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「妖怪のせいだもん!」と言われた親は号泣せよ


記事:小川裕介(ライティングラボ)

小さなお子様をお持ちの方々が今、妖怪に苦しめられているらしい。

 子供が悪さをした時に叱ると、

「だって、妖怪のせいだもん!」

と反論してくるのだそうだ。

 「アホらしいなぁ」と思われた方々、少し待っていただきたい。よくよく考えるとこれは、難解な問題なのである。

「妖怪なんかいないよ! 馬鹿!」

と言えれば良いのだが、「子供の豊かな想像力を壊したくない」というのが親の心情というもの。妖怪の存在を否定せずに、なんと言い返したものか。これが考えてみると結構難しい。

 様々な対策を考えてみた。それが以下である。

■立ち向かわせる
「妖怪のせいなんだぁ・・・・・・。○○は、その妖怪に勝てないのかな?」

というのを考えた。しかしこれは

「だって俺妖怪ウォッチ持ってねぇもん!」
と、新たな玩具をせびられる危険性がある。これは危ない。

 もし仮に妖怪ウォッチを持っていたとしても

「あれは、ケータやフミちゃんがすごいだけなんだよ」

などと言われたら押し黙るしかない。ダメである。

■同じ土俵で争う
 100円ショップで適当な腕時計を買ってきて常に装着し、例のフレーズを言われたら「お父さんには見えないなぁ」と攻撃する策を思いついた。シミュレーションしてみる。

私:「妖怪のせいなの? お父さんには見えないなぁ」

子供:「それ妖怪ウォッチじゃないもん!」

私:「いや、妖怪ウォッチだよ。先祖代々受け継いでいる、古い型の妖怪ウォッチなんだ」

子供:「壊れてるんだよ! またはお父さんの心が汚いから!」

予期せぬ誹謗中傷を受け、押し黙る結果となってしまった。加えて、「ちょっとうらやましいなぁ」と思っていた子供にその時計を強奪される可能性もある。教育できなかったばかりか、108円の損失である。

 みなさんも実際に考えてみるとお分かりになると思うが、これがいくら考えても良い対策が浮かばないのである。
 ある日曜日、私はこの問題について喫茶店で大いに悩み、一時間弱経った頃にはあぶら汗が全身から出てきた。

 そして至った結論。それは「泣く事」だ。

■泣く
子供:「妖怪のせいだもん!」

私:「妖怪のせいなの・・・・・・? そんなぁ、やめて欲しいよぉ・・・・・・。わぁぁん! やだぁあー!!」

子供:「ご、ごめんなさい・・・・・・」

このような運びだ。大人、勝利の瞬間である。

 ただしこの方法には2つのリスクが存在する。
 そう、「子供の豊かな想像力を壊してしまう」事と「親の尊厳を失う」事だ。
***

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