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プロフェッショナル・ゼミ

「八番打者」拝命に際しての決意 今後は“田口壮”を目指す《プロフェッショナル・ゼミ》


*この記事は、「ライティング・ゼミ プロフェッショナル」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【6月開講申込みページ/東京・福岡・京都・全国通信】人生を変える!「天狼院ライティング・ゼミ」《平日コース》〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

【東京・福岡・京都・全国通信対応】《平日コース》

記事:山田THX将治(ライティング・ゼミ プロフェッショナルコース)

過日、天狼院の三浦店主より、小生は「八番打者」と命名された。
ここに記すのは今後、天狼院のライティング系ゼミにおける小生の立ち位置を、自ら宣言するものである。

天狼院が発行した雑誌『READING LIFE』は、2017年6月17日に発売となった。
当日は、東京・福岡・京都の各店舗に、編集スタッフは勿論、記事を書いた面々・企画に加わった者・次号以降の記事を書かんとする者達が集った。
三浦店主からは編集長としての苦労話、編集を任された天狼院スタッフは、それぞれの店舗での特集について、また、ライターとして参加した者は、企画の本質といった、それぞれここでしか聞けない話が出て、楽しく為になるひと時だった。

翌6月18日には、ライティング特講として『READING LIFE』の宣伝記事を書くには、どうしたらよいかとの講座が有った。
実は、『READING LIFE』の発売日が決まった6月当初、プロゼミ生で今回ライターを務められた高橋さんの発案で、編集会議参加者による『READING LIFE』のマーケティング記事を、Web天狼院に載せようとの案が出た。それぞれの記事に予約欄を付け、誰が数字を稼げるのかも見ようということになった。
小生は、自信が無かったものの、ちょっと気に入った題名(記事の)が浮かんだので、軽い気持ちで名乗り出てみた。提出した記事は、自分で読んでも決して上出来とは思えなかった。
ところが案に図らんや、ゼミ生の中で高橋さんに続き二番目の売り上げを記録したらしい。ちょっとだけ自慢させて頂くと、高橋さんは3本記事を上げているので、小生は1本あたり最も効率が良かったともいえるらしい。

元々このマーケティング記事では、三浦店主は100冊売ると豪語していた。つられて、プロゼミ生でマーケティング記事の名人の木村さんも、同数を課されることとなった。
小生は、何の根拠も無しに「あの二人なら楽々売り切るだろう」と思っていた。特に三浦店主の場合、1本の記事で重版を出来させた(『一坪の奇跡』)り、天狼院のイベントでも、いきなり400枚ものチケット(劇団天狼院の公演)を瞬時に売り切った実績を間近で見ていたからだ。
その教えを、最も踏襲している木村さんだって、簡単に達成と思っていた。
ところが、実際にはお二人共目標の100冊には達せず(断っておきますが、小生よりは数倍売れてます)、三浦店主自身から「今回は3番・4番が空振りだった」との発言が出てきた位だった。
全く期待されていなかった小生の数字を見た三浦店主は「なんだ、8番打者がヒット打ってんじゃん」と、無意識におっしゃった。
小生が、“8番打者”を拝命した瞬間だ。野球において8番打者は、最もバッティングに対する期待の無いものを意味する。本来なら、落ち込んだり悔しく思うところだが、小生は、喜んで受諾することにした。
何故なら、これで、天狼院ライティング・ゼミのプロフェッショナルコースにおける立ち位置が、ある程度決まったからだ。今後は、この立ち位置から、カド番落ちに成らぬ様にするだけだ。

考えてみれば、天狼院のライティング受講生はその数もさることながら、レベルの高さはメジャー級である。Web天狼院の、ひと月50万PVという数字からすれば当然だろう。
メジャー球団の8番打者ならば、胸を張っても構わない筈だ。草野球球団ではないからだ。

今回の小生が書いたマーケティング記事は、その裏に幾つかの下手なりの工夫が有った。
先ずは、記事を書くと名乗り出たのは、単に勢いだった。『READING LIFE』に何の記事依頼も受けられず(自らの筆力の低さ)、企画も出せなかった(ネタのクオリティ不足)。そもそも、編集会議出席資格のプロゼミ生であること自体が不思議な位だ。これは信じてやまない事なのだが、プロゼミ入試を突破出来たのは、ひとえに答案を小生が、PCではなく手書きにした為、その悪筆に三浦店主が読み取れず、量だけ(手書きの為、多く見える)で合格したものと信じている。実力では無く。だが、そこでの苦労は、Web天狼院の掲載率の低さで露呈することになってしまったが。

そんな実力下位の小生が、単なる気の迷いでマーケティング記事に手を挙げてしまったものだから、その直後に大きな後悔がやって来た。
この、マーケティング記事の先陣は、言い出しっぺの高橋さん。独特の恋愛フィクション物で、バズを起こす勢いの記事だった。
続いたのが、マーケティング記事に定評のある木村さん。これまた、御自分の体験を交えた真似し様の無いレベルの物だった。
小生が、記事を書き始めていた日の担当は、同い年ながら過去にスーパーバズ記事を書いた実績のある西部さん。御自分の家庭を例に出し、子育てした事の無い小生には書くことが出来ない‘子供ネタ’で勝負に来た。
この3本の記事を拝読して、完全に自信を喪失した。実力の無い者からすると、正確には自信喪失ではなく、やる気がメゲてしまったのだった。その上、怖くもなって来た。何故なら、低レベルのマーケティング記事では、天狼院だけでなく『READING LIFE』に関わった全ての方々に迷惑を掛けてしまうと思ったからだ。
然るべき数を捌く記事を、掲載できたにもかかわらず、小生の不束な記事でミスミス無駄に一回分使ってしまうことになるからだ。

