プロフェッショナル・ゼミ

ライティング・ゼミを受講すれば、死に怯えて暮らす素晴らしい日々が手に入る。《プロフェッショナル・ゼミ》


*この記事は、「ライティング・ゼミ プロフェッショナル」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【2月開講申込みページ/東京・福岡・京都・全国通信】人生を変える!「天狼院ライティング・ゼミ」《平日コース》〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
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記事:安達美和(プロフェッショナル・ゼミ)
ちょっと今、どうしたものか悩んでいます。この記事、書く意味あるかな、と。というのも、これからわたしが書こうとしているのは、天狼院書店のライティング・ゼミについてなんですが、すでに多くの人がこのゼミの素晴らしさ、有用性をたくさん記事にしていて、今さらわたしが書いてもなぁと思っているからです。
ライティング・ゼミは天狼院書店の数あるゼミの中でも大人気だと聞いています。だから、わざわざ宣伝するような記事を書く必要はまったくありません。とってもお世話になっているから、恩返しの意味も込めて宣伝したい気持ちも確かにあるのですが、放っておいてもその評判は口コミで広がっていってますし、本当はこれ以上書ける人が増えて自分のライバルが増えても、ちょっと都合が悪い。
いや、そうじゃありません。確かに、多くの受講生がライティング・ゼミの素晴らしさについて書いているし、宣伝の必要がないくらい大人気だし、ライバルが増えるのも困る。それでもやっぱり書こうと思います。なぜって、過去のわたしと同じような気持ちを抱えたまま、毎日を過ごしている方に伝えたいと思ったことがあるから。なんとなくたらたらと今日も1日を無駄にしてしまって、こんなんじゃいかんと内心嘆いているあなたに、伝えたいことがあるから。
去年の4月、文章力を手に入れたいと天狼院書店の門を叩いたとき、わたしが欲しかったのは「文章力」、ただそれだけでした。人のこころを掴んで離さない文章力、それだけが望みでした。だから、まさかそれ以上のものを手にできるなんて、まったく予想外で。というより、文章力以外の何かが手に入るなんて、思ってもみなかったというのが本当のところです。そして、それこそが文章力よりもはるかにわたしが欲しいと思っていたものです。
もしもあなたがわたしと同じように、本当は毎日を大切に生きたい、今を大事にして身の詰まった人生を歩みたいと願っているなら、一度はこの質問を自分に投げかけたことがあるんじゃないでしょうか。
「今日が人生最後の日だったら、何をやる? そして、何はやらない?」
この問いかけに返ってきた答えを元に、人生を組み立てていこうと思ったこと、ありませんか? わたしはあります。そして、本当に自分がやりたいことと、実は義務感だけでやっていることを見分け、今日を始める。これは一見良い方法のような気がします。だけど、正直に言えば、この質問を自分に投げかけることを習慣にできた試しがありません。理由はいたって単純で、情けないものです。
だって、多分、今日は人生最後の日じゃないし。
今まで32年も生きてこられました。いつ死んでもおかしくなかったのに、32年も。今日が人生最後の日かもしれないと思っても、結果を振り返ってみると、わたしは結構な年数を無事に生きてきたんです。それは本当に運の良いことだし、当たり前なんて思ったらそれこそ罰当たりですが、でも。多分、わたしは今日もお布団に入って目をつぶり、明日になれば目覚めます。そして、また自分に聞くんです。今日が人生最後の日だったら……と。信じてもいない問いかけを。気がつけば一瞬を大事にするどころが、1週間を束にして過ごすような怠惰な毎日に逆戻りです。年とると時間の流れが速いなー、なんて言いたくもないことを本心からつぶやいてしまう、この情けなさ。
でも、以前たった一度だけ、もしかしたらあれが人生最後の日になっていたかもしれないなと、本気で思ったことがあります。ともすればわたしの人生は、たった6年で幕を閉じていたかもしれない。
26年前、わたしの祖母が交通事故にあいました。大型トラックと乗用車という勝ち目のないひどい事故で、病院に駆けつけた時、きれいに並んでいた祖母の前歯はもうほとんど残っていませんでした。その悲しい口の隙間からなにか声が漏れて、それが「美和」、とわたしの名を呼んでいるのだとわかった時、涙がこぼれて仕方なくて。
あの時、わたしも、祖母の車に乗っていたかもしれないんです。でかける直前に祖母が、「美和もいっしょに来る?」と声をかけてきたのを覚えています。彼女のその言葉に、「ううん、家にいる」と返しました。あの時もし祖母が、「帰りにアイスを食べようか」とか「本を買ってあげるよ」とか何か一言でもこちらの興味を引くようなことを言っていたら、ついて行ったかもしれない。そして、わたしにとってあの日が人生最後の1日になっていたかもしれない。
