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メディアグランプリ

幸せって何だっけ?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:阿津坂光子(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「幸せって何だっけ?」
昔流行ったCMソングではないけれど、40代になってから「幸せって何だっけ?」って考えることが多くなった。
 
20代は自分のしたいことができるのが幸せだった。
大学を出て半年で父親がくも膜下出血で倒れた。幸い一命は取り留めたものの、新聞販売店を営んでいた実家がままならない。大阪のブラック企業に勤めていた私はこれ幸いと会社を辞めて、実家の福岡に戻った。
 
母親が崩れそうになりながらも必死に日々を送っている中、お互いが頼りだった。自分で望んで引き受けた状況だし、母もずいぶん甘やかしてくれたけど、底なし沼に半身が埋まっているような気分から抜けられなかった。
 
空を飛ぶ飛行機を見て、機上の人と私との違いに涙がこぼれたこともあった。
ブラック企業で歯を食いしばって働いていたのも、あと半年したらワーホリに出かけるんだという夢があったからだ。
 
機上の人は行きたいと思えばどこにでも行ける。私は地上から動くことができない。自分で選んだ道なんだけれど。
 
だから、状況が許すようになると、やりたいことをやった。行ける時にはためらわずに海外に半年間行ったし、辞めたいと思えば仕事もすぐに辞めた。
自分で自分の状況をコントロールできること、それを幸せだと感じていた。
 
30代は足るを知ることが幸せだった。
33歳の時に父親が亡くなり、遺産としていくばくかのお金を母から受け取った。アホな私は、買い物につぎ込んだが、モノは決して私を幸せにしてくれないことを学んだ。
 
3ヶ月や5ヶ月の長期旅行、幾度かの転職を経て、結局は幸せは自分の視点次第なのだとも気づいた。住む場所や仕事を変えれば幸せになれるんじゃないと。
 
もがくことを止めて、「その状況を受け入れるのだ」と決心するに至ると、状況の方が変わる、という経験もした。
 
考えが合わない上司の下で働いていた。以前なら、「嫌ならグチる前に辞めればいいじゃない。会社に嫌々ながらしがみつくなんて」と、さっさと辞めていた。
 
そう言った自分が、友人に散々グチりながらも、さまざまな友人の意見を聞いていくうちに、自分の状況を受け入れる大切さに気付かされた。そしたら、上司の方が異動していったのだ、それも2度も。
 
40代は、満ち足りた日々が待っていた。
40歳手前で、イギリスの大学院留学を挟んで、東京から戻って福岡の実家に住むことにした。そうすると、今までにはなかったような、穏やかな日々が手に入った。
 
実家は持ち家なので住むところを失う心配はほぼない。食うに困らない職も得た。心配しなければいけない家族も今のところはいない。何不自由ない生活が目の前にある。
 
膨大な時間と労力と手間を捧げて子育てするでもなく、多大な努力を注ぎ込んで社会的に何かを成し遂げたわけでなく、「自分が何者でもない」ということを受け入れた上での満ち足りた状態。
 
が、それは「満足、いわゆる満ち足りる」という状態であり、「幸せ」とは少し違うんじゃないかという問いかけが頭をもたげていた。
 
そんな「幸せって何だっけ?」ともやもやしている時に、私が勤めている英会話学校のある受講生さんが、今年になってピアノを始めると言ったことに衝撃を受けてしまった。
 
その人は、10年かけて弁護士資格に挑み、40歳手前で駅前にある法律事務所の所長となった人だ。金銭的な余裕だけでなく、時間的な余裕もあるようだ。趣味も充実していて、英会話に加えて、登山やスイミングなどもしている。世間一般から見れば、それこそ文句の付け所のない生活だろう。
 
何一つ変える必要もない生活を送っている人が、今さら一からピアノを習う理由が分からなかった。
 
だが、そんなにひどく驚いた自分に、驚いた。そんな「満ち足りた状態」にどっぷり浸かって、それが少しでも傾くのを恐れて一歩も出ようとしない自分を見つけたからだ。
 
今の生活が自分なりに満ち足りたものだからって、新しいことを始めない理由なんかない。
 
そこで申し込んだのが、天狼院書店のライティング・ゼミだった。以前に編集者として働き、フリーでライターの仕事をしたこともあるが、若気の至りで「才能がないんじゃないか」「向いていないんじゃないか」と思い悩んで、遠ざかってしまった世界だった。
 
経験を経た今なら分かる、プロとして求められる「才能」とはホームランを1本打てる能力ではなく、打率3割を維持する能力なのだ。
 
ゼミは想像していた以上に面白く、学ぶことがたくさんあった。課題のライティングも、なんとかアイデアをひねり出して書いている。
 
じゃぁ幸せになったかと問われると、答えは「Yes」ではない。掲載された他の方の作品を読んでは、以前に悩んだのと同じように、自分の足りない点を思い知らされる。書く内容の薄さに焦りを感じる。エンターテインメント性を十分に持たせられないことに、がっかりする。
 
それでも何かが背中を押してくる。とにかく一歩でも前へ。そして最後まで走り切って、その先に見えてくる風景を見たいと思っている。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
 

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2020-05-07 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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