甘酒はパパの味
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:武田智幸(ライティング・ゼミ平日コース)
「おとうさん、もういらない……」
2歳の娘から浴びせられた言葉である。私にとっては大変ショッキングな言葉であった。この記事は、父親と子供との”甘酒”をめぐる戦いの記録である。
甘酒は、実は数年前から、腸活や発酵といったキーワードも手伝って、健康的な飲み物として人気になっている。ネットで甘酒を検索すると、飲む点滴とまで言われている他、様々な関連記事や商品が多く出てくるので、ぜひ検索してみて頂きたい。
我が家では6年前から甘酒を毎朝飲むことが習慣化した。きっかけは、発酵に関する本だった。その本を読みながら、子供が生まれたら父親ならではの料理を一つくらいは持っておきたいと思ったのである。子供が大人になった頃、「父親の甘酒が思い出」なんて言われたら嬉しいではないか。通販で全国からいろんな麹を取り寄せして甘酒作りを試みた結果、今では簡単な作り方に落ち着いた。
おかゆと米麹を混ぜて8時間。
たったこれだけ。
成分としては、米、水、乾燥米麹。以上。
これだけで、甘酒を作ることができる。もう少し補足しておこう。
1合分のおかゆを炊飯器で作り、取り出したお釜に濡れ布巾をかけて温度が下がるのを待つ。65度くらいになったら米麹(乾燥)をほぐして混ぜ、保温性の高いステンレスポットに入れて8時間放ったらかし。これで我が家の自家製甘酒は出来上がる。とても簡単なのでぜひおすすめしたい。(途中で火入れするなど、いろんな作り方が存在するので、実際作られる際には本やネット情報を参照ください。)
「おとうさん、おいしい。おいしいよ」
最初私が作った甘酒を子供は喜んで受け入れてくれた。それが私にはとても嬉しかった。それから翌週のこと。
「もう、ざけ、いらない……」
「からだにいいんだよ」
「もういらない……」
「おとうさん、がんばってつくったよ」
いくら説得しても、子供は見向きもしない。もう完全に飽きているのだ。残酷だが飽きはすぐに訪れる。人間はすぐに飽きる生き物である。大人の世界でもそれは同じ。お客様に感じてもらえる価値も、時代に合わせてアップデートし続けなければ、価値を感じ続けてもらうのは難しい。起業して10年後に残る企業は10%に満たないと言われるのも、たった1つの技術やサービスだけでは乗り切れないからこその数字だろう。天狼院書店もあらゆる体験価値を提供続けてアップデートしているからこそ、ファンを拡大し続けているのだと思う。
こうして私には、子供にいかにして飽きずに甘酒を楽しんでもらうかがミッションとなった。「親父の味といえば甘酒」を、子供たちの記憶に残すためである。
いわば「甘酒イノベーション」を起こさねばならなかった。
イノベーションが生まれる秘訣の1つに、新たな組み合わせ、掛け算がある。「音楽×移動」の掛け算で生まれたものがソニーのウォークマンであり、「ゲーム×リアル」の掛け算で生まれたものがポケモンGOかもしれない。
私も甘酒にいろんなものを混ぜたり、逆に甘酒をおかずに混ぜたりした。
そこで生まれた必殺技が、”フルーツミルクボム”だ。
フルーツミルクボムとは、自家製甘酒に酸味と甘みのバランスのとれたフルーツ、少しの牛乳を投入することである。ほんのり甘みを感じるだけの甘酒が一気に変身する。おすすめは以下である。
1 イチゴ
王者はイチゴ。我が家の鉄板レシピである。これはイチゴミルクのような感じだ。お皿にのせた苺をスプーンでつぶして、牛乳を混ぜた、あれである。砂糖は一切入れなくても、甘酒の甘みで、イチゴミルクのような飲み物に変身する。本当に美味しいのでおすすめ筆頭である。
2 キウイフルーツ
次点がキウイフルーツ。優しい味のまろやかなキウイヨーグルトのような感じになる。
フルーツミルクボムには、大事なポイントがある。それはフルーツをカットする際に、甘み部分と酸味部分を分けないことである。イチゴで例えると、先端側は甘味が強く、ヘタ側は酸味が強い。その両方を分けずにカットすることである。ショートケーキの間に挟まるイチゴのような切り方で、甘みと酸味を共存させるのである。
「おとうさん! おとうさん! きょうも、ざけ、おいしいよ!」
「おとうさん! ざけ、ちょうだい」
フルーツミルクボムの開発により、我が家では毎朝甘酒生活が定着した。今のところは、飽きがくることはなさそうである。しかし、相手は子供。いつかまた、新たな危機が訪れるはずだ。私はスーパーのフルーツコーナーのチェックを欠かさないようにしている。
最後に、朝から健康的な気分になれる甘酒生活をおすすめすると共に、読者の方から甘酒の楽しみ方の情報が届くことを切に願って、記事を終えることにする。
***
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