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自粛に疲れたら、1人になろう


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:楠田 真奈美(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
テレワークが始まって1ヶ月。家から出ることも少なくなり、遠出をしたり誰かと会うことも少なくなった。
時間がある今こそ、これまで出来なかったことにチャレンジしよう! と意気込むが、驚くほどやる気が出ず、結局1日何もしないまま終わってしまうことが多い。
「ああ、これが自粛疲れか……」
自粛疲れ、という言葉を何度もニュースで聞いていたが、どこか他人事だった自分もそうなっているのかと気づいた瞬間だった。
 
何とかやる気を出そうと空いている時間に近所のスーパーに行ったり、夫と散歩に出かけて気分転換をするが、あまり効果がない。友人とLINEでやり取りしている時は楽しいが、それが終わるとまた元に戻ってしまう。そうこうしている内に、遂には外に出ることさえも億劫になってしまった。
 
私は元々食べることが好きで、趣味はいろいろなお店巡りである。気になったお店や、行きつけのカフェなどお店の雰囲気や食事を楽しむ生活をしていたため、この自粛の流れはかなり辛いものがあった。
 
ある日、行きつけのコーヒーが美味しいカフェが時間短縮でオープンしていることを知り、3密を避けて空いている午前中を狙って行ってきた。実に1ヶ月ぶりの外食だ。
家からカフェまでは徒歩10分の距離にあり、その間の道は緑であふれている。
「こんなに花も緑も綺麗で鳥や蝶が飛び交っているのに、世の中は随分変わってしまったなぁ」なんて寂しさ感じながら、目的のカフェに着く。
 
予想通り、お店にはほとんど人がおらず貸し切り状態だった。店内は少し暗く落ち着いた内装で、コーヒーの香ばしい香りが漂う。ここに来ると毎回、まるで違う世界に来たかのような気持ちになりホッとする。
 
お目当てのオープンサンドとカフェラテを注文し、出てくるのを楽しみに待つ。熱々のオープンサンドをひたすら堪能し、ここでしか味わえないコーヒーを楽しむ。久しぶりに違う味に出会えたことに感動する。誰と話すわけでもなく、何を考えるわけでもなく、ただひたすら料理とコーヒーを楽しむ時間が何より幸せだった。
あぁ、こんな幸せを感じたのはいつぶりだろう……1時間も滞在しなかったが、お店を出た時の気分は自分でも驚くほど晴れやかだった。
 
あのお店の独特の空間が離れず、家に帰るとおもむろに片づけを始めた。何年も手を付けていなかった古い書類を中心に整理し、気づけば棚が少しスリムに生まれ変わっていた。少しでも自宅をあの空間に近づけたかった。
あれだけ何もする気が起こらなかったのに! その変化は自分でもかなり衝撃だった。
 
今までの気分転換と何が違うのだろうと考えた時、1つの結論に辿り着いた。あの幸せな瞬間は、私は完全に1人だった。
1人と言っても、物理的な意味ではない。周りの環境に邪魔されることなく、いろいろな事を考えるのでもなく、ただひたすら自分のやりたい事をして、そしてそこだけに意識を集中させていた。
思い返せば、毎日のようにテレビやネットでニュースが流れ、その度に好き嫌い問わずいろいろな情報を浴びていた。行動が制限され、入ってくる情報だけが増える状況は無意識にストレスを増幅させていた。家にこもるとは自分の自由な時間が増えたように思っていたが、実は以前よりも周りの環境に左右されていたのだ!
 
そこから、本当の意味で1人になるために、毎日15分ずつ簡単なストレッチとヨガを暗い部屋で行っている。その時には何も考えず、ただひたする自分の体と心と向き合い、今の自分の状態を素直に受け入れるように心がける。
他のことを考えずに自分の体と心に集中すると客観的に自分を観察できるため、今日は調子が良いとか左足がむくんでいる、集中力がないなどこれまで気がつかなかった毎日の変化に気づくことが出来た。
 
たったこれだけのことなのに、終わると頭と心がスッキリして、頑張ろうという前向きな気持ちが生まれてくる。自分の体と心はいつも側にあるので、自分のことは当然理解しているものと思っていたが、意外と気づいていなかったことに気づくことが出来た。
 
自粛に疲れるとどうしても人に会いたくなったり、どこかに出かけて楽しいことをしたくなるが、まずは思い切って1人になり、自分だけの時間を楽しんでみよう。そうすることで、今何が不安で何を求めているのかが見えてくる。それを理解するだけでも随分安心できるので、思ったよりもストレスが軽減される。
 
コロナウイルスの影響は人にとってマイナスの部分が大きいが、これをチャンスだと思い、これからの人生をもっと自分のために使っていけたらと思っている。
 
 
 
 
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2020-05-07 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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