効果は抜群。一石二鳥で脳内のゴミを掃除する方法
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:高瀬敬子(ライティング・ゼミ2月コース)
さまざまな切り口で自分と向き合うための「書くこと」が推奨されています。私もいくつか実践したことがあり、確かに効果を感じます。
例えば「一行日記」。毎日一行だけ日記を書きます。これは初めて「書くこと」の効果を実感した方法です。その日あったこと、または感じたことをたった一行書くだけですが、不思議と心が安定しました。前向きな気持ちになれるのです。これを推奨してくれたのは心療内科の先生で、当時その時置かれた環境が合わずにちょっとおかしくなっていた私なのですが、この日記をつけることで自分の状態を客観的にみることができた気がしました。
次に試したのが「良いこと日記」。1日に発生した良いことだけを毎日箇条書きにする、というものです。これもかなり効果があります。良いこと探しは日々の自分にOKを出す感じ。どんな小さなことでもいいのです。「ご飯を食べられた」、「朝起きられた」、「仕事に行けた」。当たり前と思うことでも「できた」のなら良いことです。これをすると、実は1日にたくさんの良いことがあったと気づき、また自然と日々の出来事をポジティブに捉えることができるようになります。小さな良いことを積み重ねて生きていることを実感します。
「良いこと日記」を書くことで「何かいいことないかなぁ」と言うことが全くなくなりました。探せば日々良いことに満ち溢れていることに気付けたからだと思います。
そんな「書くこと」チャレンジで、一番難しくて一番効果のあった方法をご紹介します。
その名は「モーニングノート」です。
岡田斗司夫という人がいます。アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の庵野秀明監督と同じ大学で一緒にアニメを作っていた人です。彼は今Youtubeチャンネルを持っており、私は彼のアニメや映画の解説動画が好きで、よく見ます。
岡田さんは読書家でもありYoutubeでは本の解説もしてくれるのですが、その中で「ずっとやりたかったことをやりなさい」という本の紹介がありました。アメリカで出版された本で、原題は「The Artist Way」です。
この本で推奨されているのが「モーニングノート」でした。
まずA4のノートを用意します。一般的に使うノートの大きさはB5なのでA4のノートはかなり大きいです。
ノートを用意したら、毎朝起きてすぐにノートを開きます。スマホはみてはダメです。スマホを見る前にノートを開き、頭に浮かんだことをひたすら書きます。しかも3ページも書くのです。書くことは本当になんでもOK。何も思い浮かばなければ「何も思い浮かばない、何も思い浮かばない、何も思い浮かばない……」と書き続けて3ページ満たしてもいいのです。
これ最初は結構きついです。日記と異なり、朝書くと決まっているためまず早起きが必須で辛い。私は犬を飼っているので、犬の朝の散歩の時間と仕事を開始する時間を考慮し、このモーニングページのためにそれまでよりもかなり早起きをせねばなりませんでした。
眠い頭でクラクラしながらノートを開きます。
A4のノート3ページというのは広い砂漠に一人ぽっちで放り出されたよう。真っ白な紙を前に最初は途方に暮れます。本当に「何もない、何もない……」と書き続けたことも実際あります。綺麗に書くことなどとてもできません。殴り書きのようにとりあえず「何もない。何も書くことがない」と書き続けるのはなんだかとても奇妙でした。
3日くらい続けていると、なんとなく手が動くようになってきます。本当に、ひたすら脳に浮かんだことを書き連ねます。「眠い、眠い、仕事めんどくさい、散歩めんどくさい……」
5日目くらいから、だんだんその時悩んでいることや気になっていることの整理をするような内容に変わっていきました。「今悩んでいるあの人との関係について。現状はこうだが、自分はこうしたい。これがこうなるといい。そのために考えられることは……」
モーニングノートを続けることで、こんがらがっていると思っていたことを整理することができたり、自分では気づいていなかった答えに気づいたり、「自分が本当はどうしたいのか」を発見することができました。
時には気になるあの人のこと。時にはその日の仕事でやるべきこと。時には将来の夢のこと。とにかく思い浮かぶままに書き連ねます。
モーニングノートを書いて一番驚いたのが、本当に脳がスッキリする、ということでした。脳みそを掃除機で掃除した感じというか、ゴミを全部流した感じがしました。脳が物理的に軽くなっているような気さえするほどです。
毎朝眠い中ノートを書き出すのですが、書き終える頃にはスッキリして、一日頑張るぞという気分になれるのです。自分が抱えている問題や疑問がクリアになったような感じがします。あるいは、自分が問題だ、と思っていたことは実はそうでもないな、と思えるのです。砂漠の中でどっちに行ったらいいのか途方に暮れているところ、ゴールに向かうためのはっきりとした道が見える感じ。ゴールまでの道のりは長いかもしれないのですが、行く方向がわかるだけでもすごく心が軽くなります。
頭がスッキリ軽くなり、自分が向かうべき方向もクリアになる、ついでに早起きもするので1日の密度が濃くなる、それが「モーニングノート」の効果です。
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