかった。私にとっては、かけがえのない空間だ。
 
近いうちに、また来るからね。
たぶん、明日だね。
スタバの皆さん、いつもありがとう。
 
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