ライティング・ラボ

マーケティング担当の私が「マーケティングとは何か?」と考える時に、頭の片隅に残り続ける受験時代の記憶


 

記事:石川祥一郎(ライティング・ラボ)

 

私は、とある企業のマーケティング部で働いている25歳。
担当などといいながら、まだまだ経験も浅く日々学び続けないと生き残れないと焦り気味な精神状態でやっている。
ライティングラボに参加する約1カ月前に仕事で9000字ほどのコンテンツを制作することがあり、なんとか急場を凌いだもののライティングスキルの必要性を痛感していた。
そんな時にタイミングよくフェイスブック広告で天狼院のライティング・ラボの広告が流れてきた。

 

仕事で広告のデータを観ることが多く、「ターゲティングの精度って凄いですねー」なんて
広告代理店の人と話している自分が、その精度の高いネット広告によって天狼院とマッチングした瞬間だった。

 

すぐに申し込むことはせずに、すぐに「天狼院」とググった。次に三浦さんの名前をググった。
そしてプロのライターだという情報が得られた瞬間に急いで申し込みをした。

 

ネット広告の精度の高さは個人のプライバシーとトレードオフの関係にあり、そのシステムに嫌悪感を示す
人や、あまりのマッチングの精度に気持ちが悪いと感じる人も少なくない。
しかし、天狼院についてリサーチし終えて、申し込みを完了した私の心境は「フェイスブック広告最高!」だった。

 

過去におそらく何万・何千とネット広告が視界に入っては無視していた私が、初めて広告に感謝するほどの奇跡のマッチングだった。

 

マーケティングに活かすためにライティングを学びたい。
その一心で臨んだライティング・ラボだった。

 

このように、マーケティング担当として必要だと感じたスキルは急いで身につけようとする私だが、たまに考えることがある。「マーケティングってなんだろう?」と。

 

最近は「マーケティング」という言葉が非常に多く使用されている節がある。
元々の定義が曖昧なのもあり、仕事で「マーケティングをやっています。」という人が10人いたとしたら、おそらく半分くらいは仕事内容が違うのではないかと思うくらい定義が広い。

 

定義が広いがゆえに自分なりの定義を探すことがたまにある。
禅問答のようなものだ。

 

色々な書籍や雑誌でマーケティングに関して調べるなかで結構多く見受けられるのが
「日本の家電メーカーとアップル」の対比で日本のメーカーは機能にしかフォーカスしなかったがゆえに
凋落し、マーケティングに力をいれたアップルは帝国を築いたという内容のものだ。
その事例から「だから今後企業はマーケティングに力を入れていかなければいけない」という結論になる。

 

一見すると正論であり、まさにその通りである。
レッドブルなんかもマーケティングの秀でた事例として取り上げられることが多い。
最近では恋愛とマーケティングの構造が似ているというようなコラムやメルマガまであった。
確かに恋愛とマーケティングは構造が似ている。絶対に自分はその考えに基づいて行動はしないが。

 

そんな浮ついた話や、色々な事例を分析することや、色々調べていくなかで「マーケティングってなんなんだろうな」とやはり考え込んでしまう。

 

何をしたら目を惹くか、魅力的と感じてもらえるか、欲しいと思うのか、頭の中でグルグルと回る。

 

そういうことを考えていると、私は受験時代の記憶が強く思い出される。
私は当時、代々木ゼミナールの授業を取っていた。少し前に事業縮小でマスコミに取り上げられたあの代々木
ゼミナールだ。

 

予備校の講師業というのは人気商売で生徒を集められる講師は凄く高い報酬が与えられ、普通の講師は次の契約がどうなるかもわからないくらいの実力主義の世界だ。
講師達は色々な戦略を用いて人気獲得に勤しむ。派手な服を着て授業をする者、授業で歌うパフォーマンスを
やる者、テキストにイラストなどを入れて個性を出そうとする者。
指導力以外の面で個性を出し、人気を取りにいく講師も少なくない。
そんな世界の中の英語講師に富田一彦という講師がいる。
調べたらわかるのだがお世辞にもビジュアルはよろしくない。更に授業中に生徒に暴言を吐く。
「初めての方はこんにちは、初めてじゃない方。。。まだいたの?」「浪人生なんて酸素を二酸化炭素に変えているだけの存在」「この問題がわからない方は春期講習で会いましょう(センター1カ月くらい前)」とまさに
いいたい放題である。
それなのにずっと彼は№1講師として君臨し続けている。
理由はシンプルでとても良い授業をするからだ。私自身とても理解が進んで成績が伸びた。
たまに雑談もするのだがウィットに富んでいて、知的な人間というのはこういう人を指すのだろうなと当時感じた。
彼は事業縮小後の今の代ゼミでも変わらず英語の講師をやっている。
先ほど話に出した日本メーカーとアップルの事例とは真逆で、本来提供する商品の価値を高め、マーケティングを一切しなくても№1であり続けている。

 

ただ良い授業をする講師という事実でブランディングされている。そして、口コミで次の年も生徒が沢山彼の
授業を受けにくる。
本当はこれが理想系なのかもしれない。

 

意図的に興味を惹くようなこともせず、魅力的なイメージも打ち出さず、広告もPRもブランディングもせずに自然体で価値のあるモノを提供する。
そしてその自然体がブランドになって自然とお客さんが来る。
なんてシンプルなんだろう…………

 

そんな事例を知っているだけに、仕事で煮詰まった際に「マーケティングってなんだろう」と考える私の頭の中には彼の姿があり、その域に達する方法は考えても見つからず現実路線の思考に戻る。

 

でもいつかはそうなりたい。
そうなると仕事が無くなってしまうけど…………

 

 

***
この記事は、ライティングラボにご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2015-07-27 | Posted in ライティング・ラボ, 記事

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