小生は、一度立ち止まり、書き掛けの記事を全て消去し悩んだ。
編集担当の川代さんに、記事提出一日延期を申し出、了解を頂いた。了解を頂いたということは、それなりのレベルアップを暗に要求されたとしても致し方ない。
半日掛け、構想を練り直した。小生が担当するのは6月10日の土曜日夜の掲載分だった。500連勤を軽く超えた三浦店主とそのスタッフには、一般人の曜日感覚を見落としがちである。今回は、その盲点を狙ってみた。盲点とは、一般人が最もFacebookを閲覧するかも知れない日に、小生の様な実力下位の者を割り当てたのだから明白だった。
還暦近い年代の者にとって、SNSを平日利用する者は少数派である。大概は、自分より年下の世代と多く関わる者に限られるのだ。しかも、小生とSNSでも繋がっている友人達は、天狼院に関する知識が、小生を通じてしか知らない。小生が、盛んにイベントに参加しているので、少々羨ましく感じてくれていることは分かっていた。
しかし連中は、本をさほど読まない。だが利点としては、2,000円+消費税という雑誌にしては比較的高価格でも、気にせず買う財力は持ち合わせている。
“ここは一つ、同世代の友人達に絞ってマーケティングしてみよう”
小生は、決意した。
記事の題名も一部変え、文中の一人称もあえて‘俺’を使用した。同世代の友人達に、問いかける形に変えたのだ。友人達は、小生のヒーローズジャーニーを読んでも、何とも思わない恐れが有ったので、小生のことは全く書かず、天狼院と『READING LIFE』のスタッフ・ライターの紹介に終始してみた。

実力下位の者でも、知恵は使ってみるものだ。
小生の記事から、少しは販売に貢献出来た様だった。予兆はあった。記事が掲載された直後、20代に知り合い(天狼院とは関係が無い)が記事をシェアしてくれ、問い合わせも有ったりした。‘1冊でも売れればいいや’位に考えていたので、三浦店主からお褒めの言葉を頂いて、正直、嬉しかったし、天狼院に立ち位置も出来て安堵したのだ。

小生の立場は、8番打者である。
2アウトからの打席が、重要なポジションだ。8番打者でチェンジとなれば、次のイニングはピッチャーからの攻撃となり、みすみす相手に1アウトを与えてしまう様なものだからだ。従って、2アウトからの8番打者の仕事は、無駄に見えるかも知れないが次のピッチャーまで回すことが重点となる。
これは、ゲームの終盤、ピッチャーの交代を円滑にする効果もある。地味だが、チーム全体からすると重要な“縁の下の力”だ。
こんなプレイが出来るのも、主力選手ではない8番打者の‘醍醐味’でもある。

皆さんは、田口壮という選手を御存じだろうか。日本人初の、ワールド・チャンピオンに成った選手だ。
日本のプロ野球では、かのイチロー選手(現・マーリンズ)と共にプレイし名をはせた後、メジャーリーグに渡り、2006・2008年と二回のワールド・チャンピオンに輝いた選手だ。帰国時のテレビ番組で、両手にチャンピオンリングをはめ、誇らしげにしていた彼を、とても誇らしくそして、自分のことの様に嬉しく思ったものだ。
日本では、イチロー選手と並び称された存在でも、体格と体力自慢のメジャー軍団の中では、サブ的役割になるのは仕方が無い。しかし、その中で着実な存在感を示したところが、注目に値すると感じるのだ。
2006年のワールドシリーズでのこと。試合終盤のノーアウト2塁の場面で、田口選手の出番が回って来た。誰が考えても、‘送りバント’のシーンだ。ファン全員の注目の中、緊張を隠せない田口選手にサインが出た。当然、‘送りバント’のサインだった。
彼は、固唾を呑むその場面で、さも当然の様に初球にバントを決め、それが決勝点に結び付き、ひいてはワールド・チャンピオンに輝くキープレイとなった。
日本ではこうしたプレイを、よく“いぶし銀”と称賛する。しかし、観慣れた者からすると‘銀’どころか‘黄金’に輝くプレイに見えたりするものだ。
実際、当時のカーディナルス(セント・ルイス)のラルーサ監督は、「最も必要とする選手は?」の問いに間髪入れず「ソウ・タグチだ。彼の代わりだけは、世界中に誰も居ない」と答えたそうである。

小生の天狼院ゼミ生におけるポジションは、田口選手と同じ8番打者だ。
三浦店主や天狼院スタッフの様な長打力は無い。また、必要とされても居ない。
他のゼミ生の様な、着実なアベレージも無い。自分の筆力不足によるものだ。
しかし、少しは長く生きているので、人生経験だけは有るし、それを使わない手はない。
今後は、若い仲間達が未だ知り得ていないことを中心に、うまい具合にその穴を埋めるべく注力することにする。
そして、Web天狼院や『READING LIFE』において、何らかの足跡を残していきたいと思うし、そうなるべく書き続けていくことを、ここに宣言する。
そうすれば小生も、‘代わりの利かない’唯一の存在となることが出来ると信じている。

いつか、田口壮選手がワールド・チャンピオンチームの一員で居た様に、小生も輝かしい未来が有る、このチームに留まり続けたいと思う。

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この記事は、「ライティング・ゼミ プロフェッショナル」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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