リーディング・ハイ

読むは書くこと、書くは読むこと《リーディング・ハイ》


鳥居さん キング

記事:鳥居美紀 (リーディング&ライティング講座)

 

 

月10冊本を読めば、日本で上位2%の読書家になる、と書かれていた本(『読んだら忘れない読書術』樺沢紫苑著)を、去年の大晦日、ビール片手に紅白歌合戦を観ながら読んだ。それなら、毎日1冊本を読むと上位1%に食い込むかも? そうだ、備忘録に感想文も書いてみよう。匿名のブログだと三日坊主になるので、知り合いに宣言できるフェイスブックにしちゃえ! 楽しみにしていたレベッカのフレンズを聞くのもそっちのけで、クレージーなことが次々に頭に浮かんできた。全くもって、ビールのせいだとしか思えない。

 

というわけで、今年の元旦から、1日に1冊本を読み、感想文をフェイスブックにアップしている。この1日1冊の習慣、本人が一番驚いているのだが、5か月以上たった現在でも続いている。3日遅れ、なんてことはざらにある。が、友人たちの温かい言葉に支えられ、毎日読んで、書いている。

 

読むことと書くことが日々の習慣になってきた頃、書くことについて、もどかしい、悔しいと思うことが増えてきた。素晴らしい本と巡り会い、この本を一人でも多くの方に読んでいただきたい、と一生懸命文章を書いたものの、私の力が及ばずにその良さが伝わらないとき。ベストセラーと言われる本ではなく、内容がタブーやマニアックなものだったり、難解なテーマの本の素晴らしさを解りやすく伝えることができないときは特に。せっかく現れてきてくれたのに、私の書き方が至らなくてスミマセン、と本に頭を下げたくなる。

 

そんな葛藤に悩んでいた時に、読書の師匠から天狼院書店のライティング講座について教えられ、文章力の向上を目指して4月から受講し始めた。加えて今月からは、読んだ本について書く、リーディング&ライティング講座も受講している。講座では毎週2,000字程度の記事を投稿し、講師の“審判”を受ける。記事が皆さまの時間を頂いて読んでもらえるに値する内容である場合、天狼院書店のHPにアップされるが、そうでない場合は、その理由についてシビアな意見と共に一週間の成果がボツ、である。

 

2,000字の記事を毎週書く。想像以上に大変な作業で、毎日、記事のことを考えてばかりいる。おもしろいネタをやっと見つけ、講座で教えてもらう天狼院秘伝の“ABCユニット”の法則に当てはめ、さあ、と書き始めても、言葉がなかなか出てこない。書いているうちに、違うテーマに代えたほうが良いのではと思い、締め切り前に大慌てで書き直すことがある。焦り、もどかしく思い、こんな文章で良いのかと不安に悶えるときもある。神さまが降りてきたかのように文章がすらすら書け、今度こそOKだ、と確信した記事にボツ通知が届き、落ち込むこともある。

 

書くということがこれほど難しいものとは……

 

そんなとき、この本を知ったのである。「キャリー」や、「スタンド・バイ・ミー」、「ショーシャンクの空に」で知られるスティーヴン・キングが書いた文章読本『書くことについて』。世界のスティーヴン・キングは、どのように文章を書いているのだろうか、と本を手に取った。

 

同書は大きくわけて3つのパートに分かれており、著者ならではのユーモアに溢れた文章を楽しみながら、ページを進めることができる。

 

 

履歴書:文章を書く経験を通して、自分の半生を振り返ったもの

道具箱:文章を書くために必要な言葉や文章作法などについて

書くことについて:書くことの”魔法”について

 

 

意外なことに、期待していた“道具箱”、つまり、良い文章を書くためのテクニックの章は、非常に短いものであった。書かれている内容もいたって普通で、大作家ならではのあっと驚くような秘策などない。シンプルでわかりやすい文章を書きなさい、くらいのものである。それではどのようにして、物語を書くことが好きな少年が大作家となったのだろうか。私が学ぶべき点はあるのだろうか。

 

その答えは、”履歴書”での半生や、”書くことについて”での想いに隠されていた。

 

大作家も最初から華々しい成功を収めたのではない。仕事をしながら、合間のわずかな時間に狭い家の片隅で書く。書いても書いても、出版社からは不採用通知しか来ずに独り落ち込む。書けなくなるライターズ・ブロックに苦しみ、アルコールと薬物依存になってしまったくらいである。生まれつきの天才などではなく、私と同じようにもがき苦しみながら書く人間だった。

 

ただスティーヴン・キングは、どんな苦しみを抱えても書くことをやめなかった。”私が書くのは悦びのためだ。純粋に楽しいからだ。楽しみですることは、永遠に続けることができる” 書く苦しみ以上に、書く喜びを感じる人間なのだから、恐らくやめることなどできないのだと思う。

 

彼は毎日、ひたすら本を読み、書いていただけだった。”量に関しては、多く読むことが助けになり、質に関しては、多く書くことが助けになる”と信じているから。そしてこれこそが私の問いに対する答えだった。

 

今のままでいい、毎日本を読み、文章を書き続けなさい。たかが書き始めて数か月の人間が何を言ってるんだ、ベイビー?

 

こういうことだろう。後半部分は、私が勝手にスティーヴン・キングになりきって言ってみた。(ビールは飲んでません)

 

今までは本を読んだから書いていたのだが、スティーヴン・キングの教えを知った今、書くために読むという目的も加わった。読むから書くのでもあり、書くから読むのでもある。その点で、天狼院書店のリーディング&ライティング講座は素晴らしい、そのようにゴマをすって、この記事がボツにならないことを祈ることにする。

 

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この記事は、「読/書部」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。「読/書部」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、スタッフのOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。

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