ユニクロさんへのボトルメール
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
【4月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:花ちゃん(ライティング・ゼミ日曜コース)
「痛みが軽くなる、いいもの、僕がユニクロさんに言って、作ってもらいますから!」
そんな、夢のような言葉を、僕はクリニックで連発してるんです。
お年寄りを守る、いい方法がなくて、
毎日、くやしい思いをしてるから。
ただ、やみくもに言ってるんじゃ、ありません。
僕は、「カステラの法則」を信じてるから。
カステラを食べたい!
と、言い続ければ、いつか誰かがもってくる、
っていう、アレです。
あ、ごめんなさいね。とうとつに。
はじめまして。ユニクロさん。
僕は、山口県で、整形外科のクリニックをやってます。
山口大学医学部を卒業し、20年間、勤務医をしたあと、
独立、開業して、もう7年になりますか。
そんな僕が、これまで、ずっと医者をやってきて、
「社会問題なのでは?」と感じる骨折がありまして。
それは……
「せぼねの圧迫骨折」
お年寄りに、多い骨折です。
せぼね一つは、さば缶みたいに、背の低い円柱形。
こいつは「ふ菓子」みたいな、構造になってまして。
まわりの、黒糖がかかった、かため、のところと、
内側の、白い、やわらかめ、のところ。
「圧迫骨折」といったら、
廃品回収で、空き缶を、上からつぶす、あのイメージですよ。
「ふ菓子」って、たとえたのは、
お年寄りの骨が、それだけ「つぶれやすい」って、
わかってほしいので。
しりもちをつけば「クシャッ」、
お米とか、植木鉢とか、重たいものを持ち上げれば「クシャッ」、
咳、くしゃみ、だけで「クシャッ」っと、
ほんとうに簡単につぶれちゃう。
世には、「いつのまにか骨折」っていう、
言葉があるくらいですからね。
さっき、社会問題って言ったけど、
理由の、ひとつは、
「折れる人が多い」から。
いま世の中は、お年寄りばっかり、ですもんね。
女の人は、骨密度(ほねがどれだけ、つまっているか)が、
40歳、後半で、ジェットコースターのように、
落ち込むから、
「おばあちゃん」が一番おれやすいってわけで。
でも、へたをすると、50代でも骨折がありますね。
日々、すごい数の、せぼねが折れてるんじゃないかな。
それなのに、
「持ち上げに気をつけましょう」
なんて注意は、どこにもされてない。
ほんとは、
「振り込めサギに、気をつけましょう」
と同じくらい、注意されててもいいのにね。
二つ目の理由は、
「骨折なのに、見つかりにくい」こと。
レントゲン写真で、すぐわかりそうだけど、実はそうじゃない。
ごく、わーずかに、
「クシャッ」っとなった、状態もあるんです。
ヒビみたい、っていいますか。
そういうビミョーなやつは、
MRI(磁力をつかった画像検査)を撮れば、
ハッキリ、わかるんだけどね。
けっこう、病院では、
「年寄りは、せなかが痛くてあたりまえ」
で、かたずけられているケースはおおいのだ。
そして、三つ目の理由は、
「治療や、その後のケアに困る」こと。
この骨折をどうやって治すかを、ひとことで説明すれば、
「コルセットをつけて、安静にするだけ」
それで、2ヶ月くらいで、固まって、
無事に、痛みが、なくなる人もいるけど、
なにぶん、「ふ菓子」みたいに弱いから、
ペッタンコに、つぶれちゃって、
いつまでも、痛い人が、多いわけでして。
いっかい、「圧迫骨折」すると、
お年寄りは、がく~っと、元気が、なくなっちゃう。
寿命が縮んじゃう人さえ、いるからね。
安静だけで、治るからって、
大病院は、なかなか入院させてくれないんです。
空きベッドが、足りないのはわかるけど、
自宅だと、痛くて食べれなくて、衰弱しちゃうんだから。
もし、あなたの「おばあちゃん」や、「お母さん」が、
「圧迫骨折」したら、とっても困ると思いませんか?
患者さんは、
ほんとうに取れなくて、つらい痛みをかかえてる。
「先生、いたいんです、いたいんです」
っていうから、
なんとかしようと、痛み止めを、きつくすれば、胃をこわしちゃうし、
せなかに、注射をすれば、ちょっとましだけど、
長くは続かない。
こんな戦いが、
ぼくのいる世界の、日常なんです。
戦いを続けている、僕だから、
気づいたことも、あるんです。
それは、体を、うまく支えてあげれば、痛みが、かなり違うってこと。
つまりは、コルセットが、とっても大事ってわけで。
でも、そう簡単にはいかないんです。
今、世にある、コルセットは、
「苦しい」
「体に合わない」
「暑くて、むれちゃう」
って理由で、嫌われちゃうんです。
なにか、つけごごちがよくて、
体を支えてくれる、ようなものが、あればいいなって、
いつも思うんだけど、無いんですよね。そんなもの。
服と一体化してるようなもので、
お値段も、おてごろで、
思わず、使いたくなるようなデザインなら、なお、いいかな?
そうなると、そうなると?!
ここで、ユニクロさんの、出番です!
コルセットじゃなくて、肌着でも、洋服でもいい。
とにかく、痛みをとる機能があるもの。
きっと、すばらしい物、つくりあげて、くれるでしょうね。
考えただけで、ワクワクします。
僕は、ユニクロさんの実力を、よく知っています。
「ヒートテック」では、
見事に、人を暖かくしました。
「エアリズム」では、
逆に、人を涼しくしました。
そして、こんどは、
「痛みをとる服」っていうのは、どうでしょう?
今、世界は「健康不安」に陥ってますから、
着るだけで、「体をまもる服」って、いいキャッチコピーじゃないですか。
「ユニクロの新医療、ここに誕生」とかいって。
かっこいい~。
これなら、グローバルに展開できますね!
試作品のモニターなんて、クリニックで全面協力します。
もちろん、お礼なんか、いりません。
院長、みずからも、装着して、意見を出しますよ!
なんせ、働きすぎて、ときどき腰、痛いんだもん。
僕のクリニックは、結構、患者さん、来るんです。
1日来院数は、200人は、コンスタントに超えますから。
いいデータとれると思いますよ!
若い人も多く来てくれるから、
宣伝効果は、ばっちりかな。
あ、企業秘密が多いかもしれませんよね。
院長命令で、そこんとこは、
きっちりとガードします。
患者さんには、「善意」の協力者として、
紹介しますから。
ユニクロさん、
どうか僕を助けてください。
ろくな武器もなく、
「圧迫骨折」との、
孤独な戦いを、続けていますので。
7年前、
僕が、勝手に始めた、
「山口県の人を、元気にする事業」に、
強力な味方が現れる事を、
信じています。
……
この文章を、ビンに入れて、大海のようなインターネットに投げ込んだら、
いつか、社長の、柳井正さんの所に、
流れ着くことがあるかな……
願いをこめて!
えいっ、ひゅるるるるっ、ポッチャン。
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