メディアグランプリ

腐女子のみなさん、僕が考える「おそ松さん」人気理論を聞いてください。


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記事:住所不定☆ジョブズさま(ライティング・ゼミ)

 ついに、あの話題のギャグアニメの放送が福岡でも始まった。「おそ松さん」である。女子の間では絶大な人気を誇り、新作のグッズが発売されるとすぐに完売の文字がネットに流れる事も珍しくない。

 先日も電車に乗っていると、ちょうど後頭部のあたりに髪の毛でお団子を作った女児が二人、仲良く座っていた。様子を伺っていると、どうも姉妹のようで、クラシックバレエの練習に行く途中のようであった。ふと、持っていたバッグに目を移すと、そこにはおそ松さんのキーホルダーがぶら下がっており、バッグ本体には缶バッジが付けられていた。深夜アニメのはずなのに、こんな子供にも人気があるのかと、その浸透具合に驚きを隠せなかった。

 さらに、巷で旋風を巻き起こしている「天狼院ライティング・ゼミ」の受講者の記事としても登場し、多くの人に読まれた。企画ものとして、天狼院書店店員が、勝手におそ松さんが読んでいそうな本を選書するという記事をアップしたところ、おそ松さんのまとめサイトに登録されたという事もあった。公式の情報でもないのに、どこまで貪欲に情報を求めるつもりなのか、と思った次第である。

 コスプレイベントにおいても、その人気ぶりを実感する事が出来た。会場中に六つ子のレイヤーが溢れかえり、しかも確認出来た限り全て女子であった。その勢いはとどまる事を知らない。

 ところで、簡単におそ松さんという作品について説明してみようと思う。巨匠「赤塚不二夫」原作の国民的マンガ「おそ松くん」をルーツにしている。赤塚不二夫氏といえば、病院から飲酒を禁止されていたにも関わらず、それでも酒を呑み続けて最後には亡くなった、男気溢れる人物である。おそ松くんでは、主人公である六つ子は子供として描かれているが、おそ松さんでは大人として描かれている。つまり成長しているわけだが、キャラクターデザインとしてはやはりおそ松くんをベースにしている。

 それを踏まえた上で、たまたま番組表を見ていた時に見つけた「おそ松さん第2話」を見てみた。確かにギャグアニメとして面白いと思うが、女子が熱狂的にハマる理由はわからなかった。キャラクターが美形というわけでもないし、ましてや恋愛要素があるわけでもない。そこで、初めて行ったコスプレガールズバー「H」のキャストの娘に話しを聞いてみる事にした。

「おそ松くんでは六つ子は没個性で、違いがわかりませんでした。実際、見分けるのは不可能です。しかし、おそ松さんになってからは6人全員に性格付けがなされて、見分ける事も出来るようになりました。さらに、パーソナルカラーも設定されたので、自分が推しているキャラクターの色のグッズを持つ事で、テンションが上がります」

 少々興奮気味に答えた。しかし、外見はやはりおそ松くんである。その事について更に深掘りしてみた。

「実は、第1話で六つ子が似ても似つかぬアイドル風のキャラクターになるシーンがあります。そのアイドルグループはF6(エフシックス)と言うんですが、そのキャラクターが某男性アイドルアニメみたいですごく格好いいんです。しかも、第1話だったという事で印象が強烈で、その後、おそ松さんの絵に戻っても、女子の中では脳内補完されているんです。それからこれが重要なんですが、声を担当している声優さんは、全員イケメンなんです。先ほど説明したアイドルみたいなんです。これにハマらない女子はいません」

 仕事を忘れて、かなり興奮気味に説明してくれた。

 つまり、こういう事か。妄想力を最大限に発揮して、脳内でおそ松さんをアイドル化して楽しんでいる、と。それは、男子同士の禁断の愛「ボーイズラブ」が大好きな腐女子(婦女子ではない)の得意分野ではないか。ちなみに腐女子にもランクがあり、高齢になっても同じ妄想をするのが「貴腐人(きふじん)」、最終進化系が「汚超腐人(おちょうふじん)」だそうである。ここでは一括りに腐女子と呼ぶが、彼女たちの妄想力は凄まじく、鉛筆と消しゴムを見ただけで、瞬間的に恋愛物語を作ってしまうらしい。ましてや、アニメのキャラクターである六つ子をアイドル化するなんて事は造作もないだろう。

 だが、腐女子でない私にはその妄想力を使う事は出来ない。「AKB48」や「HKT48」、千年に一度のアイドル「橋本環奈」擁する「Rev.fromDVL」のような女性アイドルグループの魅力ならうすらぼんやりわかるが、「嵐」や「超特急」といった男性アイドルグループの魅力はわからないのと同じだ。まるでピカソの絵画のように、次元の違うところに魅力がある以上、これ以上語る事は出来ない。ファナティック読書会のように、腐女子の皆さん、もしくは天狼院女性スタッフに熱く語ってもらいたいと思う。ただし、私を含む男性には、それさえも理解出来ない可能性がある事を先に白状しておきたい。

ところで腐女子の皆さん、この解説で大筋合ってるでしょうか?
ちょっと自信がなくなってきたことろで、おそ松さん第3話を見ようと思う。

 

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2016-05-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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