メディアグランプリ

インフルエンザの予防接種は、NPOの役割と同じだ。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【2月開講申込みページ/東京・福岡・京都・全国通信】人生を変える!「天狼院ライティング・ゼミ」《平日コース》〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
【東京・福岡・京都・全国通信対応】《平日コース》

記事:田中 洋輔(ライティング・ゼミ)

「今年もインフルエンザが猛威をふるっています」

寒くなってくると、毎年のようにニュースで取りあげられるインフルエンザ。
予防接種を受けたかたも少なくないでしょう。
近くの学校では、学年閉鎖になる、受験が延期になるなど、たくさんの影響が出ています。

しかし、ワクチンができ、予防接種を受けているからこそ、まだこれだけの被害でおさまっているのではないでしょうか? 

予防接種がどれだけ効果的かという指摘はありますが、やっぱり現状では、受けないよりも受けたほうが良いと言われています。

NPOとは、まさにこのワクチンを作る仕事だと思うのです。
NPOは、Nonprofit Organizationの略で、「非営利団体」と言われます。

よく、「ボランティア団体なんですよね?」とか「社会に良いことをしているんですよね?」とか言われるのですが、ちょっと違います。

僕はNPO法人に関わって5年ほどになります。
いまだにNPOは、ほとんどの人に認知されていないなぁと感じます。
残念ながら、なにをしているのかあまり理解されていないのです。

NPO法人は、全国に5万ほどあります。この数は、全国のコンビニ数とほぼ同じです。
それだけあるにも関わらず、まだまだ認知されていない。それが、NPOです。
営利を目的にしていないので、給料もあります。タダ働きでは、ありません。

欧米では、NPOでもCEOがいて、年収が2,000万円以上などといった人もいます。
稼ぐのは問題ではありません。

企業との大きな違いは、目的にあります。
僕たちNPOは、「自分たちの団体が早くなくなってしまえばいい」と思っています。

企業では、倒産してしまう、会社がなくなってしまうと大変なことです。
でも、NPOは違うのです。

ワクチンを作るような仕事であるNPOがなくなってしまっては、「インフルエンザが今まで以上に猛威をふるってしまうのでは?」と、思いますよね。

しかし、僕は早くワクチンなんてない世の中になって欲しいと思うのです。

ワクチンがない世の中であるということは、ワクチンを必要とする病気がなくなるということです。今まで僕たちを苦しめてきたインフルエンザが、この世から消えてしまうことを意味します。

それこそが、NPOが目指している社会であり、活動する目的です。

病気になると、医者にかかります。診察をして、処方箋を出してもらいます。

風邪になる、胃腸の調子が悪い。そんなとき、起きた問題を解決するのが、医者の仕事です。

一方、NPOは、ワクチンをつくるような仕事です。

ワクチンがあれば、予防ができます。問題をおきなくすることができるのです。

たとえば、社会問題の1つにブラック企業に関することがあります。
ブラック企業で働き、疲弊した人たちを救済するのが医者的アプローチです。

NPOは、「どうすれば、ブラック企業がなくなるだろうか? ブラック企業で苦しむ人がいなくなるには、なにができるか?」を考えます。

ワクチンと同じ。予防のアプローチです。

問題が治まるようにする。そもそも発症しないようにするのです。

病気をなくすことは、きっと難しいでしょう。
だから、お医者さんは薬の開発や治療法を研究します。

しかし、NPOはなんとかして、社会問題をなくそうと思って活動をしています。
ボランティアなどの活動は、その表層に過ぎません。

自分たちが関わっている社会問題がなくなって欲しい。
そして、結果的に自分たちの団体が必要でなくなる社会にしたいと思っています。

ワクチンは、病気を予防します。被害を最少に抑えてくれるのです。

NPOは、社会問題を予防します。おきないようにします。
そして、その問題で苦しむ人を1人でも多く減らしたいと思っているのです。

NPO業界には、言い伝えられている、ある物語があります。

あなたが川のそばを歩いていたら、溺れている赤ちゃんがいました。
必死で助けて、川岸にあがると、また溺れている赤ちゃんを見つける。
そして、あなたは、何人もの溺れている赤ちゃんを助け続ける。
あなたは、知らないのです。
川上から、赤ちゃんを流し続ける大男がいることに……。

社会問題は、医者的なアプローチだけでは、決してなくなりません。
いくら、目の前にいる人を助けたところで、問題はなにひとつ解決しないのです。

NPOは、大男が赤ちゃんを流す前に助けないといけません。
大男の存在をなくさないといけません。

ワクチンがなければ、たくさんの病気が猛威をふるっていたことでしょう。
免疫力の少ない子どもたちにも、命の危険がたくさんあったと思います。

ワクチンがあるからこそ、そんなリスクもなく、僕たちは元気に生きることができます。
子どもたちも大きな病気をせずにすんでいます。

社会問題で苦しんでいる人たちは、今もたくさんいます。日本という国だけで見ても、課題は山積みです。

だからこそ、1つでも多くの社会問題を解決するためのワクチンを作ることが、NPOが課された社会での役割だと、僕は思うのです。
***

この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。

*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【2月開講申込みページ/東京・福岡・京都・全国通信】人生を変える!「天狼院ライティング・ゼミ」《平日コース》〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
【東京・福岡・京都・全国通信対応】《平日コース》

天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F

TEL 03-6914-3618 FAX 03-6914-3619

東京天狼院への行き方詳細はこちら

天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021
福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階

TEL 092-518-7435 FAX 092-518-4941

天狼院書店「京都天狼院」2017.1.27 OPEN

〒605-0805
京都府京都市東山区博多町112-5

TEL 075-708-3930 FAX 075-708-3931
kyotomap

【天狼院書店へのお問い合わせ】

〔TEL〕
東京天狼院:03-6914-3618
福岡天狼院:092-518-7435
京都天狼院:075-708-3930

【天狼院公式Facebookページ】 天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。

【天狼院のメルマガのご登録はこちらから】

メルマガ購読・解除

【有料メルマガのご登録はこちらから】

【天狼院公式Facebookページ】
天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。



【天狼院のメルマガのご登録はこちらから】

メルマガ購読・解除

【有料メルマガのご登録はこちらから】


2017-02-18 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事