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明日から始めよう!


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:柳 華垂(ライティング・ゼミ10月コース)
 
 
「よし! 明日からランニングをしよう!」
 
明日はいつ来るのだろうか。
 
いつもそうだ。何かを始めようと思い、方法や道具などを調べて、必要なものを購入するが、それで終わってしまう。
何がもったいないって、調べたり買い物に行った時間とお金だ。
何かを始めようとしている時は気がつかないのだが、後になって気がつく。
いつも同じ過ちを繰り返す。
 
先延ばし癖というのだろうか。
先延ばし癖をやめる方法など、本や動画などで見かけるから、同じ悩みを持つ人は少なからずいるのだと思う。
そこで、私なりの改善策を提案してみたいと思う。
 
来ない明日を夢見るだけなのは、もう終わりにしたい。
 
 
なぜランニングをしようと思ったのか。
単純に運動がしたかったからだ。運動ならなんでも良かった。ただ、腕立て伏せやスクワット、腹筋に背筋などの家でできる筋トレは3日に1回やっているから、家から出ないとできない運動がしたかった。
トレーニングジムやボルダリングのジムは近所にあるが、それは選択肢に入らなかった。運動するのにお金をかけたくなかった。
 
先延ばし癖や三日坊主になりがちな人には、ジムなどに通うことで強制力が働いて習慣化がされ、結果的に運動もできるし、習慣化されることで自己肯定感も高まり、良い循環になる。みたいな事はよく聞く。しかし、今回は運動がしたいというのが目的で、ボルダリングがしたい訳でも、ムキムキな体型になりたい訳でもない。だから、筋トレは家でできる自重トレーニングが良いし、ランニングが良かった。
 
私は小学生の頃から、水泳や野球、バスケットボールなどをしていたので、体を動かすことは好きな方だ。今はドラムをやっているし。
きっとランニングへの心理的なハードルも高くないと思っていた。
朝起きるまでは……。
 
 
ランニングウェアも買った。
シューズも買った。
ランニング中にスマホを入れておくポーチも買った。
信号で止まることがないように、ランニングコースも決めた。
すぐにでも走れるように準備は整った。
走る時間帯は、朝に決めた。夜はゆっくり家族と過ごしたいからだ。
ただ、朝走るということは、出勤前に走ることになる。早起きが必要になってくる。
お気づきいただけたでしょうか。
早起きをしなければならないということに……。
 
 
翌朝、5:30に目覚ましが鳴った。
奇跡が起きた。ちゃんと起きれたのだ。これでランニング1日目をクリアできる!
 
甘かった……。
二度寝という罠をご存じだろうか。布団が私を放してくれなかった。
冬場の布団は悪魔的な気持ち良さがある。
1日目の朝のランニングは始まらなかったが、まだ諦めるわけにはいかないので、夜走ることにした。
朝走れなかったら、夜走れば良い。1日のうちで2度走るチャンスがある。この時点で、朝走るという決め事は無かったことになっている。
 
そして夜を迎える。
当然のようにお酒を嗜んでしまった。
ワインが1本。気がつけば空いていた……。
 
それからもう3週間がたった。その間一度も走っていない。
こうして私のランニングは、三日坊主にもなれず、ましてや習慣化なんておこがましい状態に成り果てた。
 
 
知人にアルコール中毒だった方がいる。
今は克服されて、それ以降一滴もアルコールを口にしていないそうだ。
しかも、医療施設に行かずに自力で克服したというから驚きだ。
 
「俺の場合は、酒を飲む事自体が目的で、皆んなで飲むのは楽しいからとか、お酒を飲むと人見知りが無くなって楽しめるとかはなくてね。ただただ、酒を飲まずにはいられなかったんだ。そりゃアル中だからね。」
 
どうしてお酒を辞める気になったのか聞いてみると、酔っ払って携帯電話を無くした時に
「あっ、やばい。」
と思ったからだそうだ。そこで、その知人はお酒を飲まない事で得られる物は何か考えて、一つ思いついたらしい。
「昔やっていたサーフィンができる!」
サーフィンがやりたいが為にアルコール中毒を克服できたというのだ。
 
 
私の先延ばし癖が治らない理由。
それは、いつも目的が不明確だという事だ。
今回は、ただ運動がしたいからランニングしようという不明確な物だった。
目的は具体的で明確でないと行動できない。先延ばし癖も治らない。
なかなか手をつけられない仕事があって先延ばしてしまう場合は、小さく分けてステップを小さくすれば良いというが、小さいステップをクリアして最後の一歩まで言ってからも先延ばしてしまう。
 
アルコール中毒を克服した知人は、サーフィンをしている自分を思い浮かべてワクワクしていた。私に足りないものは、それだと思った。
 
思い浮かべるとワクワクするような目的。
 
だからと言って、ワクワクする目的が都合よく見つからないと思うから、自分が走っている姿を想像して
 
「なんかワクワクしてきたー!!」
 
と声に出して言ってみた。
自己暗示にかける作戦。
実際にちょっとワクワクしてくるから不思議だ。
その話を妻にすると、
「明日、朝6:30に家を出るから、一緒に出て走ってくれば?」
 
 
翌日、30分のランニングをすることが出来た。
 
 
先延ばし癖をなくす最良の方法は、家族や同僚など、身近な人を巻き込むこと、協力してもらうことなのではないかと思う。
 
 
 
 
***
 
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2023-01-25 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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