メディアグランプリ

ライティング・ゼミは、夢の懸け橋。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【4月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

 
記事:白樺いつき(ライティング・ゼミ ライトコース)
 
「広報のチームリーダーが話をしたいそうだけど、どうする?」
振り返れば、半年前。この一言から始まった。
 
当時、広報とは別のグループに所属して働いていた。契約終了を目前に控え、他企業の求人に応募して面接の日程を調整しているところだった。そんな時に、所属しているグループの上司から声を掛けられた。
 
正直なところ、同じ職場で働きつづけられる事などに魅力を感じたけれど、広報という職種はバイタリティがあり社交的な人がなるものだと思っていた。私は人づきあいが得意な方ではなく、できれば静かに黙々と作業をする方が好きなタイプだ。私に務まるだろうか。不安だったが、ひとまず話を聞くことにした。
 
広報のチームリーダーは、クールビューティーな風貌の、落ち着いていて頼りになりそうな女性だった。産休に入る職員の代替を探している事や、仕事内容について話してくれた。担当する仕事は、フリーペーパーの編集やプレスリリース配信サービス用の原稿作成など。そして、私に質問をした。
 
「文章を書いてみることに、興味はありますか?」
私はこれまで読む専門だった。小さな頃から小説、漫画、雑誌などの種類は問わずに、読書が好きだった。書くことに関しては必要最低限のメールなどを書くくらいで、仕事で文章を書くこととは縁が無かった。
 
「はい、あります」
どちらかというと、文章を書くことに苦手意識があった。小学生の時の読書感想文や詩の宿題で、全然思うように書けなかったからだ。でも、文章を書けるようになりたいとは思っていた。この機会に挑戦してみよう! そう決めた。新しい上司がこの方だったら、付いていっても大丈夫だろうとも感じた。
 
文章を書く主な仕事は、リライトだった。別の部署が作った資料を必要に応じて修正をして、プレスリリース配信サービス用の原稿に仕上げる。上司に確認をしてもらうと、「ここはこうじゃないかしら」と赤ペンでチェックが入る。
 
「文章を書くことを学んでみたい。もっと、魅力的な原稿が作れるようになりたい」
そう思ったが、もともと苦手意識があり、ライターになる! と高い目標を持っている訳ではない。ライティング・ゼミ ライトコースは、このレベルならもしかしたら付いていけるかも……? と、申し込みをした。
 
講義を受講し、WEB天狼院への投稿権ができると聞いたので、早速1回目から投稿をしてみた。でも、私が書いた記事が掲載される事は無いだろう。なぜなら、プロのライターである講師が読むのだ。苦手意識があって自信も無い私の記事は、到底相手にされないであろう。そう考えていた。
 
「!?」
ところが、なんとWEB天狼院に掲載される事になった。「嬉しい」よりも「混乱」が大きかった。1度掲載されると、単純な私はWEB天狼院に掲載されることを目指して投稿するようになった。さすがに連続して掲載されることはなかったが、フィードバックを参考に、せっせと毎週ネタを考え記事を投稿し続けた。
 
記事を作成する中で、私自身の問題に気が付いた。それは、講義で教わったことをどう使うか以前に、自分の考えていることを表現することが下手なことだった。頭の中で考え、整理されているつもりでも、文章にしようとすると上手く言語化できない、矛盾が生じるようなことが多々あった。毎週の記事作成に関わる時間は、自分と話し合う時間でもあった。
 
ライティング・ゼミがスタートして半分が過ぎる頃、3月半ばのことだった。職場で担当しているフリーペーパーの発行日が近づいてきて、上司から納品日について確認をされた。
 
「そろそろフリーペーパーが届く頃かしら?」
「はい、今日届く予定です」
間もなく、自分が関わったフリーペーパーが納品された。段ボールに詰まっている、見覚えのある表紙。感無量……にはならなかった。形になったことは嬉しかったが、どこか他人事のように感じられた。
 
「あれ、なんでだろう?」
何を掲載するか広告代理店のライターさんと打ち合わせをしたり、社内から資料を集めて校正を繰り返したり、時間を掛けてやっと出来上がったものじゃないか。
 
「……どうしてだろう?」
不思議に思いながら、配架をした。
 
しばらく、その問いに対する答えは出なかった。
4月も半ばを過ぎ、ライティング・ゼミも終盤に差し掛かった。記事作成にあたり、他の皆さんはどんな記事を書いているのだろうかと、WEB天狼院のメディアグランプリを眺めていた。そこに、以前私が書いた記事を見つけた。
 
「あっ、私が書いた記事だ……」
「……!?」
その時、他人事ではなく自分事として捉えるとこができた。そうだ、仕事で関わっているフリーペーパーには、私の書いた文章は載っていない。文章は広告代理店のライターさんが、私の手配した資料を基に書いたものだ。だから、どこか他人事に感じていたのかと、強く納得した。すでに私は、自分の書く文章に愛着を持つようになっていたのかもしれない。
 
いつの間にか、私は文章を書くことが習慣になり、面白く感じられるようになっていた。まだまだ時間が掛かるし、書くネタや構成も迷ってばかりなのに。「下手の横好き」とは、私のことだろう。でも、そう言われたとしても構わない。私が心からやりたいことだから。
 
ライティング・ゼミは、夢の懸け橋なのかもしれない。記事を考える中で、自分自身と向き合う機会を作ってくれた。そして、私に「文章を書く」という夢、やりたいことを見つけさせてくれた。この3か月間は、とても充実した時間だった。
 
文章を書く仕事に携わらせてくれた上司と、ライティング・ゼミを開催している天狼院書店に、今、心から感謝している。
 
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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2018-04-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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