家畜になる前に言ってあげたい! 「責任感」という美徳にご注意あれ
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:kumi(ライディング・ゼミ日曜コース)
「働き方改革」というキーワードを最近よく耳にする。
私は思う、誰しも夜遅くまで残って仕事をしたいと思う人はいないと。残らないといけない状況だから残っていると。
そう、何年か前までの私も夜遅くまで仕事をする生活だった。毎日という訳ではないが、週何日かは残業する日々が続いていた。仕事をする上で納期というものがあるし、お客様のスケジュールに合わせて仕事をする場面がある仕事もある。
私はその納期とお客様のスケジュールに合わせて、仕事をしていた。
喜んでもらいたい、良いものを作りたいという気持ちが強いほど、責任感というものが付きまとい、頑張ってしまう自分がいた。
もちろん自分が早く帰ればいいことだけど、タイトなスケジュールと業務が重なり、自分を追い込んでいた。その時は会社の雰囲気も仕事を遅くまでしている人が頑張っている人と見られるところがあった。
責任感に取り憑かれていた私は帰る時間が遅くなり、帰ったらご飯を作る気持ちの余裕がなく、外食やコンビニ弁当を食べる日々。
気持ちは荒み、時間の感覚がなくなっていき、夜遅くまで仕事をする。朝はなるべくギリギリまで寝たい。朝ごはんは食べない生活。まるで家畜のように、飼いならされ自分の意志が曖昧になり、自分の好きなものが分からなくなっていく。
でもそれが普通に思っていた。むしろ仕事が充実していると思っていた。
ある時、都会から離れ自然を見たいと思い、友人に会いに2泊3日の旅行に出かけた。
なぜか分からないが節目節目で、その友人に会いたくなる。自分の近況を話した。
そこで友人に言われた。
「それは普通のことではないよ。麻痺しているね」と。
友人の言葉で現実に引き戻された。
会社の中にいるとそれが当たり前という心持ちになる。本当に危ない。
自分はどこに向かうのか。自分が好きな仕事だからと頑張る自分も。何が正解かが分からない。自分がどうして暮らしていきたいのかを考えた。
気持ちがモヤモヤしているのが続いていた。
そう、このままこの働き方はよくないよと第6感が教えてくれている。
そこで改めて立ち止まり、潔く定時過ぎに帰るようになった。会社も週休2日になり、休みが増えた。今まで普通だと思っていたけど、働きすぎだったのだと。
暮らしも変わっていった。
玄関に花を飾ったり、今日は何を作ろうと商店街で買い物をし、お店のおばちゃん、おじちゃんとの会話を楽しむ。服やインテリアも自分の好きなものがよりはっきりしてくる。心に余裕があるから、人に優しくなる。周りに影響されにくくなるなど、良いことずくめ。
気持ちが穏やかになると、必然的に仕事に対しても前向きな気持ちなる。
仕事をする時間も大事だけど、いかに暮らしを楽しむかがより大事なことだと気がついた。暮らしを大事にしていると、仕事もより充実したものになる。
責任感という言葉はいいように聞こえるが、下手をすれば、家畜のように自分の意思がなくなるほどになってしまうこともある。
「責任感」という呪縛から解き放されることを切に願う。
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