【満員御礼!チケット販売終了しました!】【7/23(土)・30(土)福岡限定】書店が劇場に!?23万部突破のベストセラー・演劇『コーヒーが冷めないうちに』劇団天狼院~FUKUOKA~2016年夏公演
お願いします、
あの日に
戻らせてください―。
「ここに来れば、過去に戻れるって、ほんとうですか?」
不思議なうわさのある書店
天狼院書店を訪れた
4人の女性たちが紡ぐ、
家族と、愛と、公開の物語。
―4回泣けます
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天狼院書店店主および劇団天狼院主宰の三浦でございます。
今思えば、その本の原稿は、導かれるように東京天狼院のこたつの上に置かれました。
このときしかないタイミングで、僕の手に託されました。
そのとき僕は、11月16日から18日まで豊島公会堂の大ホールを借り切って開催する「天狼院の大文化祭」の準備に追われていました。そんな状況の中で、生まれたばかりの福岡天狼院の構築のために福岡に行っていて、一段落つき、羽田空港に降り立ったとき、「機内モード」を解除した瞬間に、おびただしい数のメールとメッセージが雪崩れ込んできました。
その中に、こんな主旨のメッセージがありました。
今、手元に原稿があって、どうしても僕に読んでほしい。それは文芸作品で、世の中に広げる方法を一緒に考えてほしい。
それは、もはや生ける伝説となりつつある、圧倒的な実績を持つ、スペシャルな編集者からのメッセージでした。
メッセージの中の、こんな一文がやけに心に引っかかりました。
「なんの手垢もついていない、作家のデビュー作です」
おかげさまで、近頃、超絶忙しくさせていただいていて、もはや、連日、ひどいときには朝の7時から深夜までアポや約束、仕事でいっぱいになっているのですが、スケジュールを無理くり調整して、すぐに会うことにしました。
何か、予感めいた、予兆めいた、おそらく、野生の直感的なものが作用したのだろうと思います。
会って、その原稿を読まねばならないと、焦燥のようなものを感じました。
東京天狼院のこたつで待っていた僕は、原稿を抱えてきた人の顔を見て、僕はある種、安堵を覚えました。
目がキラキラとして、自信に満ちているのです。
もう一刻もはやく読ませたいという想いが、全身の一挙手一投足からこちらに伝わるようで、これは、もしかして、とこの段階で僕は頭のなかで、ある仮説を走らせ始めました。
話を伺いながらも、この仮説を終始走らせることになります。
もちろん、読んでいる最中も。
その場で、冒頭を読ませて頂きました。
すぐに、引きこまれました。設定が、とてつもなくいい。
その設定が、クライマックス部分で炸裂するのではないかと、僕はわくわくしながら予測しました。
「とても、よさそうですね」
僕は、もはや、興奮を抑えきれずにそう言っていました。
そのとき、僕は翌朝まで読むことを約束して、大切な原稿を預かりました。
たしかに、僕は死ぬほど忙しい。
この原稿を読むには、一夜、丸々、睡眠時間を削らなければならない。
超絶多忙なこの時期に、限られた睡眠時間を削るのには、生命体として大きなリスクを抱えることになります。
正直言って、怖かった。
けれども、それ以上に、本屋としてこの本は、今、読まなければならないのだと、たとえば、消防士が家から上がる火の手を見て、飛び込まねばと思うのと、おそらく、同じような感覚で、たまたま通りかかった医師が、倒れた人を見て、手当しなければと思うような感覚で、いわば、「本屋のノブレス・オブリージュ」的な想いが、その原稿を前にした僕の中に、どうしようもなく、湧き上がってきたのです。
目の前に、予兆として輝きを放つような原稿がある。
僕が、どうにかしなければならない。
これは、僕の仕事である。
そう、自然と思うことができたのです。
正直、後は、ただ願うだけでした。
「狂おしいまでに、売りたいと思う本であれ」と。
一度、フロントライン(僕のオフィス)の机に広げて、読もうとしました。
けれども、連日の疲れが折り重なるように迫ってきて、深夜、頭が朦朧としてどうしようもない。
ただ、翌朝まで読み上げると約束したからには、これは守らなければならない。
仕方なく、僕は湯船にお湯を貯めました。
しかも、普段よりも熱めに設定し、お湯がいっぱいになると、湯船に蓋を敷いて、その上に原稿を持ち込んで、湯船に入り、原稿を読みました。
こうすれば、眠ることがなくなるからです。
