ああ、お嬢さん。き、気になります。脚が……
【8月開講/東京・福岡・全国通信対応】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜《初回振替講座有》
→【東京・福岡・全国通信対応】《日曜コース》
→【関西・通信コース】
記事:ミュウ(ライティング・ゼミ)
何故だろう? 最近、やたらと脚を露出した女性の姿が目に付く。
暑くなると薄着の人が増えるのは毎年の事なのに、今年はやたらと目に飛び込んでくるのだ。女性達をずっと見ているわけではないにもかかわらず。
ある時、また目に留まった。
タイトミニのスカートから引き締まった細い太ももを露にして10センチ以上あろうかというヒールを履いている女性。ただでさえ、露出部分が多いのに、ヒールで更にそれが強調されている。別に本人はそれを見せるために街を歩いているのではないだろうが、その堂々たる歩きっぷりからは「どう? 私、美しいでしょう? ほら、この美しい脚をご覧なさい」と聞こえてきそうなほどだ。イヤラシサは微塵もない。その自信たっぷりな姿は潔いとさえ思える。カッコいいなあ、と、思わずチラチラと見てしまう。
一度、目に付き始めると次々と目につくようになるのか、自分のスタイルの良さを強調するような装いの女性たちに時々目を奪われていた。
なぜ、女性に目が留まるのだろう? しかも脚。
その謎が解けたのは、ある金曜日の晩、終電近い時間の電車での事がきっかけだった。
週末の終電近くは仕事の疲れと共に全般的にお酒を飲んでいる人が多い。
そして女性の身体のラインにやたら目がいくようになっていた私がそこで見たのは私の真正面の20代かと思われる飲み会帰りらしき女性の座り姿だった。
ああ、気になる、気になる。
別にイヤらしい目で見ているわけじゃない。でも、でも、でも、気になるのだ。
ああ、お嬢さん。貴女は何故そんなに私の目をひくの?
貴女は膝上のタイトスカートなのに、何故そんな姿で座席に座っているのだ?
背中を座席の後ろに付けてお腹をゆるめた姿勢で腰掛けていて、夢中でスマホの操作をしている。生脚なのに、それなのに、それなのに、何故、貴女は膝をつけずに脚をひらいているのだーー!!
それでは、見えてしまうのですよ。奥の方まで。
いや、ほんとうは奥の方で白い太ももがピチっとくっついていてそれ以上は見えない。逆を言うとそこまではしっかりと見えてしまうということなのだ。白くて柔らかそうな肉質の太もも。一般的な男性にとっては目のやり場に困るだろうし、女の私でも同じだ。
じっくり見なくてもあんな光景は一瞬で目に焼きついてしまう。
しかも私の位置からは見てくださいと言わんばかりの場所になっていて、見事に中まで見えてしまっていた。見てはいけないものを見たような気がした。ああ、何てこった!
ふと電車で女性の座り姿に注目してみると、膝をつけて座っている人が殆どいない。
個人的な感覚ではあるが、膝をつけて座っている方が美しく見える。でも実際はそうでない人が大多数なのだ。
何故なのだろう?
そんな疑問を抱いていた私はその話を年代の違う数人の女性たちにしてみることにした。色々な意見が出た中で印象的だったのは、何十年も身体の使い方や健康、ボディワークを教えている女性の話だった。
「それはきっと、身体を動かしていないからよ。身体を使っていなくて筋力が衰えているのね」
そこにいたのは女性ばかり。「衰える」と言う言葉に敏感に反応する。
「たぶん、その女性は20代前半くらいかと思うんですけど」と私。
「そうなのよね。今の若い人はホント、身体を使っていないのよ。だから筋力が衰えてるの。まあ、膝閉じて座ることができないのは美しくない、くらいならいいとして……」
「いいとして? 何ですか?」
一同、興味深々で身を乗り出す。
話は多岐に渡たり、どれもこれも女性の健康と美容に大いに関係することばかりだった。膝をつけて座ることに関することだけに絞り、鍛えないでいると将来どうなる可能性があるのか、今すぐに関係あると思われる事象だけでも鍛えないという選択肢は存在しないと言い切れるほどのインパクトのある話ばかりだった。鍛えるべきその場所とは内腿にある内転筋(ないてんきん)。
「内腿筋、触ってみて」
「はーい」
さすが、女ばかりの集まりである。
自分の内腿をさわって感想を言い合いきゃっきゃきゃっきゃと盛り上がる。
「どんな感じがする? もし、やわらかくてポニョポニョしてたら衰えてきてるかもね」
私はこの一言を聞いてギクリとしたと共に大笑いしてしまった。実は最近内腿が柔らかくなってきているようで気になっていたからだ。衰えているかもね? と優しくは言っていたけれど、要は衰えてきているのよ! っということだ。これ放置するとかなり不都合が生じそうな気配がする。
女性達との話は尽きなかったが、私は自分の身体の事が気になっていた。
マズイぞ、これは。
帰り道、私はスマホで早速「内転筋」を調べた。
そこにはこの筋肉を鍛えることの大切さと素晴らしさが書かれていた。
私は真剣にフムフムと読み、家で実行できる事を早速始めるべく、そのページをブックマークしたのだった。
はじめはどうしてこう女性の脚ばかりが目につくのだろうと思った。若い身体に羨望のまなざしをむけたのか、だらしない格好して座る女性を美しくないと感じるオバサン視点だったのか? とか、やたら脚だとかお尻に目が行ったことから私、女の身体に興味があるのか? とも思った。
みんなと話をしてやっとわかった。
女性の脚やお尻がやたら目についたのは、
自分の身体が気になっていたからだったんだ。
お尻と太ももは身体の中で一番大きい筋肉だから一番鍛えがいがあるところ。効果も見えやすいはず。もう夏真っ盛りになっちゃったけど、でも、今からでもやってみよう。
よし!
鍛えるぞー!
***
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、店主三浦のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
【8月開講/東京・福岡・全国通信対応】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜《初回振替講座有》
→【東京・福岡・全国通信対応】《日曜コース》
→【関西・通信コース】
【天狼院書店へのお問い合わせ】
TEL:03-6914-3618
【天狼院公式Facebookページ】 天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。
【天狼院のメルマガのご登録はこちらから】
【有料メルマガのご登録はこちらから】