俯瞰力は、お茶の時間で身に付ける
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:宍倉ゆき(ライティング・ゼミ通信限定コース)
お茶の時間、取っていますか?
忙しくてお昼も食べられないくらいだから、無理だよって言う方もいるかもしれません。
午前中はあれこれと忙しく仕事を片付け、気付くと時計の針が12時を指している……。
私も以前はそうでした。
営業職として働き、打合せ、会議、資料作りと食べることを忘れてしまうくらい仕事をしていた時期がありました。
会社でパソコンを支給してもらい外でも仕事ができるようになったので、試してみたことがあるんです。
それは、午前中にお茶をすること。
アポとアポの合間、朝一番の会議が終わった後に喫茶店に入ります。お茶を頼んで席に着き、運ばれてきた小さな甘いものも食べて一息つくんです。ぼーっとすること5分くらい。それから朝一番にやってきたことの振り返りをしながら、すぐやることとその先にあることをメモします。
緊急の連絡はすぐしますが、一呼吸おいて指示を出した方がいろいろな角度から物事を見ることができて正確なんです。
追加で「あれもこれもお願い」をされると、仕事相手も困りますよね。
思いついたら即電話してくるお客様もおり、「よく考えたら、やっぱり無駄。さっきのはキャンセルね」ということがあったので、自分は気を付けようと感じていました。
新人時代、打合せが終わった先輩や上司が缶コーヒーを片手に煙草休憩所に行き、15分も20分も帰ってこないのが不思議でした。
今思えば、そこで打合せの振り返りや整理をしていたんですね。
「あれ、この路線でまとまりそうだから」と、揉めていた話を持ち帰ってきた時には、本当に驚きました。煙草休憩を日に何度もとる上司は、さぼりじゃなかったんだなと。煙草は吸えないので、踏み込みませんでしたが……。
場所を変える、空気を変えるとお互いに俯瞰して物事を見ることができるんだなと感じました。
落としどころを見つけるにはお茶することも、一つの手なんですね。
お茶の時間は15分~30分と決めていました。
時間の区切りがあると、自分を律することができるからです。
5分はぼーっと、10分で前の仕事の振り返りをしたついでに午後の仕事の先取りもしていました。A案で決まれば誰に連絡をする、B案の場合はいろいろ根回しが必要だなとか想定できることを整理しておくと後の仕事が楽になります。
会社にいると電話や上司からの呼び出し、回覧板に判を押すなど本当に必要な事ができないので、あえて外にいるようにしました。
転職して、農家で働いた時にもお茶時間の効果は絶大でした。
仲間がぷかりと煙草をふかすタイミングにあわせて、日本茶とまんじゅうを用意します。
朝いちばんの仕事が終わった時、午後のひと仕事が終わった時の計2回。
体力仕事なので、腰を下ろしたくなるんです。
4~5人で車座になりながら、進んでいないところを午後急いでやってしまおうとか、明日は雨になるから今日は遅くまでがんばっておこうかなど、ぱっとその場でみんなに伝えることができます。仕事柄、会議とか打合せの概念はなく「お茶の時間にすりあわせ」をやりました。今まで畑に行って1人1人に話していたことが5~10分の茶のみ話で終わります。全員がみんなの状態を把握できることもあって、言った言わない、思い違いですれ違うことがほとんどなくなったのもいいことの一つです。
午後は近所の友達も加わり、畑の事から始まり村の噂話や健康のこと、夕飯のことなど他愛のないおしゃべりがガス抜きにもなります。
会社員の時は、こういうプライベートな話をすることがあまりなく……。
人を知る、豊かな時間を過ごすことができました。
今は料理講師をしており、予定にあわせてお茶の時間をとっています。
「ほっと一息つくこと」で頭の整理をしたり、少し先の仕事を考えたりと大事な時間になっています。
コロナの休業期間中は家族とお茶をする時間が増え、不安な事、将来の事などを話すことができました。家族でも、朝ごはんや晩ごはんを一緒に食べても深い話まではなかなかできづらいですよね。
「ちょっとお茶飲む?」で集まり、お菓子を食べながら他愛のない話をする。そこから、気になっていたことをお互いにあれこれと話すようになりました。
会社員から農家、料理講師と職業は変わっても、「お茶の時間を取ること」は欠かせません。
お茶をしながら、物事全体を見ることができる「俯瞰力」を身に付けてみませんか?
***
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