原稿が濡れるといけないと思い、タオルを手元に置きました。
僕は、読み始めて、しばらくして舌打ちをしました。
文章が、頭に入ってこないのです。
おそらく、小説を初めて書いた著者だったので、冒頭、力みすぎたのではないでしょうか。説明が頭にすんなりとはなじまない。
改めて、糸井重里秘本の『骨風』は文章がうまかったのだなと思いました。
でも、せめて、複数の短編の中の1編だけでも読もう。
断るにしても、それが礼儀だと思って読み進めました。
すると、不思議なことが起きました。
はじめの方は、様々、設定の説明が必要で、登場人物の説明なども、わからなくなるのですが、ここを通り抜けてしまうと、物語の世界にすっと入り込めるようになる。
そして、後々に、冒頭で突っかかりながら頑張って読んだからこそ、後の感動が強いのだということがわかりました。
つまり、設定や登場人物は、すべて伏線であって、それぞれの話のクライマックス部分で、強靭にその伏線が回収されて行くのです。
極めて、なだらかに。
極めて、スピーディーに。
極めて、合理的に。
なにより、強烈な感動を伴って。
それがわかった瞬間、僕は強烈な嫉妬を覚えました。
素晴らしい作品を書く人間がまた現れてしまったと。
僕なんぞが逆立ちしても及ばない、極めて優れた作品が、目の前にあることを、認めざるを得ませんでした。
本を読むスピードは徐々に加速しました。
もう、眠気など、微塵も感じませんでした。
面白い。
非常に、面白い。
もう、やるせないほどに面白い。
2編目の途中で、僕は、もう号泣しました。
恥ずかしい話ですが、ひっくひっくとなるくらいに、泣きました。
原稿が涙で濡れてしまったので、手元においていたタオルで拭い取りました。
でも、僕は妙な安心感のもとに、読書を進めました。
なにせ、風呂に入っている。いくら泣いても大丈夫なのです。
そして、これ以降も、これ以上の感動の衝動が来るのだろうと、恐ろしくもそれ以上に楽しみに思いました。
いいのです。
本当に、いい。
人物がしっかりと描かれていて、彼らが作中で動くと、その中の世界がとても優しく清められるようで、もう涙が止まらなくなる。
わかったからもう、よしてくれ、泣かせないでくれと頼みたくなる。
結局は、愛なんだなと思いました。
終局的に、人間が共鳴できるのは、愛のみなのだと。
それが、臆面もなく、オーソドックスに、そしてまっすぐに描かれている。
ここまでまっすぐにそれをやられてしまうと、もはや、傑作と呼ばざるを得ない。
僕は遅読なので、読み終えるのに、数時間かかりました。
夜中、読み始めたのですが、浴室からでると、外はすっかり朝になっていました。
軽く体を拭いて、裸のままで、iPhoneを手にしました。
この原稿を託してくれた、編集者の方に、すぐに一報を入れました。
お待たせしました。
今、読み終えました。
5代目秘本、これでいきます。
思っていた仮説が、現実になる瞬間でした。
そして、その場で、こう伝えました。
「天狼院でこの本を1,000冊買い切ります」
静かに、当たり前のように、こう決意していました。
書籍は、正確にいうと、「返品条件付き買い切り商品」です。
つまり、「一旦は買い切って仕入れ代金を支払うが、同額で返品することができる」という不思議な商材。けれども、僕は、この「返品条件」なしで、この本を買い切ることに決めました。
そのためには、新車1台分くらいの費用が必要になります。
それは、小さな天狼院にとっては、実に大きな冒険です。
なにせ、東京天狼院のすべての在庫が、4,000冊に過ぎないので、天狼院が1,000冊買い切ることがどれくらいのことなのか、想像頂けるかと思います。
一人でも多くのお客様に、この本を届けたい。
そういった想いが嫉妬混じりで生じる作品だったので、僕にとっては、至極自然な決断でした。
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こうした経緯で5代目天狼院秘本となった『コーヒーが冷めないうちに』ですが、
瞬く間に23万部を突破し、今や押しも押されぬベストセラーとなりました。
東京ではJRの電車内の広告が『コーヒーが冷めないうちに』一色になったり、
TBSテレビ『王様のブランチ』で紹介されたり、文芸書のランキングではもはや常連。
書籍を購入されお読みになった方も多いのではないかと思います。
しかし、皆様、ご存知でしたでしょうか?
