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私が自分のパソコン教室を作った理由


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:浅野加奈(ライティング・ゼミ冬休み集中コース)
 
 
今から2年前、私は大阪府の郊外に「パソコンスキルCASA」というパソコン教室を開室した。いわゆる「起業」ってやつだ。教室は2年で、私一人では抱えきれないほど、多くの方に来ていただけるようになった。
 
パソコン教室は特に珍しいものではなく、実際、私の教室の周囲にも数件の教室がある。
開業前、お世話になったコンサルタントの先生に言われた。
「他にたくさん有名なパソコン教室があるのに、あなたの教室を選ぶ人がどれだけいますか?」
逆に私は聞きたかった。
「たくさんある教室の中に、先生が通いたいと思える教室はありますか?」
 
パソコン教室にも、それぞれ特徴がある。
 
最近多いのは「オンデマンド」。つまり、動画を見ながら自分で操作をして、わからない事を質問する形式だ。
また、動画ではなくテキストを見ながら自身で操作をし、わからない事を質問する形式。
いずれの場合も、数名から10名ほどの受講生に対して1人のインストラクターが対応する。
私は「受講生」と「インストラクター」両方の立場からこの形式のパソコン教室に関わった経験がある。
「受講生」の立場で考えると、私のように人と関わらずに黙々と学びたいタイプの人間には、この形式は都合がいい。だが、最初は良いのだが、だんだんとある疑問がわいてきた。
「これって家でも自分でできるんじゃない?」
自分で言うのもなんだが、私は学ぶ事が得意だ。だから、テキストを見ながら学習する方法を最初に教えてもらえさえすれば、特に質問しなくても一人で学習が進められる。
実際、インストラクターと一言も交わさずレッスンを終えた日も少なくない。
 
では、わからない事や質問がたくさんある人はどうか。
一人のインストラクターに対して、複数の受講生がいるため、質問したくてもなかなかインストラクターが捕まらない事が多い。そして、質問してもすぐに答えられないインストラクターも実はたくさんいる。
動画視聴の教室で質問をすると「では、もう一度見てみましょう」と動画を巻き戻しされるという話は、よく聞く話だ。
 
「インストラクター」の立場でみるとどうか。
私が勤務していた教室の話だが、インストラクターは「教える」のが仕事だと思っていたのだが「営業」に近い仕事をさせられた。要は、受講生に継続して長く教室に通ってもらうために、別のコースを勧めたり、資格取得を勧めたりするのだ。
パソコンのスキルを持っていて邪魔になることはないが、その人にとって必要のないことを勧めるのは、気が進まなかった。そんな事よりも、もっといい授業をする事に時間をかけたかった。
 
「受講生」の立場でも「インストラクター」の立場でも、「パソコン教室に行く=パソコンを教えてもらえる」という至極当然の事ができていない、または2の次、3の次になっている教室が多い気がしていた。
 
私はパソコンインストラクター歴17年。
「自分の教室を持ちたい」と思ったことは、実は、教室を開室する半年前まで1ミリも思っていなかった。ただ私がこだわっていたのは、「受講される方の不利益にならないレッスンがしたい」それだけだった。
「聞きたいことを聞きたいだけ聞ける教室」
当たり前のようで、なかなかないパソコン教室。
 
今、私はとても幸せだ。
私を頼って、教室周辺のみならず、県をまたいで多くの方が教室に来て下さる。
 
実は、今年、あるビジネスコンテストにチャレンジをした。私の教室のレッスンをもっと多くの人に利用してもらい、このデジタル化が推進されている日本でスキルを身につけ、便利で豊かな生活をしてもらいたい。そのためには、大勢に知ってもらう必要がある。それがビジネスコンテストに応募した理由だ。
しかし、コンテストエントリーのためのアドバイスを受け、ブラッシュアップをしていく中で、例えば教室がフランチャイズ化する事は私のしたい事ではないような気がしてきた。
なぜなら、それを実現するためには、私は「経営者」になる必要がある。「インストラクター」でいられなくなるのだ。
 
私は、レッスンの後、笑顔で帰って行かれる皆さんの顔を見たときに、一番の幸せを感じる。
パソコンは機械なので無機質なものであるけれど、それを操作するのは「人」。だからこそ、そのレッスンがパソコンと同じように無機質なものになってはいけないと思っている。
私の教室には、いつも笑顔が溢れている。
 
私がパソコン教室を作った理由。
それは、この笑顔を見るためだったのかもしれない。
 
 
 
 
***

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2020-12-30 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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