始めての受講。書き物嫌いな私とライティング。難しさと気づき。
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
【4月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:kanna(ライティング・ゼミライトコース)
ピッ、 ピッ。
月末になると、倉庫にある商品の数が合っているかを確認するためにバーコードを読み取り、在庫数をチェックし端末に打ち込む。在庫管理だ。経験者なら分かると思うが骨が折れる仕事だ。
「これは49個と」
「それは124個」
「これは…219個。あれ? 合わない」
最近では、AIなどが普及し数値管理をしてくれるシステムが多く出ているが、いかんせん初期投資としては少々値が張るのである。私のいる中小企業では、取扱商品が少数である事もあり、大規模なシステムを入れず、事務員である私が在庫の管理している。正直、面倒でたまらない。しかし、システム導入をしている大手企業をうらやましく思う反面、大企業にはない、中小企業ならではの程よく気が抜けた和気あいあいとした雰囲気が、その面倒くささを受け入れさせてくれた。
話を戻すが、月一の在庫確認は必ずと言っていい程、数字が合わない。
新商品なども増えればなおの事。社内をかけずり回り、関係者に提出していない書類はないか、自分自身が数え間違えていないか、などてんやわんやである。毎月、起こるので予想は付きやすくなるが、気がつけば変わっているのである。
そんな月末を過ごし、精度があがってきた所で
新しく入った後輩にバトンタッチとなった。
嬉しい! ついに! この面倒な仕事ともおさらば。
無事、後輩にも引き継ぎが完了し余裕ができた時である。
今までにない、新たな仕事が舞い込んできた。
そう、物書きの仕事である。
ネットでのブランディングに力を入れたいと考えていた社長が、とりあえずブログから情報を発信していこう! っと言いだしたのである。丁度引き継ぎも完了し、暇を持て余していた私に声が掛かった。手紙もろくにかけない、ネットの挨拶文をコピペしている私がである。
文章を書く事が苦手な私にとっては苦痛な仕事。
もう、やめてしまいたいと思う反面、居心地の良いこの会社から別の会社に移るのも力がいる。ああ、どうしようかっと悩んでいる時に、どんな救世主か
天狼院のライティング講座がふっと現れたのだ。
気がつけば、申し込みが完了していた。
人は無意識に、必要とする物に縋り付く習性があるのかもしれない。
そんなこんなで、始めての授業の日が訪れた。
たまたまなのだが、天狼院の亭主が隣の席に座って授業をともに受けるという。
初めてのことはとてもドキドキするが、声の優しい講師と正岡子規にそっくりな亭主がちょいちょい和ませてくる。
生まれたこのかた文章を書く事が苦手としていた私としては、言っている事の半分も理解ができないだろうなと思いつつ、藁にもすがる思いで受講した。
気がつけば2時間はあっという間にすぎていた。
聞けば聞く程、なるほど! と思う事が多く、納得ができた。
その中で、天狼院独自メソッドでもあるABCユニットを使ってのワークショップが行われた。聞いていると、頭の中では理解できていたのでさらっとかけちゃったりするのでは思いワクワクしながら、手を動かしてみた。
だがしかし、思うように言葉が出てこない。自分は出来る!と言い聞かせてみた。しかし私の脳みそが全然働かないのである。
頭では理解している。ABCユニットを。
しかし、心の奥底では気がついていた。きっと理解できていないから言葉が出ないことを。気がつくと時間だけが過ぎ、思うように書く事ができなかった。
やっぱり、私は文章が苦手だ。文才はある人にしかない。帰りたい。
受講した事さえも後悔し始めていた。
そんな時である。ふっとなぜか
ピッ、ピッ
という音が聞こえたのだ。聞こえるはずはないのに…。
しかし、その時である。はっと気がついたのだ。
文章を書く事は、在庫管理と一緒ではないかと。
いや、厳密に言うと在庫管理中に合わない数字と。
在庫管理は数字が合うのが当たり前ではあるが、合わない時もある。
気がつかないのである。なので、周りに聞いたり、自ら調べて原因を知る。
文章を書くという事は、伝えたい内容を管理する事、
そして気がついていない事に気がつくために原因を探る事だということを。
分からない事を知る事は楽しい反面、面倒な事でもある。
今まで、在庫の管理は面倒な仕事でもあったが、
新商品を知れたり売上を知る事が出来たりと楽しい事もあった。
一緒ではないか。そう思うと、少し肩の荷がおりた。
苦手かもしれないが、まずは探る事から始めて見るのが良いのかもしれない。
きっと、作家さんとかはもっと深く表現方法など様々な事があるのがあるのかもしれない。
だが今は、知らない事を知る。そんな些細な当たり前を楽しんで見るのも良いような気がする。それがライティングを始める新たな一歩になる事を信じて。
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