メディアグランプリ

リアタイ、リアツイは「教室」に必要。かもしれない。


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:エリイ(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
先生が黒板に大きく、問いを板書する。
書き終えると、チョークを黒板の下の溝に置き、手についたチョークの粉をパンパン払いながらこう言う。
「この問題が分かる人!!」
 
「はーい!」と無邪気に挙手するような小学生では私はなかった。
ランダムに先生が生徒を指名をする場合も、回答できないこともなかった。
けれど、さりげなく下を向き、先生となるべく目を合わせないようにしていた。
自信満々に、誰よりも早く先生にアピールができ答えられる子は、
どの学年のどのクラスにも一定数、少数しかいなかった気がする。
 
もしかしたらこんな教室の様子は、
私に限った話ではなく、多くの人が経験したことかもしれない。
さらには、令和の時代の教室でも起きていることかもしれない。
 
コロナにより、オフィスへの出社は数ヶ月に1回程度。
日常的にオフィスの廊下で発生していたような
どうでもいい雑談や行き詰った時のちょっとした相談は皆無に。
教室やオフィスにあったある種のライブ感が、生活から急になくなってしまっている。
 
その代わりに、所属する会社では「times-だれだれ」というチャットのチャンネルが増えた。
「times-だれだれ」というのは、〇〇さんの分報という意味で、
1日の報告をする日報に対して、1分毎の報告をするのが分報だ。
分報の内容はこんな感じ。
 
・自分は今こういう業務に着手している。
・こんなことを思考しながら企画書を書いている。
・ここでつまづいているので、ちょっと助けて欲しい。
近くで仕事していれば当然気づくことだが、離れていれば難しい。だから、自分の状況を可視化する。
 
実は仕事に関連することは大体半分くらい。残りの半分は、
「今日も暑いな〜」
「ちょっと疲れちゃった」
「Uber Eatsで頼んだランチ、超おいしい!」
など独り言のようなつぶやきもある。
それを見た人は、コメントを返信したり、スタンプを押してリアクションをする。
 
私も自分の「times-エリイ」で日々呟き、ぼやき、
同僚やリーダーにはリアルタイムに相談に乗ってもらったり、落ち込んだ時は励ましてもらったりしている。
 
「times-だれだれ」は、
特定の誰かにアピールするほどでもない。でも小さく自分を出せる。
前後の誰かの発言を気にしなくていい。ちょっと深呼吸しやすい一つの居場所になっている。
 
そのtimesで毎週楽しみにしているドラマの感想を呟いたところ、同志を見つけた。
200人いるオフィスの廊下で、一人一人と会話し見つけるのは到底難しいが、
オンラインだからこそ簡単に見つかった。
 
金曜日の晩になると、その同志とドラマの感想や気づきをシェアし、翌週の期待感をコメントする。
「私は、ここのシーンが好きだった」
「ここの曲が入るタイミング、よかったね〜」
「来週の予告さ、今週のここの伏線になりそう」
 
こういうやりとりをしていくうちに、
相手の感想や気づき通して、自分では見落としていた演者の表情やセリフの工夫、隠されたストーリーを知ることができていた。
次週の期待感を共有することにより、来週も欠かさず見よう、という高いモチベーションになっていることに、私は気づいた。
感想をリアルタイムにシェアすること、
つまり、リアタイ・リアツイをすると楽しさやわくわくが倍増するのだ!!
 
少し大仰になってしまうが、
リアタイ・リアツイは
自分の学びや体験だけでなく、一緒に見ていた同志の学びや体験も私にもたらしてくれた。
 
それは、一人で過ごす時と時間の濃さが全然違うし、
また空気を読む必要がなく、浮かんだその瞬間に自分の考えを伝えられるリラックス効果もあった。
 
集中する先をドラマから黒板に変換しよう。
授業自体はすでにリアルタイムで受けるものなので、
先生の説明を聴きつつ、リアツイしている場面を想像してみる。
例えば、クラスメイトと自分の解釈の差を発見したり、
難しい算数の問題に対しては、みんなで「わからない」と不安な気持ちをシェアしたりしている。
 
あれ? なんだか、楽しそうではないか。
 
難しい問題に直面した時の不安な気持ちはみんな同じだから大丈夫!
自分は正解だとしても、あの子の不正解から気づくことがある!
途中式は違っても、私とあの子の最終的な答えは一緒なんだ!
 
こんな教室にいることができたら、楽しくリラックスしながら黒板に向かい、
堂々と自分から手を挙げられる生徒になっていたかもしれない。
 
とはいっても当時の技術ではどうしてもできないことである。
しかし、同じことに向き合っていても取り入れる方法次第で、ただの1時間はすごい1時間に変身する。
リアタイ・リアツイが学びにもたらす効果は、想像以上に絶大と気付いた。
 
ふと巣篭もり気味で停滞していた、英会話を思い出す。
先生に色々質問されてタジタジしてしまうが、仲間を見つけて再開してみようと思う。
もちろんリアタイ・リアツイで。
 
 
 
 
***
 
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2020-09-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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