つい3年ほど前、少しこころの調子を崩した時期がありました。その時、今までお世話になった人たちに、お礼を言って回ろうとしていたことがあるんです。まず最初に祖母の自宅へ出向き、お礼を伝えました。わたしは祖母のことを「ばあ」と呼んでいるのですが、あの時祖父母の住む家の玄関を開けて開口一番、ばあ、守ってくれてありがとうと声を上げて泣きました。彼女がわたしの分まで痛みを引き受けて、命を分けてくれたのだと思ったから。
大事に生きなければ、今を大切にしなければ。あの時は心底そう思ったのに、また無為な日々を送ることに慣れ始めてしまった自分が、心底憎い。そう思っていました。だから、ライティング・ゼミに出会えたことは運が良かったとしか言えません。こんなわたしでも、今を大事にできるんだと気付いた時の胸の鼓動、カッと熱くなった頬。このゼミを受講すると、今を大切にせざるを得ないんです。
命を輝かせるには、死を強く意識する必要があることは間違いありません。自分の余命を知った人間が、残りの命を使って懸命に生きようとする映画は多くあります。終わりが近づいていると分かるから、もう時間が残されていないと知っているから、今を大切にできる。
そういえば、初めてひとりで競馬を観に行った時にも同じことを感じました。抜けるような青空の元、16頭のサラブレッドが一斉に芝生を踏みしめて前へ前へ身体を運ぶ姿を目にした時、わたしはあまりの美しさにその場に立ち尽くしました。ただ一心にゴールを目指す彼らは、これ以上ないほど「今」を生きていました。ワイドビジョンに映し出された彼らの疾走を前に、ハッキリと、
命が輝きながら駆けてくる。
そう思ったら、すっかり感動でいっぱいになってしまって、せっかく競馬場へ来たのに馬券も買わずにただレースを見つめていました。あんな風に生きたい。あんな風に懸命に生きたい。競走馬の寿命はそう長くないと聞きます。そういうことも手伝って、彼らの命はこれ以上ないほど輝くのかもしれません。
もしあなたがライティングゼミを受講することになったら、確実に手に入れることができるものがあります。ライティングのスキル、一緒に学ぶ仲間、日頃から自然とネタを探してしまうようになるライターの目。もちろん、それらは確実に手に入ります。でもそれ以上に素晴らしいものを、あなたは嫌でも受け取ることになるんです。わたしはそれを手にした時、正直に言うと、「げ」と思いました。嬉しいものではありません。そして今でも、それについて考えると頭痛がします。だけど、これこそ、今を生きるために一番必要なものなんです。
〆切です。
ライティング・ゼミの案内ページをご覧になったことのある方ならご存知かもしれませんが、このゼミは受講が始まるとそれに伴って週に1度の記事提出が義務付けられています。義務付けられていると言っても、何がなんでも提出しなければいけないわけではありません。実際、わたしも今までに何度か〆切に間に合わず、あー、もう! と嘆きながらWordファイルを開いたパソコンに突っ伏したことがありました。でも、無事に〆切を守り、記事を提出できた時のあの感じときたら……「生きてるな」、となんともこころがジンジンするんです。何度も時計に目を走らせながら、あと2時間、あと1時間、あと30分、あと15分……! 必死に脳内の言葉を組み合わせ、パソコンのキーを叩きつけ、読み直しては時計をにらみ、また言葉を見つけ、感情と記憶にアクセスし、ひとつの記事を書き上げるあの時間。そして、その記事をうっかり全部消した時の絶望感。
〆切は小さな死です。
どんなに、待ってお願いと懇願したって、〆切がやってきたらもう全部おしまいです。必死で書き上げた記事も時計が1秒でも〆切を過ぎたら、もう読んではもらえません。23時59分と0時のあいだには、越えられない壁があるんです。
本当に嫌なものですから。自分が投稿すらできなかった回、死んだ目で他の受講者の記事に講師の三浦さんが次々とコメントをしていく様を見るのは。うつろな目で、三浦さんの「拝見します!」「すばらしかったです!」のコメントを読むわたしは、はた目から見たら幽霊と間違われても否定できません。そんなもの、なりたくありません。だから、〆切という小さな死を乗り越えるために、必死に頑張るんです。がむしゃらに。
ライティング・ゼミを受けると、毎週あなたは「小さな死」に怯えて暮らす日々を手に入れることができます。それはつまり、生きている実感が手に入るということに他なりません。受講したら最後、無為に日々を過ごすあなたではいられません。
ちなみにこの記事を書いているのは、〆切の3時間前ですが、わたしの執筆スピードから考えて、無事に記事を書き終えられるかどうかは五分五分です。もう後がありません。もう他に道はありません。では、今を生きてきます。

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この記事は、「ライティング・ゼミ プロフェッショナル」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。

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