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メディアグランプリ

ゴミが、百貨店に並ぶまで


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:岩(ライティング・ゼミGW集中コース)
 
 
「田舎の女子高生がひょんなことからハリウッド映画に出て、アカデミー賞の主演女優賞でも獲ったみたい!」
 
そのバッグが、日本で1、2位を争う百貨店のショーウィンドウに並ぶのを見て、そんなことを思いました。大げさじゃなく、本当にそんな気分だったのです。もともとゴミとして捨てられるはずだったもの。それはブラジルからはるばる海を越え、日本の百貨店にやってきました。
 
「うわっ、すごい軽い! 思ってたよりもずっと軽い!」
「え、これもしかしてアレからできてるの?」
 
驚くお客様を見てわたしは「待ってました!」とこっそりニヤニヤ。
はやくお話したくて、ウズウズするのです。さて、みなさんは何を思い浮かべますか?
これから、捨てられるはずのゴミが百貨店に並ぶまでの物語をお話したいと思います。
 
舞台はブラジル。
1人の男性が道端でキラキラと光るポーチが売られているのを見つけました。よーく見るとそれは、見覚えのある何かでできています。
そう! それは、缶ジュースをプシュッと開ける時にひっぱるあの金具。
アルミ缶のプルタブでした。
プルタブでできたそのポーチは、まるで垢抜けない田舎者の女子高生のようです。
しかし、そのプルタブのポーチに可能性を感じた彼。磨けば光るに違いない!
とプロデュース。
プルタブというメタリックな素材に合うシンプルで、直線を活かしたバッグをデザインします。
それを、ブラジルの女性達に作ってもらうことにしました。
 
時は流れて、その彼がプロデュースをしたバッグに出会った日本人の女性。そのバッグの完成度と、スタイリッシュな姿にひとめぼれ。
のちに、プルタブバッグは彼女がオープンするフェアトレードショップの看板娘となるのです。
 
このフェアトレードという言葉。はじめて聞いた方もいらっしゃると思います。
フェアトレードとは、直訳すると「公正な貿易」 簡単に言えば、お買い物をすることで貧しい暮らしをしている人の助けになる。そんな風に考えていただければと思います。
これは、募金のように寄付されるわけではありません。商品を適正な価格で取引し、つくる人の労働環境を整え、雇用を生み出します。そして、つくり手の安定した収入につながっています。
 
すこし話は変わりますが、みなさんはブラジルにどんなイメージをお持ちでしょうか?
サッカーが強い。華やかなリオのカーニバル。コーヒーやチョコレートがお好きな方は、そのイメージが強いかもしれないですね。
わたしは、小学生の時に習った「地球儀で見ると、日本の裏側にある国」という印象が強いです。先生が、日本からずーっと、ずっとトンネルを掘っていけばブラジルに着くんだよと話してくれました。一番遠い国。だけど、掘ったら到着する国なんだとワクワク感じた記憶があります。
 
そんなブラジルは、2000年代のはじめBRICS(ブリックス)と呼ばれ、話題になりました。
BRICSとは、B:ブラジル、R:ロシア、I:インド、C:中国、S:南アフリカ共和国の頭文字をとったものです。当時、これらの国々は経済成長が著しく、注目されていました。その中でも、中国は現在アメリカと肩を並べるほどの経済大国になったことは、みなさんもご存知の通りです。一方、ブラジルは急激な経済成長の後にリーマンショックの打撃を受けました。そして、国内で貧富の差が大きくなってしまいました。
 
そのため、子育て中のお母さんでさえも都会に出稼ぎに行かなければ生活ができない状態でした。親戚や近所の人に子どもを預けて、遠くの街へ。子どもを置いて働きに出るのは、孤独で、自分を責めて、自信をなくしてしまうこともあったでしょう。子どもがいない、わたしでも想像しただけで悲しくて、やるせない気持ちになります。
 
そんな、窮地に現れたのがあのプルタブバッグ!
プルタブバッグは、仕事の少ない地域に雇用を生み出しました。
そのおかげで出稼ぎに行っていた女性達が、地元で子育てをしながら、働くことができるようになりました。さらに仕事を通じて同じ境遇の仲間もできます。独りで、自信を失くしてしまった女性達はどんどん自信をつけていくことができたのです。
 
ブラジルで、もともとゴミとして捨てられるはずだったプルタブ。それが、バッグとなってはるばる海を越えて地球の裏側、日本にやってきました。そして、百貨店のショーウィンドウに並んだのです。
 
はじめに「田舎の女子高生がひょんなことからハリウッド映画に出て、アカデミー賞の主演女優賞でも獲ったみたい!」と言いましたが、
 
その個性的な見た目と「廃材を使ったバッグ」という面白い発想が評価され、ニューヨークの近代美術館(MoMA)のギャラリーショップでも取り扱われています。
もし、どこかでプルタブバッグを見つけることがあればぜひ応援してあげてください。その子は、元々は田舎の女子高生。叩かれ、磨かれ、そして今では堂々とレッドカーペットを歩いています。
 
 
 
 
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2020-05-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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