fbpx
メディアグランプリ

合言葉は「失敗しても大丈夫」


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【2月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

 
 
記事:Yuki Hashizume(ライティング・ゼミ平日コース)」
 
「失敗はない、あるのはフィードバックだけだ」
 
どこかで聞いたこの言葉が、頭の隅を過る。
確かあれは、教科書の一文だっただろうか。
もしくは、ビジネス書の一文だったのかもしれない。
とにかく、ちょっと難しい文章の中で登場したフレーズだ。
 
今では、私の座右の銘になっているこの言葉。
この言葉に出会えた事を感謝している。
 
私は、たくさんの情報の中から、この言葉に出会った。
でも人によっては、自分の実体験をもとにこの言葉に出会う人もいる。
 
つい数日前の、私の子供たちのように。
 
2020年1月3日
 
新しい年を迎えた。
元旦には親戚一同で集まり、お節料理も楽しんだ。
短い冬休みだし、子供と楽しい時間を過ごそうと決めていた。
そして1月3日の予定は「ボルダリング」だ。
正月なのに、ボルダリング。
子供たちのリクエストなので、良しとしょう。
 
靴を履いて、手には滑り止めのチョークをつけてボルダリングの壁の前に立つ。
まずは、一番初級のレベルからという事で
ピンクのテープを目印に登っていく。
「手は必ず、ピンクいテープの所を掴んでね! 他のところはつかんじゃダメだよ! 足は自由!」
お店のスタッフさんの言葉を一生懸命理解しながら壁を登っていく子供たち。
10歳の長男は、手足が長いのでひょいひょい登っていく。
7歳の次男は足の力が強いので、踏ん張りながりしっかり登っていく。
 
「やったー! ピンクいところゴールしたよ!」
 
そう言って壁の上から手を振っている。誇らしい笑顔が光ってる。
そして、次のレベルは白いテープ。
ちょっと難易度が上がったようだ。
 
長男も次男も、何度もトライするが手を滑らせ落下する。
手はホールドしているのに、足が固定できず落下する。
そうやってクリアできずに15分が経った。
 
終いには
 
「もうやだ! こんなんできっこない! 難しすぎる!」
「登れないのは、ホールドが小さすぎるせいだよ。 子供には無理。」
 
そういって、マットの上で大の字になってしまった。
長男は天を仰いで、ブツブツ文句を言っている。
次男はゴロゴロ寝転がりながら、半べそかいてる。
 
ほら、でた。
 
お得意の「失敗したからもうやらない精神」だ。
この状態になると、嫌になって投げ出すことが多い二人。
失敗を経験すると、それに再チャレンジするにはとっても時間がかかる。
 
確かに一度失敗すると、失敗することが怖くなってしまう。
それは大人になっても同じではないだろうか?
大人だって、失敗が怖くて挑戦できない時だってある。
失敗を繰り返してしまい、やめてしまうこともあるはずだ。
 
子供だもん、そりゃ失敗は怖いよな。
なんて思ってしまう。
 
さてここから彼らをどう立て直そうかな?
と考えながら子供たちの様子を伺ってみる。
ぐずり続けるなら、お店にも迷惑だし帰ることにしようかなと。
 
「上手くいかないし、もう家に帰るか?」
 
と声をかけてみる。
 
すると
 
「お母さんちょっと黙ってて、今別の方法考えてるから……次はいけそうな気がする」
 
さっきまで文句ばかり言っていた長男は、マットに大の字になりながら壁を見上げ、ゴールまでのルートをシミュレーションしていた。
次男もそれを横でウンウンと頷きながら考えている。
二人で、さっきの失敗を教訓に別のアプローチ方法を考えているようだ。
 
そして二人とも再チャレンジ。
 
少し進んだが、また途中で落下してしまった。
さて、次はどう反応するのかな?と見ていると。
 
「あっ、今のルートじゃダメだから……次はこっちを試してみよう。」
 
と、長男はルートをアレンジしてきた。
そして、次男はというと決定的なミスに気づいたようだ。
それは、長男と次男では手足の長さが違いすぎるということ。
そして自分一人で、ルートを考え始めた。
 
そして2時間が経った。
 
二人は登れなかったルートに、何度も何度もそれぞれ違う方法で挑戦していた。
そして最後にはスムーズにゴールに到達できるようになっていた。
何度も失敗した事で、確実にゴールにたどり着けるルートが分かったのか
一度ゴールすると、もう落下する事はなかった。
 
そして、次のレベルをどんどんクリアして
とても満足した時間を過ごすことができたようだ。
 
「最初は失敗しちゃったけど、できるようになって良かったね! 上手だったよ!」
 
と帰路の車の中で話をしていると
子供二人が嬉しそうに、大きな声で話しかけてくる
 
「お母さん、失敗したから『間違ったルート』が分かったんだよ!」
「そうだよ! そしたら次は間違ったルートを通らなければいいんだもんね」
「絶対失敗しない人なんていないんだもん! 失敗したら、次は違う方法を試せるんだもん!」
「もう失敗しても平気だよ! 失敗したら、ゴールに近づいているって事だよね!」
 
親バカかもしれないが、驚きが隠せない。
なんだ、私が教えようとした事を彼らは自分たちで発見したのか。
知識とか勉強とかではなくて、実体験を通して自分でたどり着いたんだ。
大人とか、子供とか関係なく。
 
そして
「本当にそうだね! 失敗したから分かったんだよね!」
と大きな笑顔で返事をする私がいた。
 
10歳と7歳の彼らは、何度も壁から落下して失敗していた。
だけど、同じ方法で失敗し続けたわけじゃない。
何度も違う方法を試しながら、失敗を繰り返し
そこから、何がベストなのか自分たちで探していった。
そしてそれぞれが確実にゴールにたどり着ける方法を見つけたのだ。
 
あなたの今までの人生で、何かしらで失敗した事はないだろうか?
私はある。私の子供たちもある。
もちろん、あなたもあるだろう。
 
そして、これからも必ずどこかで失敗する事があるだろう。
 
でも、大丈夫。
 
失敗したからこそ、そこから学べる事が必ずある。
失敗したからこそ、次の違う方法を探すきっかけになる。
失敗を恐れて、挑戦さえもしなければ
目標を達成した時の満足感や、充実感なんて味わえない。
 
失敗を怖がらなくていいんだよ。
 
失敗したら、そこから何かを学び、次へ繋げる。
 
その思いがあれば大丈夫。
 
 
 
 
***
 
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

【2020年2月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜《1/12(日)までの早期特典あり!》


 

天狼院書店「東京天狼院」 〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F 東京天狼院への行き方詳細はこちら

天狼院書店「福岡天狼院」 〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階

天狼院書店「京都天狼院」2017.1.27 OPEN 〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5

【天狼院書店へのお問い合わせ】

【天狼院公式Facebookページ】 天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


2020-01-10 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事