主人公、舞台に立っていません!
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事: 与 千夏(ライティング・ゼミGW集中コース)
ライティング・ゼミなるものに申し込んだ。
通常4ヶ月かかる講座を、オンラインでGWに集中的にやってくれるという。
今年はコロナのせいでGWは何もできないし、そもそも何も予定が入っていなかったので、ダラダラ過ごすよりは少し予定を詰め込むのもいいかと思って、深く考えずに申し込んだ。
講座は5日間連続で午前に講義を2コマ、その日の23:59までに2000字の記事を提出するという、結構ハードなスケジュールで、始めてみたもののすぐにアップアップになった。
2日目の夜には、そもそも私はライティングなんて習いたかったんだっけ? と自問自答していた。
それでも最初の3日間は、相当な時間をかけて3本記事を書いて提出したものの、全滅。この講座が目指す「最後まで読んでもらえる記事」にはなっていないということだ。
3連続のボツをもらって、その時点で「私にはライティングはできない」という事は発見できたのだが、ここでやめてしまうとそんなことを発見するためにお金を払ったことになってしまうので、自分がなぜ出来ないかを考えてみる。
そもそも、なぜこの講座に申し込んだのだ? というところを深掘りすると、私は「ライティングがうまくなりたい」というよりは、この講座のタイトルにある「人生を変えるライティング教室」の前半部分、「人生を変える」に惹かれて申し込んだのだ。
それだけだったら「人生を変える料理教室」でも良かったのだが、あえて「ライティング教室」に申し込んだのは
自分の中にある「モヤモヤ」がなんなのかを言語化してきちんと向き合いたい
という淡い希望があったからだ。
私がこの「モヤモヤ」を意識し始めたのは、正社員を不本意な形で辞めた頃からだ。
家族の海外赴任に同行することになったが、2〜3年で戻ってくるのはほぼ確実だったので、私は会社を退職するのではなく、休職を希望していた。
しかし、そのような理由で休職制度を使うことはできず、結局退職することとなった。それまで自己都合の退職は何度か経験があったものの、このような形での退職は経験したことがなく、ショックを受けた。
当時の会社の状況を考えると仕方がないのも頭では理解できていたが、居心地がよく、仕事にもそこそこ熱心に取り組んでいただけに、その後もショックを引きずっていたのかもしれない。
帰国してからのキャリアも、自分が思うような方向に進むことができず、私は少しずつ仕事への熱意を失い、望んでいなかった「専業主婦」というポジションに埋もれていき、自分が何者でもないような感じを持ちながら日々をやり過ごしていた。
それでも、心理学や哲学の本を読んだり、セミナーに参加したりはしていたものの「モヤモヤ」が消えることはなく、徐々に色々なものへのやる気や興味が薄れていった。
このままでは、本当のウツになってしまうといったような焦りもあったかもしれない。
という訳で申し込んだものの、いきなり2000字と言われてもそう簡単には書けず、やっとの想いで提出した記事は全てボツとなった。
理由は簡単で、「他者目線」が無いのだ(それ以外の理由もあるが)。
うまく説明できないが、ここにも「モヤモヤ」が関係しているような気がして、私はもう少し考えてみることにした。
今回の課題制作の過程で、自分の中に発見したのは
・キャリアが分断されて自分に自信が持てなくなった自分
・望んでいなかった「専業主婦」になってしまっている自分
・劣等感から、他の人の言葉や行動を悪い方に受け取ってしまう自分
・周りの人を妬ましく思っている自分
など、目を背けたくなる弱さだった。
これらが「モヤモヤ」の正体だったのだ。
私としては「モヤモヤ」が分かっただけでも収穫はあったしここで辞めてもいいのだが、課題はまだ続くし、お金を払った分は何かを得て終わりたい。
正体がわかっても「モヤモヤ」を抱えたままでは、今まで通り自己肯定感も持てないし、そうなるとやる気も起きないし、課題もボツになり続けるだろうから、なんとかして片付けたい。
ヒントを探して、今日の講義で出てきた「嫌われる勇気」を久々に読み返したり、関連記事を検索して読んでみたりして、
“理想と違ってかっこよくない(と、自分が思い込んでいる)自分であっても、丸ごと引き受けるしかない”
ということにたどり着いた。
「モヤモヤ」を消して自分らしい人生を送るにはこれしかないらしい。
「私の人生」という舞台では、主役は「私」にしかできないのだ。どんなに気にいらないストーリーでも「やりません」とは言えない。代役はいないのだ。
私は「モヤモヤ」に囚われすぎて、しばらく主役であることを忘れていた。
主役である私が舞台に戻らないと、何も始まらない。
この舞台は、今はつまらないストーリーかもしれないけれど、ラッキーなことに未来はいかようにも変えられる。なにせ監督も自分なのだから。
***
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