実は、著者の川口俊和さんは演劇の脚本家兼演出家であり、このお話も元々は杉並演劇祭大賞を受賞した演劇の名作だったのです。
今回この5代目天狼院秘本が23万部を突破したことを記念して、この書籍の元の形である演劇を「劇団天狼院~FUKUOKA~」にて上演することが決まりました。
これは、劇団天狼院~FUKUOKA~にとって、旗揚げ公演に続く、初めての定期公演にもなります。
また、今回は演出も豪華です。
自身も役者として九州最大の動員数を誇る「劇団ギンギラ太陽’s」にレギュラー出演を始めとし舞台に多数出演し、3都市ツアー公演やNHK福岡放送局主催イベントなど脚本・演出として活躍、テアトルアカデミー福岡校の演技講師にも就任している劇団天狼院~FUKUOKA~顧問の中村雪絵氏に多忙の合間を縫って担当頂いています。
さて、今回は7月23日(土)と7月30日(土)の2回公演です。
福岡天狼院にて上演致します。
……え?演劇を?福岡天狼院で??
だって、福岡天狼院って書店でしょ!?
はい、仰る通り福岡天狼院は書店でございます。
そして、カフェ=喫茶店としても営業しております。
この『コーヒーが冷めないうちに』は喫茶店で起こる人間ドラマを描いたものなのですが、
その舞台となる喫茶店「フニクリフニクラ」が今回はなんと特別に「天狼院書店」となるのです!
それも名ばかりではなく、「福岡天狼院そのもの」が劇場になります。
いつも通り福岡天狼院にコーヒーを飲みにやってきたらいつの間にか物語の中に紛れ込んでしまったというよな、
ステージと客席の境目がない書店劇ならではの臨場感をお楽しみください!
本作品をまだ書籍でお読みになっていない方はもちろん、
既にお読みになった方にも新たなこの作品の魅力を味わって頂けることと思います。
4回泣けます。
ぜひ、ハンカチを忘れずにお持ちください。
……いや、涙を拭うのには、タオルでないと足りないかも。
皆さまのご来場を団員一同、心よりお待ちしております。
【概要】
日時:
《公演1》 2016年7月23日(土)10:30 開場/11:00 開演 定員40名
《公演2》 2016年7月30日(土)10:30 開場/11:00 開演 定員40名
会場:天狼院書店「福岡天狼院」
〒810-0021
福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階(TEL 092-518-7435)
チケット:1,500円(店舗もしくはPEATIXページから購入いただけます)
*CLASS天狼院プラチナクラスの方は参加費半額にてご参加いただけます。
*別途1ドリンク頂戴いたします。
【演出】
中村雪絵(なかむら・ゆきえ)
同劇団の主宰となりすべての脚本・演出を手がける。
福岡県福岡市内を拠点としながらも、東京・大阪・福岡の3都市ツアー公演や市民吹奏楽団とのコラボレーション劇など企画性の高い作品を制作。 2012年、NHK福岡放送局主催イベントのショー構成・演出や、アクロス福岡主催事業の脚本・演出など、放送局や文化施設主催のイベントや演劇作品も多数手がけている。
2013年よりテアトルアカデミー福岡校の演技講師に就任。
3歳から60歳まで幅広く指導している。
2014年8月、同劇団解散によりフリーとなり、現在はエレガントプロモーションの演劇ボーカルパフォーマンスユニット・福岡オトメ歌劇団の脚本・演出を手がけている。
役者としてもコメディーを中心に多数の作品に出演。
2011年より現在まで、九州最大の動員数を誇る「劇団ギンギラ太陽’s」にレギュラー出演中。
【チケット購入方法】
店舗での直接購入もしくはPEATIXページから購入をお願いします。(メール・電話でのご予約も承ります)
《公演1》 2016年7月23日(土)10:30 開場/11:00 開演 定員40名
《公演2》 2016年7月30日(土)10:30 開場/11:00 開演 定員40名
■お問い合わせ先:担当 今村有美
・Facebookメッセージ 今村有美
・電話 092−518−7435(8月末まで福岡天狼院にいます)
・メール tutor@tenro-in.com
(メールは件名冒頭に【劇団天狼院~FUKUOKA~7月公演】と記載頂けると大変助かります)
天狼院書店「福岡天狼院」2015.9.26OPEN
〒810-0021
福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL 092-518-7435 FAX 092-518-4941
【福岡天狼院へのお問い合わせ】
TEL:092–518-7435
【福岡天狼院公式Facebookページ】
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