カンブリア宮殿

カンブリア宮殿「絶品野菜の鮮度革命」脅威のシステムで5,000軒の農家を率いる男/ファームドゥ社長岩井雅之


天狼院書店店主の三浦でございます。

 

僕は天狼院書店のオーナーであると同時に、天狼院書店の運営会社東京プライズエージェンシーの代表取締役社長でもあります。

定款にしっかりと記されている当社の「事業目的」には、こう9項目目にはっきり明記されております。

 

農産物の生産・加工・販売

 

もちろん、定款に書く事業目的というものは、やりたいことをまずとりあえず残らず書いておいて、最後にお約束的に「前各号に付帯する一切の事業」と記しておけば、たいていのことはできてしまうので、とりあえず、何でも書いておけと言われることもあるのですが、この項目については、何というか、僕のノスタルジーが関連しております。

 

今は東京で好き放題やっておりますが、僕は百姓の家に生まれた長男でございます。

 

その後ろめたさのようなものが、きっと心の中にあるのでしょう。

いつか、事業が安定すれば、あるいは夢破れて故郷に帰るときは農業に革命を起こそうと、そんな積極的だか消極的だか不明な野心を抱いているのでございます。

それが、事業目的として現れたのでしょう。いつか、農業を何とかせねばと、やはり、百姓のDNA100%でできている僕は、潜在意識的に、本能的に思っているのでございましょう。

 

今日の主人公、岩井雅之さんについて、「カンブリア宮殿」で観て、いや、すごいな、と純粋に思いました。

 

本当にやり遂げている人がいたんだと、感動すら覚えました。

 

岩井さんは零細農家の三男坊。親の苦労を子供の頃から見ていたと言います。

大学を卒業後は、地元群馬のホームセンターいせや、現在の「カインズ」に入社します。

そこで、農業の問題と可能性の両方に気づき、農家を助けるために起業をします。

 

農家目線で、新たなビジネスを生み出したと言っていい。

農協を通さず、農家をネットワークして、直接首都圏の消費地へ野菜を送り込むシステムを、20年間かけて創り上げました。

群馬県を中心として、ファームドゥと契約している農家は5,000軒にも及んでいます。

 

起業した彼の胸にはこんな理想がありました。

 

「農家を支援し、農家の所得工場に貢献する」

 

そう、農家は苦境に立たされております。

僕の田舎を見てもそうです。次世代に希望を見いだせなくなっている農家が多い。

 

けれども、ファームドゥと契約している農家はまるで違います。

今までの農協主導、もっと突っ込んで言ってしまえば、農協支配下の農家の常識とは真逆の常識がそこにあります。

 

1.値段は農家が決める。

農協を通すと、他で収穫が多い場合は、どんなに他よりも美味しい野菜を作ったとしても、二束三文で引き取られることになります。けれども、ファームドゥでは、自分で値段をつけるので、自分の野菜に自信がある人は、どれだけ高くつけてもいい。ただし、売れないとロスになるので、自己責任でビジネスができるようになります。

この自己責任というのが、とても重要で、あらゆる農家はこれを持たなければならないのではないでしょうか。

自分の責任で美味しい野菜を作り、自信をもって、それに見合う価格をつけて売る。

これが、ファームドゥではできている。

ファームドゥと契約すると、自然と契約農家の「商魂」が鍛えられるような仕組みになっているんですね。

 

2.どの店で売るかも決められる。

「自分の野菜が売れる店が全然違うの。毎日勉強しているの」

といって、農家のお母さんが見せたノートがすごい。

びっしりと、どの野菜が、東京のどの店でどれくらい売れたのかが書き込んである。

こうして積み上げたデータによって、このお母さんは出荷先を決めているのです。

 

「三鷹は若い人が多いから、何が売れて、練馬はこれが売れる」

 

まさに、マーケティング。

これからの農家に必要になるもののひとつです。

ちなみに、このお母さんは多い時の売上は月80万円を超えるそうです。

立派なものです。

 

3.どんなものでもOK!

スーパーや市場に出荷する場合、規格にうるさく、少しでも規格から外れれば、味が一緒でも弾かれる。ロスになる場合があります。

けれども、ファームドゥは規格外の野菜も取り扱います。どんな野菜でも取り扱う。しかも、一袋からでも出荷ができる。

そうすると、当然、ロスが減るのです。また、高齢化が進んで、数が作れなくなって農協が規定する量に満たない量でも出荷ができるので、高齢者でも農家が続けられるのです。

 

こうして作られた野菜は、独自の流通システムによって首都圏の店に送られます。群馬から首都圏まで距離もなく、鮮度を保つことができる。

 

「食の駅」や「地産マルシェ」という店を展開。そこで、産地直送の野菜を並べる。

 

イオンモールにオープンした「食の駅」では、レジ待ちの行列ができていました。

野菜だけで、行列ができるのです。 衝撃の光景でした。

 

この列が、故郷の農家を潤わせるのです。

そして、故郷の風景を潤わせる。

 

岩井さんは言います。

 

「彼らが大地を耕さなくなったら、故郷が荒れ果てる」

 

「地方の活性化」というお題目最も必要なのは、やはり、「商魂」なのだろうと改めて思ったのでした。

 

とても、勉強になりました。

 

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2014-05-22 | Posted in カンブリア宮殿

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